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早く朝が来てほしいと願う日は カーテンを開けたまま眠る ゆっくりと近づいてくる朝の足音が …
空と海の境界線が夜に溶けて 世界がひとつになる 黒い海にうかぶ満月が バニラアイスみたいだ…
蝉たちの声が だんだんと大きくなってきて 耳の奥から目覚めていく 空は薄い青色で 地球の色…
三日月の先っぽにぶら下がって ちいさなわたしは宙ぶらりん このまま元に戻れないなら キミの…
夜空に散りばめられた星屑みたいに 言葉のカケラがぽろぽろ落ちてくる ひろって紡いで ひろっ…
地球の温度を確かめるように 砂浜を裸足で歩いていた 潮風がハラハラと髪をなでて じゃあね。…
ゆっくりと沈んでいく 琥珀色の太陽を見ていた その姿が消えても 空はまだ夜になりきれないまま 寂しげな群青色に染まっている やぶれた心がひどく痛くて 声も出ないほど悲しくて 拭っても拭ってもこぼれてくる涙 絶望を数えながら歩いていたら バスは行ってしまった 次のバスを待っている 「光と闇はいつも一緒」 わたしが泣くと ママはいつもそう言っていた 落ちた闇が深いほど 光に気づくことができるんだね 幸福だったあの春の木漏れ日のような人 ご褒美みたいな出逢いだった
空と雲の境界線があやふやで ぼんやり優しい気持ちになる 今ならなにもかも 許してしまえそう…