インパクト

私の誕生日に初めて夜更かしをした。

夜更かし、といっても起きてたのは12時半までだ。
当時は中2だったので、親も心配しそうだな、と思って12時半ということになった。
今でも覚えている。親が寝るまで勉強しておいて、そこからYouTube。
たしか、ウェザーニュースのLiveを見たあと、ダラダラしたと思う。
電気代がもったいないので、エアコンを切っていた。ジメジメした季節だった。そこまで充実していたとは言えないけど、初めて味わったジャンルの背徳感だった。

小学生の頃は、9時以降の世界はファンタジーみたいで、怖いものだと思っていた。おばけが出たり、怪奇現象が起こったり。
だけど、年を重ねるうちにそういうものは信じなくなった。

信じなくなるってなんだろう。忘れたのか、嘘だと言える根拠を見つけたのか。
決して信じることが良いことだ、と言うつもりはないけど、なんだか寂しい気持ちになる。

多分、信じなくなるのは、子供は無垢だからインパクトが強いものは嫌でも覚えているけど、大人になると、インパクトに潰されて慣れるからだろうな、と思う。

初めての夜更かしは誕生日だったし、ものすごくインパクトが強かった。
あれから夜更かしを週1のペースでやっていたが、体が持たなくてやめた。
今では早寝早起きを心がけてるが、時々脳内にあの夏の背徳感が蘇ってくる。

インパクトの依存性は高い。
そして、インパクトは体を壊すのだ。