見出し画像

クリスマス2023 ドタキャンした話


↑は昨年のクリスマスにPlastic Treeの年末公演で訪れたみなとみらいの夕景


今年のクリスマスイブは日曜日。
ここ数年、クリスマスイブか当日は彼氏と過ごしていたが、年末の日曜日はどこもかしこも混んでいるし世間のクリスマスが終わってからやろう、入院中の母がどうなるかもわからないし…
ということで12月26日の今日、彼氏と会う約束をしていた。


ちなみに彼氏とは交際10年目、好きな気持ちも愛しい気持ちもめちゃめちゃあるが、これを「恋愛」と呼んでもいいのか?というくらい落ち着いた関係になっている。
恋愛のときめき、きらめき、ワクワクドキドキ…みたいな現象はほとんど無いものの、「家族」と呼ぶにはまだちょっと足りない、そんな関係だ。

彼氏は私の合理的すぎる性格を理解しており、更にもともと記念日やイベントごとにそこまで興味がないため、「何でもいいよ〜」というノリである。
私は交際初期こそ記念日等の日付にこだわっていたが、年を重ねるにつれ執着も薄れてきた。土日が被る場合は日をズラしても構わない、でもイベント的なことはとりあえずやりたい、というテンション。

そのため、今年は26日にクリスマスっぽいことをやる、ということで着地した。


なぜ25日の月曜日ではないのかというと、24日の深夜(日付が変わって25日の1〜4時)に好きなバンドの不定期ラジオの生放送があったからである。
24日は20時頃に布団に入り、0時前に起きてスタンバイした。25日も朝から動くことは難しいな、と判断し、26日を提案したのである。
こんなバンギャに毎回合わせてくれる彼氏に感謝…


そして今日、彼氏と会う約束をしていたのだが、なぜか物凄〜く早く目が覚めてしまった。なんと2時。
昨夜も20時過ぎに布団に入ったため、まあ当然っちゃ当然なんだけど、そこから寝ようとしてもなかなか寝付けない。眠剤を追加するタイミングを逃し、ベッドにごろんごろんしている間に3時…4時…と時が過ぎて行き、5時になって「もう寝るのは無理かも」と思い布団から這い出した。


大学生の娘は今日から冬休みで、朝一で母の面会に一緒に行こう、という約束をしていた。

娘と一緒に面会→一旦娘を家まで送る→彼氏を迎えに行き出掛ける

という流れだ。
デートのときは私が毎回運転している。私は車の運転が全く苦ではないのと、彼氏は目が悪く、仕事以外であまり車に乗りたがらないという理由からである。あとシンプルに私が誰かの運転する車に乗るのが怖いから…
彼氏はひとりのときは自転車でどこまでも行く。摂取カロリーより消費カロリーが明らかに上回っているため全然太らない。
数年前に酒をやめたことによって浮腫まなくなり、よりシュッとしている。いいぞ!(私はシュッとしている人間が好き)


話がそれてしまったが、母が入院する病院へは往復1時間、彼氏の家までは私の家から30分弱。
風呂に入ったり化粧をしたりゴミを出したり洗濯したりということを考慮し、5時半にアラームをセットしていた。私は睡眠が足りないとすぐ体調を崩すので、全てを計算した上での20時就寝であった。

でも2時に起きちゃったんだよな〜………


私の性格は所謂完璧主義というやつで、予定がある日は事前に計画を綿密に立てる。大体毎日同じルーティンで過ごしているのに、前日にタイムテーブルを立てて日々生活している。
実際にその時間通りにキチっと過ごしているわけではなく、予定の目安があると安心する。もはやタイムテーブルを立てることが趣味であるとも言える。
だから多少時間がズレたり、想定外のことが起きたときにそれに合わせて対応したりということは全く問題ないんだけど、そこに睡眠不足の要素が加わると話が変わってくる。


私は睡眠が足りないと病む。あと、人に会い過ぎると病む。
逆に娘は暇すぎたり、家にずっと居ると病む。ほぼ同じ顔をしているのに全く正反対の性格をしていて面白い。

ここ最近は母のきょうだいたちが面会に来てくれる関係でいつも会わない他人と関わる時間が増え、多少疲弊していたことも今回のドタキャン要素のひとつとして加味しても良いだろう。
土日ともに母のきょうだいたちが母に会いに訪れ、送迎をしたり世間話をしたり肉をご馳走になったりした。
言い訳になってしまうが、

人に会うイレギュラーな予定が入る→もともとの予定のために体調を崩さないように睡眠をしっかり摂ろうとする→疲労により自律神経が乱れる→もともと下手くそな睡眠が更に下手になる→変な時間に起きる→病む

という物凄〜くめんどくせ〜ループにぴたりとハマってしまったのであった。


更に深夜というのは思考を狂わせる。
普段ぱっぱらぱ〜で特別悲観的なことは考えたりしないのに、母のあれこれ、今後のこと、娘の将来について、開業するにあたって事務所を借りなければならないな…という懸念(めんどくさい)、過去のしんどかった経験、更には母の実家の解体問題など、思考は負に向かってぐるぐるまわる。
目を閉じると負、なのでインターネットを開いてみるも、あれやこれやと検索しすぎて負を加速させてしまう。まさに負!!としか言えない時間を過ごしてしまった。


それでも絶対にドタキャンはしたくないし、彼氏にも時間と予定はしっかり伝えてあるし、もう朝だし風呂に入らなきゃ…
と湯に浸かったは良いがとにかく眠い。そりゃそう。だって2時から起きている。
冷静になった今は「本当に寝るの下手だな〜」と思うが、このときは結構追い詰められていた。ウケる。


風呂から上がり、ねこに応援されながら洗濯物を畳んでいたらなぜか急に涙が溢れて来て止まらなくなり、ああもう今日は無理だな…となった。これが7時前。

彼氏に「ごめんね、起きてる?」とLINEし「何かあった?」と返信が来たあとに電話。
「体調が悪くて…」
と言ったら
「えっ!お母さんが!?」
と返って来た。彼氏にも母の経過は伝えてあるので、何も知らない彼氏が主語のないこの言葉を聞いたら真っ先に母のことを想像するだろう。
「いや、私が…全然寝れなくて…」
その瞬間喉の奥がキューっとなり、久しぶりに彼氏の前で(電話口だけど)泣いてしまった。私の声の異変を察知したのか、彼氏は

「そりゃいかん!もう今日はやめとこ!ゆっくり休みな!俺のことなんていつでもいいから!俺は年中バケーションだから!ガハハ!」

と笑い飛ばしてくれた。笑い飛ばしてくれたおかげで私も一緒にガハハと笑うことが出来、会う約束を明日に変更して電話を切った。


彼氏、めっちゃいい奴だな〜と思う。彼氏に「優しいね」と言うと「俺には優しさしかないからな」と笑いながら返って来るが、そんな彼氏が生涯のパートナーになってくれて良かった。
私は全然ひとりでも生きていけると思っていたけれど、今日は彼氏の優しさに救われた。

その後ゴミをまとめて出しに行き、起きて来た娘に事の顛末を伝えると
「今日は母をよしよしする日だ」
と言いながら頭を撫でてくれたので、みんな優しいな〜と更に泣いてしまった。


自覚は全くなかったが、もしかすると限界が近かったのかも。何でもひとりで背負い込んでひとりで片付けてしまう性格(その方が楽)なので、いつもいきなり限界が現れる。
一昨年宅建の試験前に休職したときも、今年の始めに母が入院してカウンセリングを受けに行ったときもそうだった。

ゴミ出しの帰りに
「私みたいな人間がある日突然電車に飛び込んで世間の皆様に多大なご迷惑をお掛けするんだろうな…」
と負にまっしぐらになってしまった自分を憂いた。その前にどこかで発散したり誰かを頼ったりしなければならない。
今のところ彼氏や娘は上記の通り気遣ってくれるので、あとは上手く甘えられるかどうかだ。私は甘えるのもめっちゃ下手。



彼氏と10年近く交際して、ほぼ毎週会って、当日にドタキャンをしたのは記憶にあるだけで2回目(覚えていないだけでもっとあるかも)。
前回も割と最近で、そのときはズタボロに風邪をひいていた。

普段ほとんど体調を崩さない健康オタクのため、今年はやはり色んなことが重なってストレスが蓄積されているのかな〜と思う。
昨日は面会の帰りに久々にスーパー銭湯に行ったが、ソワソワしてしまって以前のような楽しみ方が出来なくなっていた。狂ったように風呂に通いサウナで蒸されて毎回2時間は滞在していたのに、昨日は1時間弱で退散した。
自分という容れ物は何も変わらないまま、知らないうちに中身がどんどん入れ替わっている気がする。それが何よりもストレスなのかも。

あと日に日に弱っていく親を一番近いところで見ているので、気が狂うのも別におかしな話ではない。緩和ケア病棟に入院したとき(約3週間前)より確実に親が死に近づいている。それが目に見えてわかる。そりゃ狂うわ…


一方彼氏はといえば、この10年で1回もドタキャンをしたことがない。どんなに体調が悪くても来る。あまりにも体調が悪そうで、「帰って寝なよ」と言ったことは数回ある。そのときも「帰っても別に体調が良くなるわけじゃないし…」と言って帰らなかった。

どっちが良い悪いというわけではなく、お互いの性格を理解しきった今だからこそ受け入れて尊重していきたい。
そして来年は今年より優しくしたい。彼氏の優しさの上にあぐらをかいて付け上がらないようにしたい(すぐ論破してしまうのをやめたい)。


それと後付けになってしまうけど、やはり世間が浮かれているときは一緒になって浮かれた方が気は楽だ。

今年のクリスマスイブは叔父と一緒に面会に行き、サイゼリヤで小1時間母のことや昔話などをしたあと、爆速で帰宅して「サ道2023」を観た。
娘は友人と遊びに出掛けていたので、前日に炊いた手羽元と大根を食べた。そして20時には床に就いた。

茶色いクリスマスディナー


クリスマス当日の昨日は前記の通り。
娘は冬休み前最後の登校(テスト)のあと、友人らと焼肉に行った。若いな。
私は冷凍庫で眠り続けていた冷凍餃子を今年中に処理するべく、野菜室でシナシナになりかけている野菜たちと共にスープにして食べた。

映えと対極にある地味飯


土日と被ろうが親が今際の際にいようが、やはり大事な人と一緒に過ごした方が良かったのかもな〜と思った。気分的に…
20年近く前、生まれたばかりの娘を断熱材の入っていない暖房もない、寒くて暗い部屋(元夫の実家の犬小屋みたいな離れ)で布団に包まって抱きながら、成人式のニュースを観たときと似たような気持ちになった。
キラキラしている同い年の皆さんとのギャップにしくしくと泣いたことを思い出した。
あのときより今の方がずっとマシだけど、世間からの置いてけぼり感に開き直れるほど強くはなっていないみたいだ。

年々人混みが無理になっているので、来年は彼氏と同じ家でゆっくり過ごせたらいいな。
あと今年の年末公演は母のこともあり行けなかったので、来年は行けるといいな。全然年末納めた感がないので…


明日は美味しいものいっぱい食べたい。



クリスマス2023 おわり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?