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リアルに回帰!オフィスでLT会を実施しました

この記事では、入社1年目のエンジニアが部門内で職種をまたいだLT会を実施したことについて、課題と改善についてご紹介します。

はじめに

こんにちは!tsumichanです。グロービスでは、学び放題のバックエンドエンジニアと技術広報を担当しています。グロービスには2022年11月に入社しました。執筆時点ではもうすぐ1年が経とうとしています。
7月から9月まで月1回ずつ、合計3回のLT会をグロービス・デジタル・プラットフォーム(以下、GDP。一般的な会社での「部署」や「部門」に相当します)の部門内で主催しました。そのチャレンジの中で感じた課題や試行錯誤をご紹介したいと思います。

なぜLT会を主催したのか

私は、LT会を主催することで2つの効果を狙っていました。

  • チームを超えたメンバーの繋がりが生まれる。

  • 発表やアウトプットをすることが当たり前になる。

私が入社した頃、グロービスでは社内勉強会でインプットする機会はあるものの、アウトプットできる機会がほぼありませんでした。
実は新型コロナウイルスが流行する前はほとんどのメンバーがオフィスに出社していたため、有志のメンバーが企画して2週間に1回、ランチ時間にLT会を実施していました。 新型コロナウイルスが流行しリモートワークがメインになると、徐々に頻度が減っていき、そのうち自然消滅してしまったと聞きました。 私が入社したのは、流行の波がピークを過ぎた2022年11月頃です。 その歴史を聞き、「また社内でのアウトプットの機会を増やしたい」という気持ちでLT会を始めました。
グロービスではコロナ禍以前から遠隔地勤務の方がいらっしゃいましたが、第1次緊急事態宣言のタイミングでいち早くリモートワークができる体制を構築し、リモートワークがメインの働き方に移行しました。 リモートワークメインの働き方への移行後は、ニューノーマル時代の新たな働き方を模索し「ワークスタイル・ウェイ」を定めました。グロービスには、私たちが存在する意義や大切にしている価値観をまとめた基本的理念・指針である「グロービス・ウェイ」があります。「ワークスタイル・ウェイ」は、そのうちの1つです。 働き方の変化に合わせて理念である「グロービス・ウェイ」もアップデートし、リアルな場も大切にしつつ、リモートワークの活用もしています。
直接顔を合わせてコミュニケーションをとる機会が少なくなったため、物理的にオフィスに集まってランチ会やチームビルディングのイベントを定期的に開催しています。 しかし、業務で関わることが少ないメンバーだと名前と顔が一致しないこともしばしばあります。そのような問題を解決するための1つの手段として、LT会はよい機会になると思いました。
月に1回だけですが、「あ、この人、前も見たことあるな」が重なると「この人、お名前はxxさんというのか」になり、その後のどこかのタイミングで会ったときに「実は何度か見かけたことはあったのですが、話したことはなかったですね」と会話が生まれるかもしれません。
また、LT会での内容について、発表後に議論が生まれることもあります。LT会はチームや職種を限定するものではないので、そこで普段の業務では生まれない交流ができます。 これが1つ目の狙いです。
2つ目は、技術広報的な視点での狙いです。 技術広報のミッションのひとつに「社外にエンジニア組織について知ってもらうこと」があります。それを達成するためには、社外に向けてたくさん発信していくことが必要になります。 もちろん、私をはじめ技術広報のメンバーがたくさん発信してもいいのですが、実際に現場で働くメンバーによる発信は組織の雰囲気がより多く伝わるものです。現場で働くメンバーに積極的にテックブログやPodcastで発信する雰囲気があると、自然と社外に向けて発信する情報の量は多くなります。
しかし、ネタを考え、きちんとした体裁の文章を書くことに業務時間を割くのはなかなか難しいものです。それが好きでやってくれるメンバーもいますが、多くの人はそうではありません。 そのため、まずは社内向けにゆるく発表する場を作ることでアウトプットへのハードルを下げることでそこから次のアウトプット(ブログ執筆など)にチャレンジしてもらい、 最終的にアウトプットすることが自然な雰囲気を醸成しようとしています。

どうやって主催したのか

ずっとLT会をやりたいと思いながらやれていない中、VPoEの末永さんと面談したときに、「僕もちょうど生成AIのテーマでやりたかったので、旗振り役やってみませんか?」と提案をいただきました。 入社1年目でまだ社内に誰がいるのかわからなかった私にとって末永さんにサポートいただけることはとても心強く、初回は発表者を募集するところで末永さんにサポートいただきました。
「トークテーマは生成AIに関すること」ということだけが決まった状態で、他の部分を設計する際は以下のことに気をつけながら考えました。

  • 心理的・物理的に、参加ハードルが高くならないこと。

  • より多くの人が参加しやすいテーマであること。

  • 双方向のコミュニケーションが生まれやすい状況であること。

そして、最終的に以下のような形式で開催することになりました。

  • 時間:月1回、部門全体の会議がある日の夕方。

  • 場所:オフィスの会議室と、zoom配信のハイブリッド形式。録画はなし。

  • 発表人数:毎回3〜4人。

  • テーマ:推奨テーマとして、「生成AIに関すること」「業務効率向上に関するTips」など、どの職種でも話しやすい抽象的なテーマ。

  • 持ち時間:ひとり20分。発表時間10分、質疑応答10分。

  • 発表形式:画面共有できるものならなんでも可。

LT会といえばエンジニアが技術的な話をするイメージがありますが、今回は敢えて職種は限定しませんでした。(ちなみに、コロナ禍前のLT会ではPOやデザイナーを含む開発チームのメンバーがメインで参加していました。)
最初なので参加ハードルを下げて多くの人に参加してもらい盛り上がって欲しかったことが主な理由ですが、違う職種の人と話す場を提供したかったこともあります。例えば、エンジニアの開発に関する話がビジネス職の方の業務の参考になることもあるし、逆にビジネス職の方の話がエンジニアのプロダクト開発のヒントになったりすることもあるからです。
なので、LT会がエンジニアとそれ以外の職種の距離が近くなる場になるといいな、と思っていました。
持ち時間は1人あたり20分と、LTにしては少し長めにとっています。これは、登壇に慣れている人であれば伝えたいことをコンパクトにまとめることが可能ですが、慣れていない人には少し難しいからです。また、質疑応答で議論が盛り上がったとき、それをタイムスケジュールのために潰してしまいたくなかったため質疑応答の時間も長めに取っています。コミュニケーションが生まれることが狙いなので、議論の盛り上がりは大歓迎です。
心理的参加ハードルを下げるために、zoom配信の録画はしていません。録画があるとちゃんとした「会議」のように感じてしまうかもしれないと思ったのと、あえて録画しないことで「あとから資料見ればいいや」という気持ちにさせず、LT会の時間に直接参加してもらうという狙いもあります。
この形式で、10日前ほどにGDP全体向けの Slack チャンネルで告知し、発表者を募集しました。

良かったこと

執筆時点で、LT会は計3回開催されました。 3回実施する中で、これが良かったなと思ったことを紹介します。

1. 職種を限定しなかったこと

前述したように、とにかく参加ハードルを下げて多くの人に参加してもらいたかったため、職種は限定しませんでした。
これは初回3回の時点では良かったなと思いました。過去3回での参加者はオンライン・オフライン含め20名程度で、オフライン会場は半分の10名前後であったため、職種を限定して参加者がもっと少なくなった場合、会場がかなり寂しいことになるので、職種を限定しなくて良かったなと思います。 ただし、初期は「なんかやってるぞ」と興味を持って来てくれる人も、回数を重ねるごとに興味のある内容でないと参加してくれなくなるので、これからは職種やテーマを絞っていく必要があるかもしれません。
また、ある回では発表が終わった後にプロダクトも職種も違うメンバー同士で発表内容について議論している姿も見受けられました。明確に狙ったわけではないですが、とても嬉しい効果でした。

2. アンケートをとったこと

すべての回で、LT会終了後すぐにアンケートを取っていました。
回答数は多くはないのですが、記述式にしたため詳細なフィードバックがもらえました。いただいたフィードバックはすべて次回開催時に改善するようにしたため、初回こそ「こうしてほしい」の声があったものの、3回目にはポジティブなフィードバックだけになっていました。
ちなみに1回だけ諸事情でアンケートの依頼が翌日になったことがあるのですが、普段の半分くらいの数しか集まらなかったので、アンケートはその場でやってもらえなければもう回答はもらえないと思ったほうがよいです。鮮度が命。

3. 部門の全体MTGの日に合わせたこと

GDPでは、月に1回、部門の全員が参加対象のMTGがあります。このMTGの日はオフィスへの出社が原則必要で、当日は多くの人が集まってフロアが賑やかになります。
その日の夕方にLT会を設定することで、オフラインで参加しやすいようにしました。実際、オンラインで参加した人の人数がオフラインで参加した人数を大幅に上回ることはなく、毎回だいたい1:1の割合でした。
さまざまな職種のメンバーが集まるため、普段なかなか顔を合わせないメンバーが集まって会話が生まれたことも良い効果があったと思います。

4. 機材があったこと

グロービスの本社オフィスはグロービスの大学院の東京校と同じ建物にあり、LT会の会場は普段教室として使われている部屋の空いた枠を使っています。プロジェクターやスクリーンは元々その部屋に設置してあったため、準備の手間が少なく、LT会提案から開催までがかなりスムーズに進みました。
また、GDPの備品にYETIのUSBマイクがあったためzoomでの配信が楽になり、オンラインとオフラインどちらでも参加できるように開催できました。
これは自分の努力や工夫というよりは、ただただ運が良かったですね…。

5. 困ったときに、すぐに誰かが助けてくれたこと

私はグロービスに入社してまだ1年未満で、設備の利用方法などはまだまだわからないことがたくさんあります。
そんなとき、GDP全体向けの Slack チャンネルでメンションもつけずに「助けてください!!」と何度か叫んだことがあるのですが、1分以内に絶対にレスがつくのです。本当にびっくりしました。LT会に参加しない方でも飛んできて助けてくれます。
私ひとりで開催しているように見えますが、実際はこのように周りに助けられながらLT会を開催できています。

発生した課題と改善方法

もちろん良かったことだけではなく、課題も多く発生しました。
ここからは、発生した課題と改善方法を紹介します。

1. 人が集まらない問題

社内イベントを開催するうえで一番直面しがちな問題だと思います。
リモートワークの時期が長く続き、オフィスに出社することが当たり前でなくなった組織で突然「LT会やるから来て!」と言っても、なかなか人が集められません。
特に困るのは発表者が集まらないことで、これが一番致命的な問題でした。 とにかくいろんな方面で宣伝したり、リーダーの皆さんに「みなさんのチームのメンバーに発表やらないか声かけてみてください」とお願いしたりしました。リーダーの皆さんにご協力いただいたのが効果が大きく、広い範囲に影響を与えるためには自分だけでなく人の力も借りることが大切だなと感じました。
参加者は今後回数を重ねるごとに減る可能性があるので、参加したいと思わせるイベント設計が今後の課題です。

2. 真面目に聴き続けるのつらい問題

発表時間がひとり10分あり、だいたいの方が10分をオーバーするため、だいたい15分くらいの発表を3人分、つまり45分くらいずっと座って聴き続けることになります。
薄暗い部屋で真面目に45分聴き続けるのは結構しんどいというフィードバックが寄せられたため、2回目からはお菓子を用意するようにしました。 単純なアイデアですが、食べながら聴けるようにすることで雰囲気を和やかにできているのではないかと思います。
雰囲気が真面目すぎるというのも課題であると思うので、今後はもうちょっとエンタメ要素を含んだ会にしたいと思っています。

3. そもそもLT会やっていることを知らない問題

告知や発表者募集はGDP全体向けの Slack チャンネルで行っていましたが、チャンネルの流れが早いと見逃してしまったり、そもそもそのチャンネルをちゃんと見ていないという人はそれなりにいます。
私は「全体向けのチャンネルなんだから、みんな見るだろう」と思っていました。しかしGDPは2023年9月現在、部門全体では300名・エンジニアは100名を超える組織になり、告知される情報量も多いため、見逃してしまう方は多いのだと思います。同僚との雑談の中で意外とみんな見ていない…ということに気が付きました。
そのため、今後は告知をもっとうるさく積極的にやっていく必要があります。何度もリマインドすることも良いのですが、いろんなチャンネルで告知してまわったり、それこそ部門の全体会議の日に口頭で告知するなどいろんな場所で告知することが大切なように思います(これはまだチャレンジできていないので、仮説です)。チームのチャンネルは毎日見ているという人は多いものです。

これから

10月以降も試行錯誤しつつLT会を続けていく予定です。
このような社内イベントは即時的に効果が生まれるわけではなく、何度も続けることで少しずつ効果が生まれるものなので、地道に続けていこうと思います。
なんの知識もなく手探りでやっている状態なので、みなさんの組織・コミュニティ内でのイベント開催の知見があればぜひ教えていただきたいです。
また数ヶ月経った頃にこのLT会がどう変化したのかをご報告できればと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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