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月とたねのお話 お米の苗代編

春雨も降り、ぶり返す寒さもあり、
山菜とともに新緑の晩春となりました。

最近の暑さに身体が不慣れで思っているよりも疲れているなぁと感じています。

春土用の期間でもあります。
山の恵を頂きながら、養生をして夏へ向けて整えていこうと思います。

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月とたねの苗代

月とたねでは現在、お米苗を育てています。

先週の冷え込みの影響もあり、
芽が地上になかなか出てきませんが、
土を少し掘るとしっかりと発芽しています。

一昨日からまた暖かい気候になったので、今週は一気に伸びてくれそうです。

【苗代】

苗を育てる場所を『苗代 なわしろ』と言います。

育苗(いくびょう)には、
施設内で育てるプール育苗や
田んぼとは別の場所で育てる場合。

月とたねのように『本田苗代 ほんでんなわしろ』と言う田んぼの中で育てるものなど様々です。

本田苗代の良いところは、
田んぼの環境で育てられるため、
自然に近い状況になること。

水の管理もしやすく、
施設もいらないこと。

ただ、獣の害があったり、作業のしにくさなどもあります。

写真にある苗代には、およそ九反分の苗があります。

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月とたねのお米たち

左手前は、
村のもち米【望月】
*村に伝わる在来種のもち米

左奥は、
古の紅米【朔月】
*卑弥呼様の頃からあると言われる古代のうるち米

真ん中2畝は、
神のお米【神月】
*伊勢湾台風で生き残った軌跡のうるち米

右は、
幻のお米【光月】
*作り手がほとんどいない希少なうるち米

【ポット苗箱】

30センチ✕60センチの黒色のトレーに448個の小さな穴が開いていて、
その穴に、土→お米の種→土と入れて苗を育てています。

この苗箱の良いところは、
苗を大きく成長させられるため、
田植え初期の草たちとの競争に強くなります。

しかし、本来の自然の状況とは違う育て方をするため、
やりやすさの代償として難しさもあります。

小さな穴なので、
太陽に当たり過ぎるとあっという間に水分がなくなってしまうため、
自然のような適度な湿度を保つ環境を整えるための湿度と温度の調節です。

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【調節方法】

種の発芽と初期成長に1番大切なのは、【満月と温度と湿度と酸素】だと思っています。

その調節をするために
苗代は品種ごとに畝を分けていて、
畝ごと(品種ごと)の成長に合わせて調節方法を変えています。

発芽〜苗が2、3センチほど

保温シートと銀ポリシートのべた掛け

発芽が90%以上

銀ポリシートのトンネル

毎日様子を見て、
ジョウロで水をあげたり、
田んぼの特性を活かして、水位高くして環境を整えています。

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【苗半作】

こうした最初の頃が1番神経を使います。
少し発芽や成長が遅いだけで、すごく心配になります。
そんな中、昨年はネズミ被害にあいました。。。。。


人のやりやすさを求めているからこそ必要になってくる細かな調節。
一長一短です。
結局は、
どれだけお米たちの身になって成長の手助けをできるかどうかかな。

ありがとうございます。


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