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ルンバにみる、人とロボットが共に生きる時代

部屋や机の整理整頓は内面を映す鏡だ、散らかっていると注意力も散漫になる……とはよく言われることだ。昔から部屋を散らかしがちな自分からすると、いやそんなことはないと抗弁したくはなるが、でも実際そのとおりだな〜とも思う。

そんなわけで年明けあたりからちょっと暮らしや心のリズムが乱れていたのもあり、部屋がかなり散らかって目に余る状態になっていた。他のタスクもあるけど何を優先すべきか……とは思いつつ、ボトルネックはここだと見定めて掃除した。綺麗になった。

ルンバがえらい

数年前からルンバを飼っているけど、ワンルームなら1セット走らせるだけでみるみるうちに綺麗になることにはいつも感心する。ルンバの走行は猫や子供と同じで行動が予想できないから見飽きないのが困る。

「ルンバを走らせるために部屋を片付ける」というのもあるある話だけど、実際、ルンバを飼い始めてからは床に物を置くと罪悪感を覚えるようになった。単に掃除をするだけでなく、整理整頓まで意識を持っていかせるという本当に優れたプロダクトだと思う。まあそれでも気を抜くとすぐ散らかるんだけど……。

弱いロボット

豊橋技術科学大学の岡田美智男教授のラボによる「弱いロボット」という研究がある。数年前に偶然知って以来忘れられない研究になっている。

例えば以下の動画の『Sociable Trash Box Robot』というロボットはゴミ箱を背負っているけど、ルンバのように自らお掃除をするのではなく、人の近くまで寄っていってゴミを入れてもらう。ロボット単体では掃除のできない、役に立たないロボットだから「弱いロボット」なんだ。



ルンバもお掃除ができるという点では役に立つけど、実際ルンバを動かすには人の手でお膳立てをすることが欠かせない。そういう意味でルンバにも弱さはあるし、ルンバの愛嬌の一因でもある。

人とロボットの共生

ロボット教室で初めて自作ロボットに触れる子供たちに「ロボットと聞いてイメージするもの」を問うと、今の子供たちは「ルンバ」と答える。これはかなり衝撃を受けた。

今はもうガンダムとか、自分が憧れたSF的な空想のロボットは子供たちの手の届くところには全然なくなって、逆にルンバのような現実のロボットの方が身近な存在なんだ。

自分が弱いロボットという研究 に希望を寄せるのは、それが自分のいちばん好きなロボット作品『メダロット』の思想に近いからだ。身長1メートルで意思をもってしゃべるメダロットというロボットは、子供たちのロボットペットであり、友達でもあり、そして人間の役に立たない。

AIに奪われる仕事もあるだろうけど、お互いにできないことを補い合ってうまく人と共に生きていく未来になってほしいもんだ。

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