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【ツクルバ会社説明資料解説Vol.4】カウカモの競争環境

こんにちは。IR担当の重松です。
今回は、下記の会社説明動画のスライドの解説記事第4回目になります。

前回のVol.3では、カウカモの対象市場の市場規模(TAM)について解説しました。

今回は、会社説明資料の中から、カウカモの競争環境のスライドについて解説します。

競争環境の示し方については、色々検討したのですが、結果として商流にフォーカスして説明することで全体感がわかりやすく示せたのではと思います。この競争環境のスライドについては、投資家の方からも好評をいただいています(嬉)。

1.カウカモの競争環境

会社説明資料P14

上記が競争環境についてのスライドです。
左側に売主、右側に買主を配し、左から右に物件が流れていく様子を示しています。必ずしも売買での流れではなく、仲介や記事掲載なども含んだ流れであることにご留意ください。

カウカモの競合は、上記の図の中で色のついた四角で囲まれた事業者、すなわち①不動産ポータルサイト、②財閥系大手仲介会社・中小の仲介会社、③リノベ+仲介会社になります。

投資用不動産を主に取り扱っている会社様を競合として聞かれることがたまにあるのですが、カウカモは「実需」、すなわち購入者が自ら住む物件の売買仲介を行うのがメインになります。ですので、投資用不動産をメインに取り扱う会社様は、競合にはあたりません。

2.不動産ポータルサイト

スライド右上に記載されている不動産ポータルサイトは、厳密な意味で言えば競合にはあたらないという整理もできます。なぜなら、不動産ポータルサイトは、仲介事業者からの物件記事掲載料が主な収入源であり、対象市場は広告市場だからです。仲介手数料を主な収入源とし、不動産流通市場を対象市場とするカウカモとは、対象市場が別です。
カウカモに載せた物件について他の不動産ポータルサイトにも掲載するということもあります。ですので、売上を食い合うような関係にはありません。

しかしながら、「買主のお客様から問い合わせをいただく接点」という意味では競合にあたります。

既存の不動産ポータルサイトは、その顧客である仲介事業者が記事を作成して掲載しています。ですので、記事の質は、仲介事業者ごとに自ずから違いが生じます。また、ウェブサイトの造りとしても、仲介事業者が簡単に素早く記入可能な面積、駅距離、築年数などのスペック情報の記載が主になります。

これに対し、カウカモは、自社の編集チームが記事を作成しています。これにより、記事の質をハイレベルに維持できますし、「良い情報も悪い情報も含めて情報をしっかりと掲載する」というようなポリシーを貫徹できます。
さらに、スペック以外の定性情報や、写真、売主のこだわり、街並みなどの情報を豊富に載せてあたかもオンライン上で内見しているかのような顧客体験を提供しています。これにより、「見るだけで楽しい」という顧客体験を提供して差別化を図っています。

カウカモウェブサイトの画面。物件をストーリー調で紹介し、疑似内見体験を提供しています。

これらにより、カウカモは、「定性情報まで含めて正直に物件の情報を伝え切れる、より買主・売主にとってフレンドリーなメディアである」という点で優位性があると考えています。実際、そのような優位性により、「実際に買う」という局面の前の潜在的買主も含めて惹きつけて顧客基盤が形成されています。

事実、カウカモの利用者数は右肩上がりに伸びており、2021年9月時点で登録会員数30万人、年間利用者数は200万人になっております。

※以下がカウカモのウェブサイトになりますので、実際の使用感を体験してみてください。カウカモのアプリの方が機能が充実してますので、ぜひそちらもダウンロードしてご利用ください。

3.財閥系大手仲介会社・中小の仲介会社

スライド真ん中に記載されている大手仲介会社や中小の仲介事業者は、カウカモと同様に「不動産仲介を行っている」という点で競合にあたります。

他の仲介会社に対するカウカモの競合優位性についてですが、通常の仲介会社ですと、チラシ等を活用した「オフラインでの営業」や既存の不動産ポータルサイトを利用して検索してもらうフローの集客が主体になります。
これに対しカウカモでは、オンラインにデザイン性への関心が高く、カウカモを日常的に眺めているユーザーがアセットとして蓄積されています。すなわち、2021年9月時点で登録会員30万人、年間利用者数200万人のユーザー基盤があります。ですので、既存の方法よりもユーザーに手軽にリーチでき、早くマッチングすることが可能になっています。

また、蓄積された顧客基盤から獲得されたデータを活用して、自ら能動的に魅力的な物件を企画・開発していくことも可能です。

カウカモなら早くマッチングできることや、カウカモのデータを活用してユーザーニーズに合う物件を創出できていることが数字で表れているのが下記のスライドになります。

会社説明資料P12

具体的には、首都圏で3か月以内で売れた物件のうち売出価格成約率は10%に対し、カウカモでの希望価格成約率は85%(注1)、売却期間は首都圏平均4.15カ月に対して、平均2.03カ月(注2)での成約となっています。

(注1)希望価格成約率:FY2021において「内見希望の可能性がある上限のチャレンジ価格幅」又は「3か月以内で70%の確率で売れることを想定した価格よりも高い、お問い合わせが取れる価格幅」で成約した率
(注2)カウカモ平均:FY2021においてツクルバが媒介を取得してストーリー調の記事を掲載したFY21成約物件の媒介取得から契約までの日数の平均

また、データを活用して自社企画物件を開発することにより、ユーザーに刺さる魅力的な物件も増加しています。

スライド右側に記載されているように、カウカモで売却されるまでに必要な内見希望数の中央値を2週間以内に満たす物件の数(≒ユーザーが欲しいと思う魅力的な物件の数)は、FY2019から2倍以上に増えています。

以上のように、蓄積されたユーザーとデータの基盤を活用した「早く適切なマッチング」と「データに基づく魅力的な物件創出」が他の仲介会社に対するカウカモの競合優位性になります。

4.リノベ+仲介会社

最後に、カウカモの左下に記載している「リノベ+仲介」の会社ですが、こちらは、「リノベの施工に強みを持ったうえで、仲介も行っている」という会社です。

こういった会社とカウカモとの違いは、カウカモはメディアを有しており、かつ、プラットフォームに「蓄積されたユーザー基盤と取引データ」があるということです。

つまり、カウカモは、オンラインであたかも内見しているかのような体験が得られる不動産情報メディアを有しており、これによりオンラインで手軽にリノベ物件選びを楽しむことが可能です。

そして、そのような洗練されたユーザー体験により、潜在的買主がオンラインのプラットフォームに蓄積しているので、物件と買主を素早くマッチングできます。また、プラットフォームから蓄積されたデータの裏付けをもって、ユーザーに刺さる物件を手軽に開発していくことも可能です。これらは施工+仲介の機能だけでは提供が難しいものになります。

このように、中古住宅市場の中でも、カウカモは「蓄積されたユーザー基盤と取引データ」を武器に、独自のポジションを構築しています。

5.編集後記

IR担当の重松です。
会社説明資料・解説記事連載の第4回目、いかがでしたでしょうか。

「競合はどこ?優位性は?」という質問はよく聞かれるものの一つです。これまでは、口頭で競争環境のスライドにあるような話をしていました。これに対し、今回しっかりと競争環境のスライドを作成したことで、視覚的にわかりやすい形でお示しすることができるようになりました。これは大変意義のあることだったと個人的には思っています。

もっとも、資料上「競合」として書いてはいますが、仲介の現場では、他の仲介会社さんと共に、お客様の売買を成立させるために調整などに奔走していたりします。ですので、実際は、ぎすぎすした競争みたいなものとは少し違うのかなと個人的には思っています。

また、リノベ+仲介の会社についても、競合というよりもむしろ、今後一緒にリノベ市場を広げていく仲間と認識しています。 

酒チャンスで会う不動産関係の方々もみな気さくで良い人たちですし、今後も不動産業界全体で、よりよい不動産流通を実現していきたいですね(かなり個人的余談)。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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