YouTuberピアニストたちと私の推し

リアルな世界ではそこまで著名になるのは無理だったであろうピアニストたちが、YouTubeという媒体のおかげで、けっこう人気になったりしている。音楽好きの一般視聴者たちは、そういうピアニストを聴き比べて、自分が一番気に入っている人が一番上手いと思っているようで、コメント欄に「あなたが弾くこの曲が一番好きです」とか書いている。もちろん音楽に答えはないし、聴く人にとってそれが一番上手いとか綺麗な音とか思えるなら、その人にとってはそれが正解なのだ。

でも、幼いころからコンクールや練習漬けで音大や芸大に入るためにスパルタ教育を受けてきて、実際に難関と言われる大学に入って音楽を専門的に勉強した人たちより、YouTuberピアニストたちのほうが有名になっている場合が多々あるのは、なんだかやるせない気もする。YouTuberピアニストたちは自己アピールや演出が上手いんだろうな。。彼らはストリートピアノもかなり活用されてますよね。そして聴き手も、遠くの舞台で弾いてるのを見たり、ＣＤで聴いたりするより、画面を通して直接自分に語り掛けてくれるようなミュージシャンに親近感を覚えるのが当然だろう。

本当はクラッシックをバリバリやってきた人なのに、YouTubeではポップスを弾くほうが俄然見てもらえるから、ポップスとかジャズっぽいのとか、クラッシックではないのをメインに弾いてるYouTuberピアニストも少なくなさそう。

出始めは純粋にピアノ弾いてた人が、ルックスとかにもかなりこだわりだして、サムネイルとかも凝って髪振り乱して弾いているところを使ったり。そうこうしているうちにコメントに「セクシー」とか書かれたり、視聴者ももうその人の音楽だけじゃなくて姿を見ることも楽しんでいたりして、さらにそれに応えようと頑張るYouTuberピアニストたち。

何が言いたいのか。具体的な名前を出していないからうまく伝わっていないだろう。苦笑。

つまりリアルなミュージックシーンで長年知る人ぞ知る活躍をしてきた私の推しのジャズ・ポップス系キーボーディストと彼のバンドのYouTubeチャンネルの登録者数が、YouTuberピアニストたちの登録者数にどんどん越されて行っているのがなんだかな、っていうことです。涙。

でも多分本人たちは気にしていないんだろうな。YouTuberピアニストたちは彼らのライバルではない。そもそも彼らはYouTubeという土俵に立っていない。私が勝手に私の中で競わせているのだ。深く反省。

だから最後にご紹介します。私に元気と喜びを与えてくれる「彼ら」、HZETTORIOです。