1手詰から始めるフェアリー超入門 禁欲編3

前回出題した 禁欲協力詰 5題 の解答です。

No.1

32飛成、同玉、23歩成、21玉、32金 迄5手

34飛が邪魔駒。もしなければ23歩成が指せて、21玉に32金で詰み。そこで、初手は32飛成と捨てます。なお、32飛生は21玉という禁欲手があるので失敗です。

No.2

33飛成、12玉、32龍、22金、23歩成 迄5手

No.1と似た配置ですが、同様に32飛成としても13玉とせざるを得ないので詰みません。初手は33飛成が正解。12玉に32龍とし、22金の移動合で23の金を逃がせば23歩成で詰みとなります。

No.3

33飛生、23飛、同飛成、同桂、12飛 迄5手

初手33飛生がポイント。成らないことで、23飛に同飛成を指すことができます。もし33飛成としていたら、23飛に22龍と指さざるを得ませんでした。4手目同桂で23の地点が埋まれば、12飛と打って詰みとなります。

飛車はあとで成るにもかかわらず初手は不成なのが少し面白いと思います。

No.4

ａ）67角、35玉、38龍、46玉、56金 迄5手
ｂ）45角、35玉、38龍、44玉、54金 迄5手

38金を龍で取ってトドメに使うのですが、そのためには角や龍で駒を取らない王手が存在しない局面を作る必要があります。

ａ）では初手67角と打ち、龍の縦の利きを止めます。その結果、35玉に対して38龍と指すことができます。
初手56角や78角は、35玉に65龍と指すことになり失敗です。初手45角は、35玉、38龍、46玉、56金に同角成が可能で詰みません。

ｂ）はａ）に攻方46歩を追加した初形です。ａ）と同様に67角と打つと、35玉、38龍に46玉が駒取りなので指せません。正解は45角。35玉、38龍、44玉に54金と打って詰みとなります。詰上図では攻方46歩が角に紐を付けています。

No.5

29香、27角生、25金、17玉、28龍 迄5手

29香、17玉、28龍の筋を狙いますが、17玉は駒取りなのでこれを指せるよう工夫する必要があります。具体的には初手29香に27角生と応じます。移動合により39龍の縦の利きが通り、次の3手目25金に対して可能な応手がすべて駒取りになります。そうすれば17玉が指せて、28龍で詰みとなります。2手目に角を成らないのは28に利かさないためでした。

なお、3手目36金は15玉が可能で失敗です。