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知って楽しむつくばの公園②

こんにちは、「つくまちノート」です。

ここは、みんなに知ってほしいつくばのまちのあれこれをお話しする場所。

まちの歴史や出来事、まちなかにある様々なスポット、今まちで頑張っている取り組みなどなど、いろんなテーマでお届けします!

前回に引き続き、「つくばの公園」をテーマにお届けする第二回。
つくばのまちなかにある公園の、昔の姿に迫ります!
そして今回はイラストでわかる「つくば駅周辺公園マップ」も掲載(ダウンロードして使っていただけるデータは本編の後にあります)。
ぜひ最後までお楽しみください!

つくばにはたくさんの公園があって、子どもだけじゃなく家族にも愛される場所で、まだまだ伸び代もいっぱいあって…前回見てきたのは、そんな公園の今とこれからの姿。
今ある公園が当たり前の姿って思っていると思いますが、TX開通前と今では姿が変わっている公園もあるんですよ。昔はどんな姿をしてたんだろう?今と何か違うことあるのかな?
…気になりますよね!

姿の変化を追う前に、つくば駅周辺の公園はどのようにして造られていったのか見ていきましょう。

■つくばのまちづくりと公園の関係

実はつくば駅周辺の公園は、筑波研究学園都市の建設に合わせて、様々なことを考えて造っているんです。そのことを地図を見ながら少し深掘りして見ていきましょう!

つくば駅周辺公園マップ

●公園たちに与えられた性格
つくば駅周辺は歩行者と自転車が通れる「ペデストリアンデッキ」を中心に街ができています。
ペデストリアンデッキを都市の軸として、木の間を通り抜ける公園の園路のような空間とし、その沿道にたくさんの公園や学校、商業施設、研究所などが配置され、敷地内の緑と一緒になって、みんなの暮らしの中に当たり前にあるオープンスペースになったんです。

特徴的な公園がたくさんありますが、最初に整備された「竹園東公園」(当時は花室東部地区6号近隣公園 ※公園マップ内NO.13)は、ペデをはさんで竹園東小学校が建てられたので、公園と校庭が合体したような開放的なスペースができました。
土地の枠なんて関係なく広い空間を一つにしてみんなの憩いの場にしたい、その思いを実現させるための公園だったわけです。

また、「松見公園」(※公園マップ内NO.1)は地上45mの展望塔「松見タワー」でランドマークの役割を与えられました。
松見タワーは建築家 菊竹清訓氏が手掛け、「展望台を両腕で支えて立つ人形のように見える」と語っているそうです。(昔のつくばの子どもたちは松見タワーが栓抜きに見えるので、栓抜き塔って呼んでたんですよ。今の子たちは栓抜きもあまり見たことないかもしれませんが…)

ちなみに、つくばまちなかデザイン株式会社で活躍中のキャラクター「せんぬきさん」は松見タワーがモチーフ。noteページのアイコンにもなってくれています!

せんぬきさん


普段何気なく使っている公園たちは、まちづくりと並行して、計画的に様々な性格づけがされています。家族で遊ぶなら、スポーツするなら、一人でゆっくりするなら…それぞれ違う公園が思い浮かぶ人も多いはず。やりたいことによって公園を使い分けることができるのは、それぞれに違った個性が与えられていたからなんですね。

●姿を変えた公園たち
さて、姿を変えた公園の話に戻ります。
現在は広ーい空間に芝生が広がる「大清水公園」(※公園マップ内NO.6)と「竹園公園」(※公園マップ内NO.5)ですが、整備された当時は全く違う姿をしていたこと、知ってましたか?実はどちらの公園にも水が流れていたんです!

大清水公園という名前からも想像できますが、ここにはかつて噴水があり、水が流れるカナール(水路)など水を豊富に使った風景が広がっていました(見てみたかった!)。今でもその名残があり、芝生の真ん中にそびえたっている塔は噴水で、芝生をよーく見てみると、「ここはきっと水があったゾーンだな!」とわかる囲み線がありますよ。

大清水公園と竹園公園部分

竹園公園にもかつては滝や池など、水が多く使われていました。実は今もその名残を見ることができます。竹園公園に行ったらぜひ、公園敷地内のペデストリアンデッキに接する南側のスペースに注目してみてください!特に何かがあるわけでもないのに、石が積み上げられて少し高くなったスペースがあります。そこが実は、以前滝があった名残なんです。知らないと絶対にわからないですよね!

また、大清水公園から竹園公園まで水の流れを見せるために、2つの公園の間に水路があったんですよ。ペデにかつて水路があったなんて今の景色からはわかりませんよね。
…でも実はここにも、水路の名残を見つけることができるんですよ。ペデが二つに分かれていて、その間に石に囲まれた緑がありますが、そこが昔は水路だったんです!今はそれを埋めて緑を植えているんですね。

よく見ると草むらの中に「流れ制御盤」という、かつて水路のポンプを管理するために使われていた装置がそのまま残っているのも確認することができます!ペデを歩く時にはぜひ探してみてくださいね。

★流れ制御盤

管理の問題上、水の風景はなくなってしまいましたが、以前は、ザリガニが生息していて、子どもたちがザリガニ釣りをしていたというエピソードも。竹園公園ではドジョウすくいをしたという人もいるようです。
今とは違うそんな光景も見てみたかった気がしませんか?

今回は、公園の生まれた時のこと、昔の姿をお伝えしました。
特に「水が流れていたなんて知らなかった!」という人、たくさんいるんじゃないですか?思わず公園やペデを確認しに行きたくなってくれていたら嬉しいです。


2回に渡って「つくばの公園」をテーマにお届けしてきましたが、いかがだったでしょうか。
「そうだったんだ!」や「そうそう!」はありましたか?
いろんな立場から公園をじっくり見たり考えたり、過去を知るのって面白い。
それがあるのとないのとじゃ、公園巡りの楽しさが違ってきますよね!
さぁ、たくさんあるつくばの公園、どこに出かけましょうか?


つくば駅周辺公園マップ
つくば駅から徒歩圏内の公園をまとめた手描きの地図を作りました!
それぞれの公園が持っている特徴を描いたイラスト入りです。
散歩のお供に、ぜひ連れて行ってくださいね!

つくば駅周辺公園マップ

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◆運営
つくばまちなかデザイン株式会社
つくばの中心市街地を中心に、つくばをここにしかない魅力あるまちに変えるまちづくり会社です。​
公式ホームページ
つくばまちなか情報局(Facebook)

◆絵と文
中林まどか
つくばを拠点に活動する元公務員イラストレーター・漫画家。
筑波大学大学院修了後、市のプロモーション・広報を担当。退職、独立後も引き続き地域の魅力発信に関わりながら奮闘中。
中林まどか ポートフォリオサイト

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