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犬鳴村

2020年製作/108分/日本

【監督】
清水崇

【原案】
清水崇

【脚本】
清水崇/保坂大輔

【概要】(引用:映画.com)
「呪怨」シリーズなどで知られるホラー映画の名手・清水崇監督が、福岡県に実在する心霊スポットを舞台に描くホラー。主演は「ダンスウィズミー」の三吉彩花。臨床心理士の森田奏の周辺で奇妙な出来事が次々と起こりだし、その全てに共通するキーワードとして、心霊スポットとして知られる「犬鳴トンネル」が浮上する。突然死したある女性は、最後に「トンネルを抜けた先に村があって、そこで○○を見た……」という言葉を残していたが、女性が村で目撃したものとは一体なんだったのか。連続する不可解な出来事の真相を突き止めるため、奏は犬鳴トンネルへと向かうが……。主人公の奏役を三吉が演じ、坂東龍汰、大谷凛香、古川毅、奥菜恵、寺田農、石橋蓮司、高嶋政伸、高島礼子らが脇を固める。

【感想・考察】※ネタバレあり※
犬鳴村の内部にもっと入り込んで色々する話を期待していたら全くの肩透かしだった、悲しい。

兄と弟は生きたまま牢に入れられていたのに、兄の恋人は死んだのはなぜ?
しかも他の男の子たちと違い、死ぬまでにそれなりの猶予があったのはなぜ?
兄との間に子を成していたから見逃されたんだろうか。
村に侵入してきたからつい襲い掛かってしまったが、血族の子を成しているから解放→子供を健康に産んでくれれば良かったが、村の人間に襲われたことで胎内の子を通して犬鳴村の恨みに触れ、気が違ってしまったので子供を産ませることは諦めて殺す、って感じなんだろうか。

兄の友人たちがトンネルの中にすら入っていないのに村人たちの呪い(?)の対象になったのはなぜ?
赤い橋を越えたら、もう範囲内ってことなんだろうか。
でもあの橋は普通に道路として使われてそうだし……謎。
村人たちの呪いの範囲がマジで謎です。

なんなら検死してくれたおっちゃん先生も村人に殺されてるし、あの人が一番謎。
何故生かされていたのかも、何故あのタイミングで村人が溺死させたのかも分からない…。
犬殺しめが…って思ってたみたいだけど、あれは誰に対して言っていたんだろう。
父に対して、犬鳴村の住民を虐げているから憤っていたのなら、先生は村側の人間で、だから生かされていて、病院にはお迎えに来ただけ?

ていうかお巡りさんや父は何故死なないの?
男の子たちが死ぬなら、お巡りさんも父も死ぬでしょう。
お巡りさんは描写がないだけで死んでいるのかもって思えたとしても、父は何故死なないんだ?
子供を残してくれたから?
でもトンネル前で母に噛まれた訳だし、その時点で母の敵=村の敵認定してもおかしくないと思うんだよなぁ…。

もう一人の母が見えてる男の子は、そのもう一人の母が犬鳴村の人だったってことでオッケーだと思うけど、ラストにお友達によろしくって主人公に言うくらいだったら、最初のカウンセリングの時点で主人公に村のこと話してもいいと思うんだが。

大抵のホラー映画は、ツッコミところがありつつも、怖いところはあったり、ストーリーなんてあってないようなものだったり、そういう理由から別に矛盾があったりしても気にしないこともままあるけど、この犬鳴村に関してはホラーとしての怖さよりもダムに沈んだ村の悲劇、そしてそこから生まれた呪い、みたいなことをストーリーを中心に作っている割には筋が通ってなくて気になることが多すぎた印象。

せめて筋が通ってるか、怖いシーンを1つ入れるべきだったと思う。
もしくは何もかも吹き飛ばすくらいとんでもないラストとか。
せめて一点、何でもいいから「これは!」ってものがないと、面白くない。

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