詩|夜について
夜が好きだった
真っ黒な夜が。
夜の始まりからゆっくりと真夜中へ沈んでゆく。
朝なんて来なくたっていいと思えるのは
必ず朝はどうしたってやって来ることを
知っているからだ。
真夜中は必ず朝を連れてくるのだから。
太陽の眩しさが嬉しい日もあれば
その眩しさが煩わしい日もある。
孤独という手のひらに目隠しをされて
闇を怖いと感じる日もあれば
漆黒の世界の美しさに息を飲み
うっとりする日もある。
なにが良くて、なにが悪いとか
そんなのどうでもよくて。
何をどう感じようが、何を選ぼうが
なんだって自由でいい。
だから自分を責める必要もないし
だれかを疑う必要もないってこと。
わたしはわたしで在ればいいし
あなたはあなたで在ればいい。
お互いの違いを尊重し合うだけで
すごく楽になるはずだから。
ほら、もう新しい朝がそこまで来てる。
眩しいとは限らない朝が。