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浅い創作論【掌編】331字

自分の経験したことしか書けないという人がいる。

それが本当なら、奥手な童貞に恋愛モノは書けないし、万年ニートに経済ドラマは書けないということになる。

ま、リアリティが何タラって言うんなら確かに一理あるかもしれない。

でも、事実のみをそっくりそのまま書くことしかしないのであれば、ルポルタージュや新聞で十分だ。

ファンタジーや異世界モノなんて誰一人書けないぜ。それこそ嘘を書かない限りは。

嘘でいいんだよ、嘘で。嘘の世界を創造し嘘の文章に起こして嘘の感動を与える。

まーあ、とはいえ、実体験は実体験でいい話のネタになるんだよな。活かせるものは全て活かせばいい。

その考えで行くと、俺は恋愛モノを後5作、青春スポーツを後2作、経済ドラマを後3作、殺人モノを後1作書ける計算になる。

2021年6月



見出し画像にイラストをお借りしました。


爪に火を灯すような生活をしております。いよいよ毛に火を灯さなくてはいけないかもしれません。いえ、先祖代々フサの家系ではあるのですが……。え? 私めにサポートいただけるんで? 「瓜に爪あり爪に爪なし」とはこのことですね!