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1日8g食べてるらしい「加工でんぷん」

コーンスターチや片栗粉などのでんぷんは日本人にとても馴染みのある食品素材です。でんぷんを加工した「加工でんぷん(食品添加物で)」は言葉だけ見ると
加工:切ったり炒めたり…
でんぷん:とうもろこし、じゃがいも、米や小麦のほかタピオカなどの炭水化物で、工業上はそれを精製したもの。
身近で安全なものの印象がありますよね。

加工でんぷんがどんなもので、どのように食品に使用しているかをまとめてみたいと思います。

でんぷんと加工でんぷん

でんぷん

でんぷんって色んな種類があるし、いろんな働きがあります。
例えば家で使用する場合
・トロトロ粘性を出す:あんかけなど、スープ、芋もちなど
・サクサクした食感を出す:焼き菓子、揚げ物
などに使用しますよね。
でんぷんの元となる植物によって特徴もかなり異なります。

加工でんぷん

加工でんぷんは、じゃがいもやトウモロコシなどの天然のでんぷんに様々な化学的加工をしたもの。
なぜそんな加工をしたのか…それは元々のでんぷんが持つ
①機能を高めるため
②欠点を補うため

例えばでんぷんの特徴「トロトロ粘性を出す」の場合
①機能を高める
・少量で粘性を出したい
・コストダウンしたい
②欠点を補う
・トロトロした加工食品を作って時間が経つと粘性がなくなっていくのを防ぐ
こんな理由から天然のでんぷんではなく、加工でんぷんを使用します。

でんぷんが色々な食品に使われているように、加工でんぷんも色々な食品に使用されています。
例えば
「アセチル化アジピン酸架橋デンプン」
「ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン」
→モチモチやふわふわの食感を出し、長時間その食感を維持したり劣化を少なくする:パンやケーキお菓子に使用されます。

「リン酸架橋デンプン」
→ちくわやかまぼこに弾力性を持たせる
ソースやタレなどにとろみや粘り気を高める為に使用されます。

その他
せんべいの食感改良
カスタードクリームの冷凍解凍耐性
揚げ物、唐揚げ粉の食感

以前、添加物についてこちらを書きました。

こちらの写真の原材料に食品素材で砂糖など、食品添加物で加工でんぷんを加えたると「フラワーペースト」が出来上がります。

フラワーペーストはカスタードやチョコレートの様なパンの中身やマーブルに使われています。

加工でんぷんの問題点

・でんぷんに加える化学薬品の量は決められていない
・どんな食品に利用しても良い
・使用基準は設定されていない
 平均摂取量は1日8gとも言われています
・ミネラル吸収を阻害してしまう
・安全性が不透明
 EUでは発がん性の懸念があるとして乳幼児用のミルクやベビーフードなどに用いることを禁止したり、日本でも乳幼児用の食品には用いられていない種類の加工でんぷんがあります。しかし他の加工デンプンに関しては基本的に安全であるとして特に規制はされていないのが現状です。

まとめ

発がん性や染色体異常だけが添加物の危険性なのではなく、子どもの健やかな成長や、わたしたちの営みに影響しないか?という視点もとても大切だと考えています。

加工でんぷんは安全性が確認されているとは言われていますが、色々な食品に使用されているため長期間(毎日)に大量に食べてしまう可能性があるのがこの加工でんぷん。

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