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【中学受験】志望校選びと偏差値表との付き合い方

2024年の結果をもとに、新しい偏差値表が出ていますね。
偏差値が全てではないと言われても、試験日程の組み方には、気になる存在です。


「入試」の一般的な志望校の選び方(高校・大学含む)

  • 縦軸を基準に学校名を絞り込み:

    • まずは気になる学校の名前で絞り込みを行います。

    • 学校ホームページや学校説明会に参加し、実際の様子を確認します。

  • 横軸を基準に偏差値を確認:

    • 偏差値表で学校名を確認し、自分の偏差値と比較します。

    • 偏差値だけでなく、実際の入試内容や倍率も確認します。

【3段階の志望校】
安全校: 自分の偏差値よりも少し低い学校(合格の可能性が高い)。
チャレンジ校: 自分の偏差値より少し高い学校(頑張れば合格の可能性)。
適正校: 自分の偏差値とほぼ同じか少し上の学校(合格の可能性がある)。

校風等重視(偏差値に幅あり)か、偏差値重視か

【特に小4〜小5くらいのお悩み】
・第一志望は明確にあっても、併願校が決まらない・・・
・第一志望が決め手に欠けるので、持ち偏差値で決めて良いのか・・・

 高校入試や大学入試に比べ、この部分のお悩みを、本人ではなく親が負っているのが中学受験らしいところだなと思っています。
 上記「一般的な志望校の選び方」で3段階を書きましたが、「自分の偏差値」と言われても、全範囲インプットが終わってからの小6時の偏差値でないと真価はわかりません(塾によって範囲設定も微妙に違うので)。
 でも、大手塾の組分けテストで偏差値が固定化されている時には、どうしてもその偏差値や立ち位置が気になってしまうだろうと思います。

偏差値以外の考慮要素

は、大きなところで言うと、
「共学か別学か」「大学附属か、大学受験か、両方選択可能か」「宗教・非宗教」
でのこだわりがあるかどうか。
 ただ、共学か別学かは、学校に足を運ぶうちに変わってくるところもあるかもしれませんし、どちらでも良い、というお子さんもいるかもしれません。

それ以外には、
学校のカリキュラムや教育方針
🔸通学時間
◆学校の雰囲気や環境
◆部活動やクラブ活動
◆学費や経済的負担
🔸学校のアクセスや立地条件(時間がかかってもアクセスしやすいこともある)
◆生徒の多様性や国際性
◆教師やスタッフの質
◆学校の設備や施設が充実しているか(図書館、実験室、体育施設など)。
◆卒業生の進路や評判
◆(お昼ご飯事情・大学受験の塾の要否などのオプション) 
などがあります。

◆は、受け止め方に主観的な違いはありますが、一般的な事情、
🔸は、個別の事情となります。

🔸につき私は、学校訪問の際に、「生徒さんがどういう経路でだいたい何時頃に来るか、だいたいどのくらいの通学時間のお子さんが多いか、遠い場合はどのあたりからか(どこまでが上限か)、通学時間の長短で学校生活に支障があるか」、などを可能な範囲で先生に質問し、平日の通勤通学時間に電車で行ってみました。
 土日の行事の時と、平日の通学通勤時間だと、人の流れは違うんですよね。
 それから、学校に滞在可能な時間も質問しました。自習室や図書室が朝早くから開いている学校だと、ラッシュとずらすこともできそうですね。

 また、「駅が狭いのは嫌」「ホームドアがない駅は嫌」というお子さんもいます。ただ、以前そう言っていても、6年生になると気にならなくなることもありますので、他の点で魅力的な学校の場合は、完全に候補から外すのではなく、ちょっと脇に置いておく、くらいでも良いのかもしれませんね。
 悪天候やお子さんの機嫌の悪い日に学校訪問をすると、お子さんは「この学校は嫌」となりがちです💦
「遅刻だよ!急いで!」の朝のバトルをせずに、楽しく行事に行けると良いです。

 家から遠いけれど、魅力的な学校の場合、合格後に家族で引っ越したり、定期テスト用に仮住まいを調達したりするというご家庭もありますが、きょうだいがいる場合などはなかなか難しいです。
 似た雰囲気の環境(職場)の場合、大人でも近い方やアクセスの良い方を選びがちなので、もともとどこに住んでいるかというのは、よっぽどの熱望校でなければ、志望校選びには影響が出てきます。

 全員ではないですが、女子は、学校の雰囲気や制服などの「雰囲気」感にこだわりやすく、男子は無頓着で周りの勧めに素直、又は、純粋に競争好き、などの傾向を感じます。

偏差値で決めることは悪なのか

 学校訪問に行っているうちにときめいてきたり、周りの勧めを聞いたりしているうちに熱望校が現れてくることもありますが、お子さんに特にその気配がない場合、「まあまあ行きやすいところを偏差値表から選ぶ」ということもあります。
 それは、上記の🔸や◆を(無意識も含め)検討して、ご家庭なりに合格点を出している学校なのであれば、決して悪いことではないと思います。
 偏差値にこだわりすぎて、他の要素がかすんでしまってはもったいないのですけれど。

併願校は偏差値表の縦に広げるか、横に広げるか

 偏差値表は、日程ごとのカレンダー型になっていることが多く、多くの学校は、受験日は踏襲することが多いので、受験当年より前でも見ておいて、気になる学校を見つけるツールとして使います。

 上記の🔸や◆へのこだわりが強い場合は、偏差値表の縦(上記3段階の学校の間の偏差値格差が大きいこともある)に広がることもあります。
 仮に適正校や安全校に進学することになった時に「こんなはずじゃなかった、もっと偏差値が高いところに行けたのに」と思ってしまうこともあります。
 親御さんがそれを根に持って引きずると、お子さんの自己肯定感も下がるので、志望校の中に入れたのであれば、通って悔いなし!と思えるところを入れる(あるいは気持ちを切り替える)必要があります。小6の冬時点に思い出したいことです。

 逆に、こだわりがあまりなく、偏差値で選んだ場合、同一校や同程度の偏差値の学校を日替わりで受けることになり、偏差値表の横に受験予定が広がります。それ自体は悪くないのですが、どこに安全弁を確保するかどうか、というのが小6の冬までに対策しておくことになります。

 偏差値表の縦に広げる・横に広げる、のがどっちが良い、というのではなく、「どっちの可能性もある」という視点で、学校の情報収集をしておくと良いと思います。

 お読みくださり、ありがとうございました。 


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