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安里紬
2024年7月6日 12:31
第2話 駆けつけてくれたのは、おかしな幼馴染「伶弥、伶弥……」 詩陽は呪文のように名前を呼ぶ。 部屋の中は明るいはずなのに、真っ暗闇の中を一人で彷徨っているような不安感を抱く。 これだから、男は嫌いだ。勝手に気に入って、勝手に写真を撮って、欲しくもないのに、こうして写真を押し付けてくる。このマンションの周辺で怪しい男は見なかった気がするが、それも詩陽が気付かなかっただけで、身近にい