知らず知らずのうちに相手を傷つける言葉を出さない方法

先日、会社の同僚4人と私の計5人で昼食を取っていた時に図らずもその内の1人が結婚式を挙げるという話題になりました。
その後、私も含めた既婚者の結婚式や新婚旅行など結婚にまつわるエピソードを各々が話していたのですが、昼食を一緒に取っていたメンバーの中に未婚者が一人いました。

その人に対して、既婚者側の一人から「結婚願望はあるんですか?」という質問がありました。
この質問を聞いた瞬間に私は既婚者側にいましたが、自分が未婚者でこれを聞かれたら嫌だなと感じました。

恐らく聞いた側の人は何の悪気もなくそれを聞いたと思います。
聞く側に悪気は無くても、聞かれる側からすると嫌みのようになってしまうケースは他にもあると思います。
例えば、子どもがいない夫婦に「子どもを作る意思を聞く」であったり、学歴に関する話題などです。
実際に私のケースだと、私が大学生の時に通っていた格闘技のジムで一緒に練習していた10歳ほど年上の金髪の人に大学に通っていることが前提の話をしてしまったことがありました。
相手から「俺は大学に行ってないんだけど大学って楽しいの?」と聞かれハッとしました。

知らぬうちに相手を傷つけてしまう言葉がなぜ出てきてしまうか、それをどうすれば防げるのかについて考えてみます。

無意識に相手を傷つける言葉が出てしまうケースに多いのが、世間一般的には多数の人がやっていて、自分もできたことだとそれが当たり前のように話してしまうことがあるように思えます。
よほどの事でないと自分ができたことは目の前の相手もできてしまうと考えてしまいます。
それは、相手の状況が理解できていないからそう考えてしまうのだろうと思います。
その根本的な原因は相手への興味不足です。

相手を知らず知らずのうちに傷つける言葉の多くはライフイベントに関することが多いです。
目の前の相手が大多数派でない状況にある場合は、相手の価値観、特別な事情があるので相手の考えを聞くまで深く聞かないのがベストです。
自分ができた側にいる場合は相手から話されるまで話題にしないのが安全です。

今回のケースだと結婚していない人に結婚願望があるか?という質問をしたわけですが、これはよく考えたら悪魔の質問だと思いました。
その会話のメンバーで未婚が多数派を占めない限り、「無い」とは答えられないと思います。
冒頭にも書いた通り自分は結婚した側にいましたが、それでもなんか下に見たような嫌な感じがしました。
仮に既婚者が多数派を占める中でも心が強くて「無い」と答えたとしても変人のように思われてしまいます。
そのため、「ある」以外に答えられない質問なのです。
20代であれば本心で結婚したくない人もいると思います。
私も20代の頃は結婚は、余計な出費がかさむのに他人と一緒に暮らしてストレスを溜めることになるから馬鹿な人しか行わないものだと考えていました。
ただ、そんな人の中にも30代に入って、特に中盤に差し掛かると孤独感を感じる人も絶対いるはずです。
ただ、さほど仲の良くない相手に「寂しいから結婚したいんですよねぇ…」なんて話せるわけがありません。
もしこの人なら話してもいいかなと思うとすれば、やはり相手の弱みも日頃から見ている状態になると思います。
私の前職でやけに色んな人から情報を仕入れている同期がいましたが、その同期は入社後早々に自分が童貞であることを自ら打ち明けていました。

相手の弱点を突くかもしれない質問は自分が相手に弱みを見せられる状態でないとしてはいけません。
または、そういった話をする間柄ではまだないとも言えます。
そのために必要なことは人間関係の距離感をしっかり把握することだと思います。

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