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ツキノポエトリー

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いつも孤独を抱きしめながら、放課後のほとんどを書店で過ごしていた中学時代。銀色夏生さんの詩集に心がふるえて、詩を書き始めた。 今も孤独を愛し、書くことで心を満たす。 ツキノポエ…
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#自由詩

さめない朝

夢だということに気づきながら 夢の中を漂っていた いつまでもそうしていたかった 目を醒ませ…

月乃
2日前
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好きの周波数

そうやっていつも 言葉を使わずに 眼差しだけで わたしを抱きしめる あなたはずるい その度に…

月乃
4日前
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わすれもの

わたしがあなたを思うとき 体じゅうの細胞たちが 好きよ 好きよ と飛び跳ねる あの日 あなた…

月乃
4日前
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朝と夜の願いごと

早く朝が来てほしいと願う日は カーテンを開けたまま眠る ゆっくりと近づいてくる朝の足音が …

月乃
8日前
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弱くて強いひと

子供じみたわたしの言葉が 棘みたいに心に刺さったままで あなたは弱々しく困った顔で笑う 痛…

月乃
13日前
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知らない鳥

蝉たちの声が だんだんと大きくなってきて 耳の奥から目覚めていく 空は薄い青色で 地球の色…

月乃
2週間前
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水星に乗って

三日月の先っぽにぶら下がって ちいさなわたしは宙ぶらりん このまま元に戻れないなら キミの耳たぶのあたりで キラキラ光る何かになりたい それともキミの涙の粒になって 頬をすべり落ちるその途中で キミの体温に溶けてしまえたら もうどうなってもいいと思って 逆行する水星に飛び乗ったんだ きっと明日の朝にはキミに到着する 水星に乗って / 月乃 今夜もあなたに星が降りますように。

琥珀糖の星屑

ベランダでぼんやりしていたら 空から星のカケラが落ちてきた 琥珀糖みたいなちいさなカケラ …

月乃
3週間前
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世界はグラデーション

地球の温度を確かめるように 砂浜を裸足で歩いていた 潮風がハラハラと髪をなでて じゃあね。…

月乃
4週間前
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甘い雲

白い雲がわたあめみたいに 可愛くてふわふわで繊細で あの日うっかり恋に落ちてしまった 甘く…

月乃
11か月前
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星の降る場所

もうあの頃には戻れないけれど もう一度あの場所に帰れたなら 無数の星が流れるあの場所に こ…

月乃
1年前
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