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雷鳥との遭遇、下山路ではピザとソフトクリームを楽しみ、そして平湯温泉へ

温泉宿と山小屋を泊まり歩いた2024年4月のひとり温泉登山 3日目

ゴールデンウィーク前半の登山。
前泊で上高地に泊まって、翌日蝶ヶ岳ヒュッテに泊まった3日目のお話。

この日は5時ごろに日の出の予定だったので4時半に起床。蝶ヶ岳ヒュッテは小屋の目の前で日の出も日の入りも見ることが出来て、山頂もすぐそこという抜群のロケーションなのがありがたい。

ごそごそと身支度して5時少し前に外に出るが、地平線のあたりにちょうど雲がかかっていたので、これはあまりきれいな日の出は見れないかな……?

と思いつつ待っていたらば、少し時間はかかったけれど周辺の雲を赤く染めながら日が上ってきて、案外きれいな日の出になった。

登山を始めて間もないころは、日の出や日の入りを見ることにこだわっていて。たとえば宿泊した小屋やテント場の近くでは日の出がきれいに見えないと聞けば、夜明け前の薄暗い中を30分ぐらい歩いてご来光スポットまで見に行ったりしていたのだけど、最近はあまりこだわらなくなってしまった。いいんだか悪いんだか。
「期待していたものが見れなかった」ときのショックってけっこう大きいから、期待は少なめで「見れたらラッキー」ぐらいに思っておいて、実際見れたら大いに喜ぶ、ぐらいが私には合っているのかなと。

朝食は5時30分から。

高所だけどご飯もふっくら炊けていておいしい。
だけど昨日の出発前の弁当然りで、やっぱり朝5時台にご飯をたくさん食べたいとは思えない私だった。まあ、歩き始めてお腹が空いたときのために菓子パンやプロテインバーもまだ残っているし、帰りに徳澤園の食堂にでも寄ればいいか。

朝食を終え、荷物をまとめ終わったら売店と喫茶営業が始まっていたので、出発直前におはぎとコーヒーを注文する。

潰したご飯のなかにあんこをいれてきな粉をまぶしたおはぎ。なかなかおいしいしコーヒーにも合う。

お腹が満たされたところで昨日来た道を歩き始める。
上高地に下山するには、昨日上ってきた横尾経由のルートのほかに、徳澤に下りる長塀尾根(ながかべおね)もあるのだが、以前歩いたときに眺望もなく薄暗く湿った道のイメージがあったので、上りも下りも横尾経由にした。

蝶ヶ岳ヒュッテからの30分の稜線歩きは、これぞ北アルプス!という雰囲気がある、本当に気持ちのいい道だ。思わず、いつもは撮らない動画も撮ってしまった。

4月下旬の朝、標高2000メートル以上の稜線と言えば凍えるほどの寒さのことも珍しくはないし、そのつもりで防寒着もしっかり揃えてきたのだけれど、ありがたいことに無駄になった。

風もなく暖かく、どこまでも歩いていけそうだ。

稜線から横尾に下りる道に入るタイミングで、人だかりが見えた。
最初は、アイゼンを着けるための休憩かなと思ったけれど、よく見るとみんなザックを下ろしていないし、静かに一箇所に集まっている。
もしや、今回の山行ではまだ遭遇していなかった、あれがいるのでは……?

人だかりの側まで近づくと、やはり。

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