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ラジオを聴いて育った在阪テレビ局員なんですけど

まだABCテレビ新番組「つまずく夜は」の初回放送まで時間がありますのでこちらの公式noteではスタッフの自分語りを書くしか方法がありません。仕方ありません、クリックしてしまったからにはお付き合いくださいませ。

先んじて、告知。

ABCテレビ新番組「つまずく夜は」ポスターデータ完成しました!

オシャレ過ぎる 令和喜多みな実 野村 さん

この番組は、考えすぎて生きづらい令和喜多みな実野村さんが、答えのない小さな悩みをあえて突き詰めて考え抜く人生哲学熟考トークバラエティです。15分のショートコンテンツです。多分弊社編成部は短い番組なので見てません。自由にしてます。

#来世ではちゃんとします  の作者である漫画家の #いつまちゃん 先生と、ドラァグクイーン #ベビーヴァギー ちゃんと、#令和喜多みな実 野村さんが信じられないぐらい深い話を深夜にコソコソ喋る番組です。コソコソ喋ってるのでこっそり見に来てください。見るというか、聞く、みたいな番組です。

クリエーターの頭の中って、こんなことになってるんだ・・・みたいなことが分かったり、分からなかったりする番組です。いや、多分、分かります。

4/17(日)25:30より朝日放送テレビにてスタートです!

※関西エリアで放送 ※TVer Gyao配信アリ
お楽しみに。

さて、表題、ラジオを聴いて育った在阪テレビ局員の話をします。勿論私の話です。ただの私の話です。あんまり番組と関係ないことをダラダラ書きます。

「おはよう朝日です」を見ながらいつものように食パンの耳を残し、天気予報士正木さんの「今日は傘を持ってお出かけを」を信じたことが馬鹿らしくなるほど、カンカン照りでの体育のあとの世界史が眠くて仕方なかった高校1年生の頃。

まだフジファブリックの志村は生きていた。YUIが金曜9時台のドラマの主題歌を歌っていた。クラスの皆が山下智久主演のブザービートに夢中だった2009年の話。

私は、TOKYO FM 未来の鍵を握る学校 「SCHOOL OF LOCK!」の「生徒」だった。

 「SCHOOL OF LOCK!」とは、ラジオの中の学校、というコンセプトの番組で、中学生・高校生にターゲットを絞った超超面白番組。

当時のMCはやましげ校長(俳優の山崎 樹範氏)・やしろ教頭(芸人のマンボウやしろ氏)の二人。私はこの二人のラジオが大好きだった。

番組のコンセプトは完全に学校。リスナーは「生徒」と呼ばれる。

番組HPに「掲示板」と呼ばれるBBSがあり、そこに「生徒」たちは書き込んでいく。もちろんその掲示板の書き込みが番組で採用されていくのだけれど、それだけじゃなくって、今日のテストが嫌だとか、部活の友達と不仲になってしまったとか、中高生の小さな悩みが連日怒涛のように投稿されていく。番組で読まれるということは二の次で、そこが「生徒」たちの溜まり場となっていた。ツイッターなんてなかった(ここまで普及してない)時代だ。同じような悩みを持った同世代たちを毎日ガラケーで眺めてた。

当時、「いじめ問題」が世間を賑わせてた。
社会問題の詳細は覚えてないんだけど、いじめられて、命を絶ってしまう10代の少年少女たちをワイドショーは時間を割いて扱っていた。

「SCHOOL OF LOCK!」の中でも、いじめ問題を扱うことになった。
確か、何日か、長い期間かけて、別企画も挟みながらやってた気がする。

掲示板の書き込みを読み、気になったものがあれば校長・教頭が電話をしていく。

学校のグループ内で無視されている子もいれば、酷いいじめにあっている子もいた。校長と教頭は丁寧に言葉を拾いながら、その子の心を癒しながら、私たち生徒たちに考える機会をくれた。

この番組がすごいなと思うのは、いじめられている話だけじゃなくて「いじめてしまった」という投稿を扱ったことだと記憶している。

その女の子からの投稿は、クラスメイトを「いじっている」つもりで、「からかっている」つもりだったが、クラスメイトは「いじめられている」と感じており、そしてそのクラスメイトは命を絶ってしまった。私はとんでもないことをしてしまった、という内容だった。

その女の子と電話を繋ぐ校長と教頭。話を聞いてあげることしか出来ていなかったと思う。

番組のラスト、校長は泣きだしてしまった。
校長は何かを訴えようとしていたが、フェードアウトで聞こえなくなってしまった。校長が何を伝えたかったのか、聞き取ることが出来なかった。

なぜか?

私はこの「SCHOOL OF LOCK!」をFM OSAKAで受信していたのだが、FM OSAKAはこの番組のケツ40秒前でローカルに戻るという番組ファンからしたら意味わからん放送をしていた。この日も例外なく、フェードアウトした。

結局私はあのとき校長が何を訴えていたのか分からなかったけど、
でも大の大人が生徒の悩みに泣きながら、応えてくれた、
そんな大人がラジオの中にいるんだ、それで私はとっても救われていた。

ただ、あのときの言葉を聞けなかったことを、ときどき思い返す。

私なら。

テレビ制作に携わる今の私なら、あの女の子になんと届ける
放送をすることができるだろうか?と。
何を届けられる、大人になれているだろうか?と。

以上、他局の話を長々しながら、
明日からの仕事の準備にかかる
スタッフKでした。


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