詩|恋と呼べないもの
わたしはあの時
たしかに恋に落ちたのだと思う
だけどもう
心が動いていないの
愛というものが
どんなカタチで
存在していたのかさえ
忘れてしまった
色も匂いも手触りさえも
なにもかも記憶から溢れていった
それでもあなたは言う
愛している と
わたしはもう
すべてにうんざりしていた
あなたの言葉は容赦なく
わたしを切りつけてくる
愛している と
そんな安易な呪文で
わたしを縛ろうとしないで
恋と呼べないもの / 月乃
今夜もあなたに星が降り注ぎますように。
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