都市に侵入する獣たち―訳者あとがき
飛行機の窓から大阪の中心部を見ると、灰色の四角い建物たちが立ち並び、ほんの少しの緑と中心部を流れる、コンクリートで護岸された川が見える。人が住みはじめる前は、森や湿地、草原が広がり、シカや、イノシシやツキノワグマも自由に闊歩していたことだろう。今は大型の獣は姿を消し、樹上棲のリスやムササビを見ることもない。
北アメリカへ人々が移住を始めた時、そして徐々に人口が増加していった時、何が起こったのかをこの本で作者は劇的に明らかにしてくれる。
著者によれば「マンハッタン島だ