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たぶん一生安泰 需要が尽きないライターの分野(コエヌマ)

先日、知人の編集者からライティングの打診があった。僕にとってそれなりに経験がある分野で、いわゆるできることに該当する案件だった。条件も悪くない。

だが最近は、したいことに重きを置いて仕事を受けているため、お断りさせていただいた。そのうえで、対応できる人材を紹介できればと、ライター仲間に何人か声がけをしたのだが、スケジュールの都合や内容の細かな点で合意にいたらず、結局代わりのライターは見つからなかった。

打診くださった編集者は旧知の仲で、とてもお世話になっているため、今回は僕が受けさせていただくことになったのだが、この状況はとてもいびつである。

世のなかにはたくさんのライターがおり、仕事を探している人も常に多くいる。だが、今回の分野は対応できるライターが限られているため、一部に依頼が集中して、売り手市場になっているのだ。需給バランスが非常に偏っており、ライターからするとビジネスチャンスと言える状況だろう。

さらに言えば今回の分野は、市場もライターの需要も小さくなることは(少なくとも当面は)まずない。対応できるようになっておけば、ライターの仕事や活動の幅が広がることは間違いない。

もったいぶった書き方をしてしまったが、今回の分野とは、ビジネス・実用系の書籍のブックライティング案件である。

本屋さんへ行けばわかるが、店頭には毎日のように新刊が並び、ビジネス・実用書のタイトルも数多い。同分野の本には、その時代や社会状況に合わせた課題解決のノウハウが書かれているため、常にニーズが高いのだ。そしてそれらの本の多くを、実際に執筆しているのはライターだ。

ライターとして、「何でもやります」「何でもできます」という姿勢はあまり感心しない。だが、ステップアップや、活動の幅を広げることを目指したいライターにとって、新しい分野へのチャレンジは必須である。

また、一度経験しておけば、後になって役に立つこともある。例えば僕は、ブックライティングはたまにしかやらないが、それでも経験しておいたからこそ、今回声もかかったし、受けさせていただくことにもなった。仕事が減ってしまったときであれば、まさに渡りに船だ。

というわけで、決して無理にお勧めするわけではないが、ライティング業を生業とする僕が、現場でリアルに感じていることとして、ビジネス・実用系のブックライティング案件に対応できるライターの需要の大きさについて書いてみた。

ただ、ブックライティングのハードルは、決して低くない。書籍一冊分なので、約10万文字の分量を執筆することは当たり前。2000~3000字の単発記事を執筆するのとは、使う筋肉も思考も視点もまったく異なる。

またブックライティングをやってみたくとも、同分野での実績・経験がないと、なかなか任せてもらえない。短距離走で実績があっても、いきなり長距離で活躍できるとは限らないからだ。当然だが仕事である以上、編集者はできるだけ安心して任せられるライターに依頼したいものなのだ。

では、WEBライティングなどを中心に活動していたライターが、どうやってブックライティングに参入すればいいのか? あくまで僕自身の事例に過ぎないが、今後書いていこうと思う。(コエヌマ)

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