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夏の終わり

窓を開けるとセミの鳴き声で
TVの音が聞こえないくらいだったのに

今朝はすごく遠くの方でセミは鳴いていた。

そっと秋が近づいてる。


わたしは、10歳のとき。
ある日突然、突発性難聴になり
右耳だけ高い音が聞こえない

よく夫には、
人の話ぜんぜん聞いてないよね。って
言われる。

まあ、確かに聞いていないんだけどね。笑

本当に聞こえていないこともある。

耳鳴りもするし、
大きな音も辛い。

夫は、声が大きい。

そのボリュームが気になっちゃって
ぜんぜん内容が入ってこない。笑

最近やっと
大事な話をするときは、
小さな声で話してくれるようになった。

でも基本、デカイな。笑


わたしの耳がおかしくなった頃

10歳のとき。

それは
この人生最初の転換期であり
分岐点であり、岐路であったのだと思う。

両親の離婚
別居
転校
両親との別離

一瞬で目の前の現実が変わって

わたしは、
孤独という世界の扉をひらき
深い闇を体験する。

ただただ孤独で

悲しみと
憎しみと
寂しさと
愛しさが

グラデーションのように
永遠に繰り返されているようだった。

でもそれは、
永遠ではなく

10年という
期限つきの深い学びの時間だった。

何を知るために
この体験が必要だったのか。

まだはっきりと
答えがでていない。


でももうすぐ
その答えがわかりそうな気がしてる。


遠くに聞こえていたセミの声も
徐々に大きくなってきた。

夏の終わり


わたしの人生が大きく動き出したあの日も

こんな暑い夏の終わりだった。

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