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【小説】気まぐれ悪魔と魔女の孫

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【創作大賞2024応募】 堂宮ツキノ作「気まぐれ悪魔と魔女の孫」イッキ読みマガジン  都会での仕事に疲れたOLの|翼《つばさ》は、田舎の実家で心穏やかに過ごそうと計画する。しか…
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気まぐれ悪魔と魔女の孫 設定集

気まぐれ悪魔と魔女の孫 設定集

 どうも、ツッキーです。
 先月はタイトルにあります『アクマジョ』で創作大賞に参加しました。
 いいねをくださった方、読んでくださった方、皆様ありがとうございました。

 本編はこちら↓↓↓

 こちらは元々、アルファポリスにて執筆した作品です。
 noteで公開したものよりあっさりした内容です。アルファポリス版も合わせてどうぞ↓↓↓

 ということで今回は『アクマジョ』の設定や裏話を書いていきま

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気まぐれ悪魔と魔女の孫 最終話

気まぐれ悪魔と魔女の孫 最終話

 今までこの家に多くの相談者が訪れた。

 彼らの悩みを聞きながらお茶会を開いてきたが、今日ほど緊張して頭が混乱することはなかった。

「……なんで今日は子どもの姿なのよ。ずっと大人の姿だったのに」

「女子の時は大人の姿の方がウケがいいんだよ」

 いつものように、翼の隣にはアヤト。彼は子どもの姿でベストにハーフパンツという、お坊ちゃまスタイル。

 二人の向かい側には客人がいるのだが────翼

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気まぐれ悪魔と魔女の孫 第八話

気まぐれ悪魔と魔女の孫 第八話

 佳乃が通う高校の制服はセーラー服と学ラン。

 翼の隣に立つアヤトは学ランの前を開けている。中に着た白いシャツのまぶしさに翼は目を細めた。戒めるように。

 そしてセーラー服のリボンを指でトントン、と叩いた。

「アヤト」

「はいはーい……。君は家でもそうだよな」

 アヤトは苦い顔でボタンを留めた。下校途中の女子生徒の視線を感じると、彼女たちをウインクで射抜いた。

「今回はどうするの? 俺

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気まぐれ悪魔と魔女の孫 第七話

気まぐれ悪魔と魔女の孫 第七話

 睦月のクラスでは最近、例の魔女と手下の話題で度々盛り上がる。

 彼が何の話をしに行ったかは言えなかったが、実際に会ってみた感想を話すとクラスメイトが食いついた。

「いい人だったぜ。お茶もうまかったしお菓子も出してくれたし」

 朝のホームルーム前の教室。

 生徒のほとんどが睦月の席を囲んでいる。皆一様に魔女のことに興味津々だ。

「そのお茶って庭で採れたハーブティーとか? お菓子は魔女の手

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気まぐれ悪魔と魔女の孫 第六話

気まぐれ悪魔と魔女の孫 第六話

 この日も夕方に相談者が現れた。

 今日も雨が降ったが、時間が経つにつれて雨が止み雲がちぎれ、今は綺麗な夕暮れの空が広がっている。家の中にオレンジの光が射しこんできた。

 この日の相談者はいつものような高校生ではなく、翼より年上のOLだった。

 黒髪を後ろでぴっちりとまとめ、黒いジャケットにパンツ、ブラウスを合わせている。随分真面目そうな人だ。

 彼女は丸椅子の上で一礼した。

「妹から不

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気まぐれ悪魔と魔女の孫 第五話

気まぐれ悪魔と魔女の孫 第五話

 翼は秋の雨が嫌いではない。

 色づき始めた木々をしっとり濡らし、物憂げな秋の匂いを濃くする。その切ない香りでノスタルジーになるのが好きだ。

 今日も秋雨の中で散歩をしようと家を出た。しかし、帰ってきたアヤトによって押し戻されてしまった。

 彼はおもむろにジャケットとネクタイをとると、二階へ上がった。

 なんだかいつもと様子が違う。翼は上着を脱ぐと彼の後を追った。

 自室で寝たかと思いき

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気まぐれ悪魔と魔女の孫 第四話

気まぐれ悪魔と魔女の孫 第四話

 ある日の夕方。翼が晩御飯を考えていたら、チャイムの鳴る音がした。

 玄関のドアを開けると女子高生が立っていた。ストレートの長い髪が綺麗だ。

「こんにちは」

 翼から声をかけると、彼女は深く頭を下げた。

 ずいぶん大人びた見た目だ。身長もそこそこある。翼は160センチあるが、彼女はもう少しありそうだ。

「相談者さんかしら?」

 問いかけると彼女はうなずき、表情が崩れた。目からは大粒の涙

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気まぐれ悪魔と魔女の孫 第三話

気まぐれ悪魔と魔女の孫 第三話

 アヤトと初めて食べた晩御飯はハンバーグだった。しかも彼の手作り。ハンバーグソースもちゃちゃっと作っていた。ケチャップとウスターソースを合わせ、独自にスパイスを加えていた。

 手作りのポテトサラダにコンソメスープ。ホカホカのごはんもある。

(わ~……おいしそ……)

 翼は久しぶりの上げ膳に激しい空腹を感じた。こんなに手の込んだ料理はここ何年も作っていない。

 仕事のストレスが心に来て、毎日

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気まぐれ悪魔と魔女の孫 第二話

気まぐれ悪魔と魔女の孫 第二話

 仕事の昼休憩。

 今年で27になった翼は公園のベンチに座っていた。

 秋の訪れを告げる爽やかな風が吹いている。翼はこの季節が一番好きだ。暑くもなく寒くもない季節。年がら年中この気温だったらいいのに、と毎朝願ってしまう。

 お腹も空いたことだし、と翼は膝に視線を落とした。

 膝の上に広げたのはコンビニで買ってきたサンドイッチ。ここはオフィス街で、昼間になるとコンビニや定食屋はあっという間に

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気まぐれ悪魔と魔女の孫 第一話

気まぐれ悪魔と魔女の孫 第一話

【あらすじ】
 君はどうしてつまらなさそうな顔をしているの────
 仕事をするだけの毎日。都会での仕事に疲れた翼は、田舎の実家で心穏やかに過ごそうと計画する。
 しかし、実家には悪魔が住み着いていた。
 金髪碧眼の彼は”アヤト”と名乗り、かつて魔女と呼ばれていた翼の祖母の知り合いだと話した。二人はとある理由によって、共に人助けをしていたらしい。
 都会を出てスローライフ……が、悪魔との奇妙な共同

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