TSUKURU SDGs NIGHT　第７回～ミシュラン星付きレストランと訪日外国人とSDGs～

こんにちは！
8月後半にして今月初、お久しぶりのTSUKURU SDGs NIGHTです！
（代表の出張や、お盆休みの影響で、2週お休みさせて頂きました）

今回は、株式会社マイコンシェルジュの藤原社長にお越しいただき、「ミシュラン星付きレストランと訪日外国人とSDGs」をテーマにディスカッションを行いました。

レストランをはじめお店や企業の海外向け窓口となり、訪日外国人のコンシェルジュとして、今までにない事業を展開されておられます。

起業に至ったきっかけから、顧客の信頼をどうつかんできたのか、今後の展望まで、早速お伝えして参ります！

１．マイコンシェルジュって？

マイコンシェルジュ社の起業のきっかけは、ある飲食店からの相談だったそう。

藤原社長：
「以前の会社のクライアントさんに飲食店の方がいて、日本人の顧客を増やしたいという要望がありました。でも常連をつけるのって至難の業で。
最近はどんどん違う新しいお店に行きたいという傾向があるんですよね。

一方で外国人はというと、訪日外国人も増えてきたこともあり、そのお店にも外国人のお客様も来られていました。
が、予約していてもドタキャンが多かったり、言葉が通じなくて、コミュニケーションがとれず悩んでおられたんです。

そこで、海外の方に対応する力になれればと、「マイコンシェルジュ」を立ち上げました。」

マイコンシェルジュでは、軸となる仕事として、３つのことを行っておられます。

藤原社長：
「まず、お店の外国語のホームページ作成を格安で請け負いました。
そして海外からのお客様の窓口となり、予約対応…
アレルギーの有無や子供の有無、様々な質問対応まで、お客様の情報をしっかりとる、ということをしました。
一番問題だったのがドタキャンですが、これを回避するため、予約時に事前決済を取り入れることにしました。

これら３つ全てを備えている事業は、うちが初めてだったんです。ビジネス特許も取得することができています。」

２．マイコンシェルジュのここが強み！！

藤原社長が考える、会社の強みについて語ってくださいました。

・「日本食を食べる」ことは、訪日外国人の来日目的で常に1位。
…日本食のレストランをご紹介できるということ自体が強みなんですね…！

・関西を中心とした外国人対応コンシェルジュサービスはない
…関西、大阪のレストランをスタートに、関西での信用を広げられたそうです。関西にはヒトのつながりを大事にする土壌があり、思いつきで入り込めるような場所でないことと、価値あることをじっくりと進めたいというニーズとが合致しました。

・英語だけでなく、中国語、韓国語も対応できるという強み
…マイコンシェルジュには、中国語や韓国語のネイティブの専門マネージャーのメンバーもおられます。今回のTSUKURU SDGs NIGHTにもお越しいただいてました^^

・業界初、レストランのオフィシャル窓口としてのポジションを確立
藤原社長：「お店のことをよく理解した上で、本当のコンシェルジュをめざしました。」

…このブレないプロフェッショナル精神が、集客力を発揮、外国人から安心され、支持されることにつながったということですね！
そして、

・オフィシャル窓口として、ホテルとの連携も生まれた。
藤原社長：「ホテルが海外のお客様に伝える情報として、よくある口コミサイトに載っているものだとお店の情報が誤っていたり、更新されていなかったりします。うちだと騙されないという安心感から、信頼を得ることができました。」

・お店のオフィシャルサイトをつくるときに、丁寧にヒアリングしているので、外国人からのお店に関する質問にも即座に対応が可能。
…アレルギーとか、宗教の関係で食べられないものとか、そういうところまでしっかり対応したいという思いで、お店の特徴を把握する努力をされているのだそう。

・マイコンシェルジュメンバーは、レストランが営業してる間は連絡がとれるように待機している。
…お店がお客様とのコミュニケーションで困ったとき、常に通訳でサポートできる体制を整えているのだそう。とても心強いですね！

。。。と、次から次へと生まれるマイコンシェルジュの強み。
本当に、強すぎます（笑）

でも全体を通して一貫して、お客様に寄り添い、いつでも頼れる存在であろうという真摯な姿勢、これこそが大きな信頼を構築してきた強みといえそうです！

藤原社長：「アナログ的なコミュニケーションを大事にしています」

３．信頼と実績で地域貢献

インバウンド事業の開拓では、コロナ禍の影響も気になるところ。

藤原社長：「海外の方が日本に来て成り立つビジネスなので、コロナ禍の今は冬眠状態です。でも、日本の四季や文化を体験しに来たいという人はたくさんいらっしゃるので、観光客が戻ってきたときにインバウンドに対して安心できるパートナーができる、困ったときに対応してくれる組織、心強い味方は必要とされるのではないかと思ってやっています。

訪日外国人の多くの方は、旅行前に自国で旅行の計画をして来られます。
滞在先の現地の人の情報を鵜呑みするって少なくて、口コミから広まることが多いです。
施設やレストランがしっかりブランディングすることが大事になるのではと思っています。」

マイコンシェルジュは、多くのミシュラン人気店のオフィシャル窓口も務めていらっしゃいます。
そういう需要あるレストランの予約対応だけでなく、他のいいお店をおすすめすることもあるそうです。

藤原社長：「訪日外国人の方には、記念日だから、という理由で来られる方も多く、記念日だったらこういうお店もいいですよ、とご提案することもあります。また、満席だった場合に同ジャンルの違うお店をご紹介したり。

訪日外国人の安心感と信用を得ている我々だからこそ、
『マイコンシェルジュがお勧めするレストランは無名であっても良いだろう』と思ってもらえ、予約成立につなげられます。」

こういった取り組みで、有名店以外のブランド力向上や、「外国人からの話題のレストラン」づくりに貢献し、インバウンドによるその地域の活性化にも貢献されています。

ある参加者からは、
「コンシェルジュだからこそ得てきた顧客のニーズの情報が、次の新しい事業への切り口になりそう。」
といった意見も。

これまでの積み上げで、2万組以上の顧客情報に至るマイコンシェルジュ。

藤原社長：
「レストランの予約が入ることで、顧客の情報が入ります。例えば、記念日で来日する人は何％だとか、そういうデータももってます。
外国の人からすると、日本人が思ってる以上に面白いと思われる視点がいっぱいある。そこから新しいビジネスモデルが生まれてきます。

今は、病院やお寺とも新しい取り組みを始めています。情報から得た目新しいニーズやビジネスモデルをお話しにいくと、興味を持って聞いてくれることが多いです。」

圧倒的な信頼と、情報の蓄積量を誇る、マイコンシェルジュ。
この強みを武器に、レストランだけでなく、新たな施設、またその地域全体の活性化に貢献されていることが、とても素敵でした。

４．ミシュラン星付きレストランと取り組むSDGs

ミシュランガイドは、持続可能なガストロノミー（美食）を目指しており、レストランにSDGsへの取り組みに関するアンケート調査を行っているそうです。

世界共通のガストロノミーの基準をもつミシュランガイドは、
「持続可能性の高い美食、そして社会に取り組むシェフおよびレストランの推進に尽力する」
と提言しています。

約100件のミシュラン星付きレストランのコンシェルジュとして、シェフからの信頼を得ているマイコンシェルジュ。

国や言語の壁を越えた、レストランのSDGsを支えている存在、といえそうです。代表辻のいうTSUKURUが現場から、貢献できることが多い領域であるとの理解を深めると同時に、私も改めて気を引き締めることができました。

５．まとめ

「困っている人をほったらかしってよくない」

「コンセプトはブレたくない。
　やりたいことに固執しすぎはよくないが、こだわるところはこだわる」

という藤原社長のお言葉からは、

新しいことに挑戦しながらも、常にお客様のコンシェルジュであることは変わらないという、真摯な姿勢が伝わってきました。

この”ブレない”姿勢が、ブレない信頼を積み上げてきたのではないでしょうか。

SDGsも、らしい考え方と小さい行動を、ムリせず少しずつ取り組み続けていければ、きっと大きな成果につながる！？と思います！
そう信じて、これからも運営を続けていきたいと思いました。

【参考】
株式会社マイコンシェルジュHP

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