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1手詰から始めるフェアリー超入門 ネコ鮮編2

前回出題したネコ鮮協力詰1手の解答と、追加の3手詰5題です。
前回の記事はこちら。

1手 練習問題 解答

No.1

26桂 迄1手

15桂が動けば14馬の性能が元に戻り王手が掛かります。特に26桂とすれば、14馬に紐を付けながら王手を掛けることができます。13玉は金の利きになっているので22玉とは指せず、詰みとなります。

No.2

14歩 迄1手

初形で36歩は馬の性能になっています。この歩を14歩と動かせば詰みとなります。詰め上がり図では歩と馬で両王手が掛かっています。玉は桂の性能なので玉を動かすとすれば25玉しかないですが、馬が利いているので25玉とは指せません。

No.3

12桂打 迄1手

12桂と打てば桂・桂・銀の3枚が縦に並ぶので、12桂が銀の利きになり王手が掛かります。12桂打の局面での各駒の性能は下図の通りです。

右図は駒の性能を表示

12桂(性能:銀)の利きがない22の地点を14銀(性能:桂)がカバーしているのが分かります。
なお12桂打を同玉と取るのは、13桂が銀の性能に変わるため自玉を王手にさらしています。

No.4

25飛成 迄1手

43飛を角の利きで25飛成と動かし、2筋に歩・角・龍の並びを作ります。その結果、各駒は下図の性能になります。

右図は駒の性能を表示

23歩は龍の性能になり24角は元の性能に戻るので、23歩と24角で両王手が掛かり詰みとなります。23歩を玉で取れないのは前問と同様です。

No.5

12歩成 迄1手

12歩成でと金と飛車の両王手を掛けて詰みとなります。
33歩成として両王手を掛ける手は、12玉が可能なので詰んでいません。

No.6

17桂 迄1手

28桂を17に動かせば詰みとなります。
初形で計6枚の駒の性能が変化しているので、手を考えるのが大変かもしれません。17桂と着手する前後で駒の性能は下記のように変化しています。

右図は駒の性能を表示

16玉に対して27銀が角の性能で王手を掛けています。16玉は飛車の性能ですが、17桂も26角も取れません。15飛は玉の性能なので26の地点に利いていますが、15飛で26角を取っても27銀による王手が継続します。よって17桂で詰みとなります。

28桂を動かす王手は他に例えば19桂がありますが(下図)、同玉で詰んでいません。正解の17桂は玉を縦に動かす手を制限していたことが分かります。

右図は駒の性能を表示

また、29桂を動かして王手を掛けることもできます。しかし、例えば18桂は26飛と角を取って王手を外すことができるので詰んでいません(下図)。

右図は駒の性能を表示

No.7

45飛 迄1手

27飛を動かせば26角の性能が元に戻るので王手が掛かります。しかし、25銀で角を取られる心配があります。そこで、45飛として25銀をピンします。そうすれば26角を銀で取ることができなくなり詰みとなります。

45飛に代えて16飛は、26角と16飛で両王手を掛けた手ですが、26玉と角を取られて詰んでいません。

No.8

17角 迄1手

金の利きで17角とすれば、角と金の両王手が掛かります。玉は銀の性能になっているので、玉を動かして王手を外すことはできません。銀や香で29金を取っても17角の王手が外せていませんし、28に合駒をしても29金の王手を外せていません。よって詰みとなります。

No.9

35飛 迄1手

5筋に5枚の攻方の駒が並んでいますが、飛⇔飛、銀⇔銀 のように性能が入れ替わっているので、実は性能は変化していません。受方玉は角の性能になっているので、詰ますには右上方向と右下方向へ玉が逃げる手を消す必要があります。

正解は35飛。右上方向への退路を塞ぎつつ、64角の力で右下方向へ逃げられないようにしています。35飛の局面の駒の性能を図示すると下記の通りとなります。

右図は駒の性能を表示

右上図を見ると、46玉に対して6重王手が掛かっていることが分かります。ネコ鮮ルールで6重王手の1手詰が実現できました。ちなみに、駒を増やせば7重王手も可能です。左下図は35歩迄の1手詰です。

詰め上がりでの各駒の性能は右下図の通りです。王手を掛けている駒の背景を黄色にしています。

右図は駒の性能を表示

ネコ鮮で7重王手の1手詰が作れることが分かりました。では8重王手の1手詰は実現可能でしょうか? 個人的には不可能ではないかと予想しています。もし作れた方がいらっしゃいましたら教えていただけると幸いです。

No.10

13桂生 迄1手

3筋に4枚の攻方駒が並んでいるので、これらのうちどれか動かすのではないかと予想がつくかもしれません。
例えば36角を桂の性能で44角とすれば、34香が桂の利きになるため34香と44角で両王手が掛かります。しかし、44角には31玉や32玉と逃げられて詰んでいません。3筋の退路を考慮して王手を掛ける必要があります。

正解は13桂生。13桂生としたときの各駒の性能は右下図の通りです。

右図は駒の性能を表示

12歩が飛車の性能になり王手が掛かっています。また、34香が元の利きになるので玉が3筋に逃げることもできません。
21歩は金の性能ですが、12歩を取ることはできません。なぜならば、12歩を取ると13桂と14飛の性能が入れ替わるようになり、桂の性能になった14飛の王手に自玉をさらすからです。

13桂生ではなく13桂成とした場合、21歩で12歩を取って王手を外す手があるので詰んでいません。12歩と指せば、14飛が成桂の性能に変わります。

13桂成とすれば両王手が掛かるのに、13桂生として両王手しないのが正解でした。

3手詰に挑戦

ステップアップして、ネコ鮮協力詰 3手 に挑戦してみましょう。
この記事のコメントにヒントを記載します。解答は次の記事にします。

No.1

No.2

No.3

No.4

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