私とは何か 分人主義のすすめ

…自分とは何だろうか。

そんな哲学的で答えのなさそうなことを思春期に、また今でも考えたことのある方も多いのではないでしょうか?

Facebookで知人が紹介していたので、
Amazonでポチりました。

自分なりに要約して、投稿します。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 題名:私とは何か 分人主義のすすめ
著者:平野啓一郎

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーこの著者が最も伝えたいことー
・1人の人間は、分けられない存在(個人)ではなく、複数に分けられる存在(分人)である。
・自分の好きな分人を足場にして、生きる道を考える
・個性とは、分人の構成比率である。

●今までの人間観
・個人=自分の一面性一択。
「本当の自分/ウソの自分」というモデル。
自我(本当の自分)は1つだけで、あとは表面的に使い分けられたキャラや仮面をかぶるとう意味合いが含まれている

●平野さんの新しい人間観
・分人=対人関係の中の複数の人格
・人格とは、特定の他者との反復的なコミュニケーションを通じて形成される一種のパターン
「本当の自分/分人の集合体」

相手次第で、自然と様々な自分になること。

△分人のステップ△
ステップ3までのステップは、必ずしもコミュニケーション量やつきあった時間の長さには比例しないもの。

共通点の多さと意外性の度合いにある。
そして、それがハマることが「意気投合」という状態である。

意外性が高いって?
予想と違っていたり、予想外の距離が長いこと。

例えば、
・異国の地で、同郷で同い年の人にばったり会う。
・同じ小説家の〇〇本に関心がある。
・マイナーバンドや、コアなアーティストのファン

▼ステップ1:社会的な分人
不特定多数の人とのほとんど内容のないコミュニケーション=相手が誰であっても受け入れられる分人

例えば… 暑いですね、今日は。
ホントに。いやになりますねー

▼ステップ2:グループ向けの分人
特定のグループ(カテゴリー)に向けた分人
例えば、
学びの会、地元の友人、大学グループ、職場関係など…

▼ステップ3:特定の相手に向けた分人
お互いの思考のクセやテンポのわかってきて、より具体化した分人が生じる
全ての関係がこの段階まで至るわけではない。
例えば、
妻、息子、母、親友、長年の先輩など

●心地良い分人化を進めるためには。

・相手のことをよく観察し、見極める。
見極めるとは、
1.相手がどのステップでやりとりを行おうとしているか
2.相互に配慮しつつ、無理なく分人化できるか

●悩みの半分は、他者のせい
分人は他者との相互作用によって生じる人格であるから、ネガティブな分人は、半分相手のせい
裏を返せば、ポジティブな分人もまた、他者のお陰

●人間は、たった一度しかない人生の中で、できればいろんな自分を生きたい。
対人関係を通じて、様々に変化し得る自分をエンジョイしたい。
いつも同じ自分に監禁されているのは、大きなストレスである。

●人は、自分の全部が好きだとは言えない。
しかし、誰それといる時の自分(分人)は好きだ。とは、意外に言えるのではないだろうか。その逆もしかり。

好きな分人が1つや2つあれば、そこを足場に生きていけばいい。

●人との相性を確かめたい
相手のことを本当に好きかどうか分からない時は、
その人と一緒にいる時の自分が好きかどうか。を自身に問てみる。

単語メモ📝
・アイデンティティ・クライシス
=自己喪失。 若者に多くみられる自己同一性の喪失。「 自分は何なのか」「自分にはこの社会で生きていく能力があるのか」という疑問にぶつかり、心理的な危機状況に陥ること。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?