『山下「小説を書こうと思う」』『らいおんさん』【訳ありボツ話2本】

今回もボツにした初期のお話2本を紹介してきたいと思います。

なぜ、ボツにしたか理由も書いていますので、ぜひ予想しながら読んでいってくださいませ。


山下「小説を書こうと思う」(1,246字)

山下「小説を書こうと思う」
武田「誰が主人公なの?」
山下「橋本って奴」

橋本「小説を書こうと思う」
井上「誰が主人公なの?」
橋本「久保って奴」

久保「小説を書こうと思う」
金子「誰が主人公なの?」
久保「伊藤って奴」

伊藤「小説を書こうと思う」
阿部「誰が主人公なの?」
伊藤「川端って奴」

川端「小説を書こうと思う」
渡辺「誰が主人公なの?」
川端「大林って奴」

大林「小説を書こうと思う」
佐藤「誰が主人公なの?」
大林「レオって奴」

レオ「小説を書こうと思う」
デイブ「誰が主人公なの?」
レオ「ニックって奴」

佐藤「外国が舞台なん?」
大林「それか異世界」
佐藤「設定作るの大変そう」
大林「そうだな、宮田っていう日本人にするわ」

渡辺「大林って俺の嫌いな奴と同じ名前じゃん」
川端「そうなの?だったら木村に替えるよ」

阿部「川端ってカワバタ? それともカワハタ?」
伊藤「カワバタのつもりだったけど……分かりにくいか」
阿部「どっちにも読める名前は辞めといた方がいいんちゃう? 知らんけど」
伊藤「じゃあ高橋に変更する」

金子「伊藤ってありふれた名前っぽくね」
久保「まあ適当に決めたからな」
金子「だったら川端みたいないなくはないけどそんなにいない名前の方がいいんじゃない?」
久保「ダメダメ、川端は伊藤が書く小説の主人公の名前だから、まだ決定じゃないけど」
金子「小説家の話なんか?お前、小説書くの初めての癖に細かい描写とかできんの?」
久保「まあ別に賞を狙ってるわけじゃないし、それに伊藤も駆け出しの小説家みたいなもんだから」
金子「ウケるwww 自分を伊藤に投影させてんのか」

井上「それで久保が何する話なの?」
橋本「小説を書く話」
井上「へぇ」
橋本「ただの小説家の話じゃないよ! 小説家が話の中でまた小説を書いて、その主人公がまた小説を書いてって永遠にループするの! だから、久保が小説を書いて久保の小説の中で、例えば伊藤が小説を書いて、伊藤の小説の中で川端が小説を書くみたいな」
井上「面白いのかな?」
橋本「マンネリしないように途中にレオとか入れてさ」
井上「外国人? 設定作るの大変そう」
橋本「それもそうだね、日本人オンリーで行くわ」

武田「どのくらい構想練ってるの?」
山下「結構決まってるかな。我ながら大傑作の予感がしてる」
武田「そうなんだ~完成したら一番に見せてね」
山下「もちろん!」

相澤「小説を書こうと思う」
田中「どんな話?」
相澤「小説家が小説を書いてその小説の中でも小説書いてっていう永遠にループしていく話」
田中「誰が主人公なの?」
相澤「山下って奴」
田中「つまんなそ」
相澤「あっそ。だったらやめる」

宮田「」
レオ「」
デイブ「」
ニック「」
木村「」
大林「」
佐藤「」
川端「」
渡辺「」
伊藤「」
阿部「」
久保「」
金子「」
橋本「」
井上「」
武田「」
山下「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

2020年9月


個人的には嫌いじゃないんですけどね。これを小説だー、物語だーとnoteに載せる自信はありませんでした。

もう少し物語の体裁にしたら設定は面白いかもしれません。まあ、物珍しい設定ではありませんが。というか、そういう物語の中で物語が展開していく……というありがちなものを究極にシンプルにそして連続させて、読む人の頭を破壊しようと考えた末がこれなので、物語にするというのはある意味、当時の私に対する冒とくかもしれません(適当)。

次は短いです。


らいおんさん

『ライオンさんはいいな
野菜食べなくても怒られないんだもんなぁ』

みたいな詩を小3で書いた。野菜は好きだったけど大人受けを狙って書いた。案の定選ばれて文集に載った。その文集は焼けてしまった。

『自分の手で開けたドア
自由へのチケットは悲しみと孤独』

みたいな詩を中3で書いた。B’zっぽくしたかった。今度は選ばれず文集に載らなかった。今思えば載らなくて良かった。その文集は焼いた。

高3では詩を書かなかった。


ボツにした理由は簡単。不出来だと思ったからです。
エッセイ風のポエムもちょっと抵抗が……。エッセイ風にすると実話だと信じる人もいるので、こそばゆくなります。

これがもっとヤバさが透けて見えるようなものだったらウェルカムだったのですが、小3で狙って文集に載ったとか自慢のように読めなくもありません。これがあるせいで後半の中二病展開もなんだかなぁと思えてしまいます。まあかわいいもんですが(ポッ)

意図しない自尊心だったり執着だったりが垣間見えるような他の人の文章を読むのが好きなのですが、自分の文章にそれがあると恥ずかしくなります。

もしも、私の文章にこれらを感じたとしたら、それは意図的なものなのであしからず(予防線)


爪に火を灯すような生活をしております。いよいよ毛に火を灯さなくてはいけないかもしれません。いえ、先祖代々フサの家系ではあるのですが……。え? 私めにサポートいただけるんで? 「瓜に爪あり爪に爪なし」とはこのことですね!