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知って楽しむつくばの公園①

はじめまして、「つくまちノート」です。
ここは、みんなに知ってほしいつくばのまちのあれこれをお話しする場所。
まちの歴史や出来事、まちなかにある様々なスポット、今まちで頑張っている取り組みなどなど、いろんなテーマでお届けします!
テーマごとにキーパーソンへの取材もたくさんしていく予定です。一体どんな人にお話を聞けるのか…期待しててくださいね。

記事と絵は私、つくばでイラストレーター・漫画家として活動している中林まどかが担当します。
ふだん地域の魅力発信に関わっているくせに、まだまだ知らないことばっかりなので、この機会に自分も勉強していこうという魂胆です。毎回のイラストもお楽しみに!

それではいきましょう、つくまちノート一回目!
最初のテーマは、つくばでの暮らしにとっても身近な「公園」です。

つくばってなんだか公園すごくたくさんあるなぁと思ってる方、多いんじゃないですか?
それ、当たってます。その通り。
具体的な数をぜひ見ていただきたい。中心市街地(つくば駅を中心とした約2km四方の範囲内、徒歩約12分圏内)だけで、一体いくつあると思いますか?
…実は16箇所もあるんです!駅から徒歩圏内だけでこんなに!?
大小規模はいろいろ、そして個性的な特徴を持つ公園ばっかりなんです。
さらにつくば市全体では204箇所もあるというんだから驚きです!
どこに行こうか迷っちゃいますね…

ここでつくばの公園クイズ! ※答えは記事の最後へ
下のイラストの特徴を持っている公園はどこでしょう?
(時計塔だからって二宮公園じゃないですよ!)

公園クイズ1


公園がテーマということで、
「つくばの公園ってどんなところ?」
「未来の公園はどんなふうになってたらいい?」
「昔と今って何か違うの?」
…こんな「?」たちを追っていきます。
今回、つくばに住んでいる2人からお話を聞きました!!

渡先生と藤澤さん

渡先生
群馬県中之条町出身。筑波大学卒業、同大学院修了後、東京のデザイン事務所に就職し、1985年つくば万博の会場設計などに携わる。その後アメリカでの生活を経て、現職の筑波大学准教授としてつくばでの生活をスタート。

藤澤さん
神奈川県川崎市出身。幼少期〜小学校の3年間、中学〜高校生時代をタイで過ごす。結婚後、兵庫、岡山、京都、愛媛、千葉と生活拠点を変える。9年前に子どもを育てる場としてつくばでの生活をスタート。

筑波大学芸術系准教授でサイトプランニング・プレイスメイキングの専門家である渡先生、そして、9年前につくば市に移住された3児の母・藤澤さん。
それぞれの立場からのお話を聞きながら、つくばの公園を深掘りしていきますよ!


■公園、どんなふうに使ってる?

公園といってもいろんな使い方があるんじゃないかと。
それぞれがよく行く公園とその目的が気になります!

藤澤さんフキダシ(オレンジ)

子どもが3人とも男の子なので、常に広い場所を求めて遊びに行っています。気がつけば家にいないなんてこともしょっちゅう…(笑)近くでよく行く公園は「時の公園」ですが、近くにたくさんあるので友達と一緒に色々な公園に行きますね。
中心市街地の公園はペデストリアンデッキ(歩行者専用道路)沿いにあるので、車の心配がないのがいいですね。

フキダシ下部(オレンジ)

渡先生フキダシ

最近はテクノパーク桜にある「反町の森公園」によく行きます。池と川が流れ込んでいるので、色んな水辺生物の観察もできるし、すぐ隣には田畑が広がっているのでサギなどの鳥も見ることができるんですよ。コロナ禍になってからは特にこういう生き物の観察を楽しむようになりました。この公園は私にとって、魚、昆虫、鳥、多種多様な生物が集まるビオトープみたいな存在です。
もう一箇所、よく行く公園は「中央公園」。東京などへ出張する時には、中央公園を通って駅へ向かいます。出張から帰ってくると公園が自分を出迎えてくれる、毎回そんな気持ちになりますね。

フキダシ下部

子どもが遊べる公園がたくさんあるのはもちろん、大人にとってもホッとできる場所になっているんですね…素敵!
ペデ沿いの公園は車がいないので安全に遊べるのも、お母さんにとっては嬉しいポイント。つくばのまちなかは「安心」して子育てができる場所ですね!


■それぞれの立場から見たつくばの公園って?

3人の男の子のお母さんともなれば、公園に行く頻度ランキングがあったら1位を取れそうだな…なんて考えちゃいます。
そんなお母さんの立場から見た「つくばの公園」って、一体どんな存在なんでしょう。

藤澤さんフキダシ(オレンジ)

つくばの公園は、「ダメ」が無いっていう印象です。
他の街の公園では、これをやってはダメ、ここは入ってはダメとか「やってはダメ」なことがたくさん書いてあるそういう風景が結構たくさんあると思うんです。それがつくばには少ない。あと、ブランコや滑り台などの遊具だけに頼っていない公園が多いイメージ。
例えば「洞峰公園」なんか、広くて水もある公園だけど、立ち入り禁止のフェンスはどこにもない。子どもたちの冒険心だけで近づいていくことができるんです。親の目は必要かもしれないけど、子どもたちにとってこれほどワクワクすることはないですよね。とてもありがたい環境だなって。

フキダシ下部(オレンジ)

子どもたちが自分で遊びを作り出す環境を用意してくれてるんですね。危ないから「これもダメ、あれもダメ」と制限するんじゃなく、「よし、やりたいようにやってみな!」とドンと構えている感じ。なんだかかっこいい。

一方、サイトプランニングの専門家から見た「つくばの公園」はどんな性格なんでしょう?

渡先生フキダシ

つくばの公園で特徴的なのは、高木が多く植えられていて、きちんと日陰ができているところ。ほかの街では、管理の大変さから「高木は植えてはいけない」という決まりになっているところもある。そうすると日陰ができないのでどんどん利用されなくなってしまう。子どもが遊んでいる間、お母さんたちが待っている場所ができないんですよね。それに対してつくばでは、日陰を生かして、家族に利用される公園になってると思います。

フキダシ下部

藤澤さんフキダシ(オレンジ)

公園を選ぶ時の基準として、大事なポイント!お母さんたちが長く居られない公園には行かないですから。雨が少し落ちてきた時に逃げ場にもなるし、いろんな意味で背の高い木は貴重ですね。

フキダシ下部(オレンジ)

確かに思い返してみると、公園の広さに関係なく、日差しを逃れて駆け込む日陰がいつも待ち構えてくれていたような。何気なく当たり前の風景として見ていたけれど、利用する家族やみんなを気遣った優しさだったとは!
ドンと構えてかっこいい、気遣いができて優しい…なんて魅力的なんでしょう、つくばの公園。

■これからのつくばの公園に期待することは?

これから先、公園がどんな使われ方やどんな進化をしていったらもっと良い場所になるでしょう?
「今の公園はここがおしい!」というポイントも含めて、お話を聞きました!

公園とイベント

渡先生フキダシ

人が日常的に過ごせて、時にはイベントや小さな集会、個人的なピクニックなど、色々と自由にできるのが公園の理想的な姿だと思います。

フキダシ下部

藤澤さんフキダシ(オレンジ)

もっと企業が公園に関与すると、より面白いことができるんじゃないかと思います。以前、ナムチェバザールとつくば市が開催していた中央公園でのアウトドア体験イベントは、期間中に何度もバーベキュー場を利用したし、自分自身がバーベキュー道具に興味を持ってお店を見に行くきっかけにもなったんです。きっと自分の他にもそういう人はいたと思うので、こんなイベントが頻繁にあればお店にとっても嬉しい影響があるんじゃないかなと思います。

フキダシ下部(オレンジ)


お店の誘致と眠った公園のカムバック

渡先生フキダシ

つくばのいくつかの公園は近隣にお店があるけれど、まだまだ数は少ないと思っています。周辺にもっと誘致したり、公園内にもお店ができたりすれば、より過ごしやすくなるのではと。

フキダシ下部

藤澤さんフキダシ(オレンジ)

つくばにも眠っている公園が何箇所かあるのがもったいないなぁと感じてます。周りに人が住んでいない公園は、夕方になると子どもたちだけで遊ばせるのは心配。マンションが増えて子どもの数も増えているので、眠っている公園を生き返らせてほしいなぁというのはずっと思っていますね。

フキダシ下部(オレンジ)

渡先生フキダシ

理想的には、今眠っている小さな公園にも、すぐ隣りにお店ができることで見守りの役割を果たしてくれたらいいなと。海外では、公園の隣にはそういうお店が意図的に設置されてることが多いんです。日本の常識でいうと防犯=閉じるという考えになるけれど、逆に開いて人の目をいかに増やすかというところが大事だと思います。賑わいの創出にも直結するし、これが実現できれば、公園のある生活がより楽しくなるんじゃないかと思います。

フキダシ下部


公園とお店と駐車場

藤澤さんフキダシ(オレンジ)

駐車場がないから、車でしか来られない人には少し不便な公園ってありますよね。

フキダシ下部(オレンジ)

渡先生フキダシ

もともと小さな公園は「街区公園」や「近隣公園」といって、近所に住む人が使う場所として造られているので、駐車場が少ないんですよね。このような公園でも車を駐められる場所があれば、人が来やすくなるのかなとは思います。
過去に、中央公園の中にレストランがあっても経営がうまくいかなくて続かなかった理由の一つは、駐車場が近くに無かったこと。公園、お店、駐車場、このセットが展開できるようにうまく誘致できたら理想的だと思いますよ。

フキダシ下部


お二人のお話を聞いて思うことは「つくばの公園、まだまだ良くなる可能性を秘めてるぞ…」。
特に駐車場の問題は、地域性が大きく関係してますよね。ここ、結構大きな変化に繋がりそう!
それから、今回のお話では、食(お店)が多くあげられていて、キーワードになっていました。つくばの公園の進化のカギは食にあるのかもしれないですね!

第一回目、最後までお読みいただきありがとうございます。
第二回目も引き続き「つくばの公園」をテーマにお伝えしますよ。お楽しみに!

つくばの公園クイズ!
答え ▶︎▶︎ 時の公園〔つくば市吾妻1-16-1〕
四方向どこからみても時間がわかる、存在感のある時計台が目印の公園です。

DSC00814(サイズ調整)


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◆運営
つくばまちなかデザイン株式会社
つくばの中心市街地を中心に、つくばをここにしかない魅力あるまちに変えるまちづくり会社です。​
公式ホームページ
つくばまちなか情報局(Facebook)

◆絵と文
中林まどか
つくばを拠点に活動する元公務員イラストレーター・漫画家。
筑波大学大学院修了後、市のプロモーション・広報を担当。退職、独立後も引き続き地域の魅力発信に関わりながら奮闘中。
中林まどか ポートフォリオサイト

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