バチバチの事業開発ベンチャーでインターンしてたらマッキンゼーとBCGに内定もらえた話
『私は、●●を選んだ』シリーズ。今回は、マッキンゼーを選んだ編。
私の同期が書いた姉妹記事『私は、TSUKURUを選んだ』は、こちら。
1.『ちょっとインターンしてみない?』
いつもと変わらない10月の平日の夕方。つまんない大学の講義中、1件のLINEが来た。クラスが同じだった友人のNからだ。
『ちょっと俺の会社でインターンしてみない?』
サークルの幹部代も終わり、勉強も(試験前だけは)それなりにこなし、バイトにも飽きて暇を持て余していた大学3年の秋のことである。
何かに打ち込みたかった自分はすぐに『興味あるンゴ』と返信した。
その日のうちに説明会に案内された説明会では社長が直々によくわからない単語をたくさん並べてきた。
なんかすごそうな文字だった。当時20才だった自分の心は踊った。
『何者かになれそう』
『お金持ちになれそう』
そんな単純な動機で『入社します』と言ってしまった。ここから僕の限界逆転ストーリー(?)が幕を開けた。
2.事業開発する前からしっかり挫折
まず最初に就いたのは広報の役職だった。
絶賛人手不足の会社だったので、会社の採用と広報を自分で立ち上げて大学生インターンをもっと集めることを考えた。
ツイ廃だった僕は安易な発想でTwitterを開設した。
ノリと深夜のテンションでnoteも開設した。自社HPに応募フォームも準備した。
ホームページの会社紹介もわかりやすく書き換えた。
SNSは毎日投稿してリプライもしていいねもつけた。毎日結果を出したくて働いた。
でも、肝心の応募者が一人も増えなかった。
次第になんの実績もないことに焦ってきた。
最初の3ヵ月、ほぼ無休で働いて応募者数はゼロ。疲れた。
東大までストレートで入った自分は久しぶりの挫折に怒りと諦めのようなものが溜まってきた。
しかし、大学の春休みが始まるころ事態が好転し始めた。
SDGs系の求人プラットフォーム(上記写真の新サービス、現在はない)で募集すると今まではなかった応募が来た。SNSにリンクを貼って行くと毎週一人は応募がきて面接するようになった。
(ちょろいので)手応えを感じた。
正直この時期は躓いた後の小さな成功体験をつめて、少しばかりの全能感があった。
自分はゼロイチができる人間なんだと本気で思っていた。
毎日SNSをぶん回して求人。応募者の面接、そして採用・不採用の決定。全て自分がしていた。
やればやるほど応募数や入社人数も増えて結果もついてきた。正直、起業して独立も考えるくらいなんでもできる気がしてた。
当時調子に乗っていた僕は気づいたらもっと大きな仕事をしたくなっていた。
そう、当初入社の目的である『社長』にチャレンジである。
3.あっさり挫折したwebメディア立ち上げ事業
『今度ウイスキーのメディアをつくるから”社長”になってみないか』
代表からそう声をかけられたのは入社して9ヶ月が経とうとしてたころだった。そもそも”社長”という肩書きに憧れを抱いていた自分はこの職を引き受けることにした。
しかし、この”メディアの社長”という役職は自分でもびっくりするくらい最初から最後までうまく行かなかった。
役職について早々、社会人と学生とのギャップに直面した。自分より2倍以上も年上の幹部ばかりの中で議論の内容が噛み合わず会議は全部黙ってるだけになった。
会議の内容についていけてないため、その後の議事録や資料作成は捗らない。
広報の仕事は一人でやり込めばいいが、今回は40代・50代の社会人を巻き込んで事業を推進しなければならない。
それが全くできなかった。
ちょっと意見を言えばお前は本質が見えてないと幹部たちから叱責される。
当然プロジェクトは手詰まり。なぜ上手く行かないのか、と悩み続けた。
今考えれば原因は明白で、
という簡単なものだった。しかし、当時の僕は、それに全く気づけていなかった。
なんとか挽回したいと、量をこなしてカバーをようとし毎日の生活で無理をした。
朝6時に起きて資料を作り、9時からのMTGに出てそのまま研究室へ。夜20時からMTGをやって家に帰り、また資料作成とリサーチをする。この頃の睡眠時間は4時間だった。
結局この生活を半年近く続けて体を壊した僕は就活の時期が始まっていたこともあり、しばらくの間休職することにした。
当初のやる気など見る影もなく、僕は全ての自信をここで失った。
(ちなみに途中で投げ出したメディアは当時の同僚が僕の後を引き継ぎ、頑張って作ってくれてて久しぶりに見たら上の写真のように立派になってました…..情けない……….)
4.挫折から掴んだマッキンゼー内定
就活の幸先は本当に悪かった。スタートダッシュが遅れたのもあり、外資系の戦略コンサルを受けるなら登竜門と言われる『選抜コミュニティ』の5つに全て落ちた。理系学生あるあるなのか、情報が少ない。
大学院の研究が襲いかかる毎日の中で必死にケース問題を解いたが、アクセンチュアやIGPI、ベインなど夏の選考は立て続けに敗北。
ローベルやZSアソシエイツはESすら通らなかった。憧れだったBCGもwebテストで落ちた。
何一つうまくいかない自分に嫌気がさしていた。
学生時代に集中したエピソードも何一つなかった。
5.その話、マッキンゼー受けすると思うよ
全て落ちて背水の陣となった11月、マッキンゼーの対策を始めた。
マッキンゼーはケース面接はもちろんのこと最終面接ではリーダーシップエピソードが重要となる。
ケース面接が連戦連敗だった自分は「これは最後のチャンス」だと思った。
あのマッキンゼーの受験者たちにはケース能力はおよばなくてもリーダーシップを発揮したエピソードなら勝てるのではないか。
しかも内定者の方に聞けば
『挫折したこともそこから何を学んだかを知れば、とっても良いアピールになると思う。深掘りして差別化して行こう!』
という肯定的なコメント。
そこで僕は一から十まで今までのインターンの話をした。この時になって初めてメディア事業での失敗を客観的に見つめられた。
・入社して最初の仕事でメンバーを増やせて調子に乗っていたこと
・驕り高ぶって意見だけをぶつけ、行動せずメディア事業で失敗したこと
・次リーダーをするなら自らが手本になるべきだと思うこと
昔の失敗を思い出すたびに後悔と羞恥で視界が潤んだ。
全部話した後で『その話、マッキンゼー受けすると思う!』そう先輩が言ってくれた。この言葉はとても自信になった。
6.最終内定
マッキンゼーの最終面接の面接官は"鬼パートナー"として有名な方だった。仕事後の面接であることも災してか、面接開始時の表情は硬い。
予想してた通り、開始数分後に『あなたがリーダーシップを発揮したエピソードを1つ教えてください』の質問がくる。
そこで、ここぞとばかりに用意してた事業開発失敗のエピソードを身振り手振りを交えてしゃべる。
4~5分ほど喋っただろうか。
鬼パートナーが初めて…..
笑ってくれた。
どうやら、『今度やるなら、汗にまみれ泥をかぶり、自らが先頭を走りたい』という僕の言葉が刺さったようだった。
勝ったと思ったし、そこからの流れは早かった。
翌日には電話で内定の連絡。
そして翌月にはBCGのインターンも突破し、BCGも見事内定。夏までの敗戦が嘘のように全てが輝いていた。
7.『語れる』経験をしようじゃないの
就活は残酷だ。
企業は『人となり』という基準や配点を全く開示しない、面接官の感覚に基づくよくわからない指標で勝手に人を選ぶ。
しかも大学時代に『人となり』を身につける方法を誰も教えてくれない。勉強が得意でも、部活で抜群の成績を残しても、容姿が淡麗でも内定という形で報われないことがある。
でも今の僕にはわかる。たとえ評価基準のわからない企業の就活であっても確実に最後に味方してくれる強力な武器があることが。
そう、僕がマッキンゼーのパートナーを口説き落とした『ガクチカ』である。
語れる経験こそがその人の『人となり』を強力に印象付け、強みや弱み、ポテンシャル、そして将来の伸びまでもをいとも簡単に表現する。
この事実に気づいた時から後輩にはぜひ何か語れる経験をして欲しいと思った。
留学でも、インターンでも、起業でもボランティアでも。
何か1つ、情熱を持ってあなたの『人となり』を表すエピソードをつくろうではないか。
8.迷っているあなたへ
時間は全員に平等に与えられてる。
その時間をいかに有効に、面接で堂々と話せる経験をつくるかは、
自分次第。あなた次第。
僕のようにひどい挫折をしろと言っているわけでなく、
自分の成長に1番いい機会だと思うものに、早く着手し、長く本気で取り組んでほしい。
TSUKURUでは『何か語れる経験』が欲しいあなたにTSUKURU未来研究所(コミュニティ)という形でカウンセリングやインターン、経営セミナーや留学に向けたサポートを行っています。
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私も、みらけんでは、こちらの枠で自分の体験を伝承していきます。
ご縁あれば、みらけんでお会いしましょう。
【23年5月7日追加】
TSUKURUでは、2023年4月に新型選抜コミュニティSPECも立ち上げました。MBBプロフェッショナルコミュニティでも、ご縁あればお会いしましょう。
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この記事を書いた人は
tetsu
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