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【詩】色のない季節

穏やかさが君を見つける手段なら
僕は手を広げて君から抱きしめられる夢を見るよ
深い眠りを手に入れるために錠剤を水で流し入れては
明日会いたいってショートメッセージを君に送る
脳が溶けるって君の唇に真っ赤な口紅を塗ることなんだ
ほら、血が溢れて僕を包んでいく
柔らかい君の血が僕を包んでいく
夕方が夜になっても君の瞳に映る月の輪郭が歪なのは
涙が君のほんとうを知らせるから
意味なんてないって拭った涙はまだ溢れてくる
おやすみ
世界をつくる君の声
光に満ちるこの世界は痣だらけの君だよ

#詩
#散文
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