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最近読んだ本『ありがとう実験動物たち』

本の内容など

漢字にルビ(読み仮名)が振られている本なので、動物に興味がある子どもにもおすすめです。(子ども用の本なのかもしれない…)文字も大きくて少なめです。

動物実験で使用される動物の飼育を、長年担当されてる方(レジェンド…と呼びたくなるくらいすごい人だった…)を取材した本です。

実験の手術後の安楽死させるまでや(動物実験のために生まれた動物たちは必ず安楽死後に解剖させられます)、飼育している間に、いかに動物たちの負担にならないような生活を送らせてあげられるかを研究されていました。

近年、化粧品を商品化するために動物実験を廃止した(縮小した)企業が増えてきました。EUなどの海外で、動物実験を行った化粧品や商品の輸入を禁止する法律が決まったことが主な理由なのではないかと言われています。動物実験をするために、規制が緩い国で動物実験をする企業もあるそうです。

かつてから、新しい治療法を試すために動物実験が必要不可欠であるとされ、そのためには3R原則(①動物の苦痛の軽減、②使用数の減少、③代替法の活用)を守って実験が行われてきました(1959年制定)。

完全に動物実験を廃止するのは現状では難しく、動物実験を完璧に代替できるような方法がないそうです。病気の新しい治療法を試すには、動物を使用した方が信憑性が高いなどと言われています。また、動物を使用した実験結果がヒトにそのまま使えないこともあり、その必要性について疑問が呈されています。
治験に移る前に動物で試したデータを提示することで、安心感も湧くし、現行の日本の法律では商品や薬を新しく販売するとき、必ず動物実験のデータを添付しなければならない決まりがあります。

動物実験に使われる動物は、実験結果に影響が出ないように、余計な細菌や病原菌を排除した環境で飼育され、人の病気が出現しやすく遺伝子操作された子を使用します。実験のために生まれてきた動物たちです。経費を抑えるために元々家畜用だった豚を使用することもあるそうです。

RUSH/反動物実験のための動画

動物実験廃止を訴える動画2021年(表現がリアルなため閲覧注意)

興味を持ったきっかけ

大学生の時に同級生と帰り道が一緒になり、ロクシタンを知っているかと聞かれました。「動物実験をしていないところなんだけど…」と言っていました。ロクシタンはハンドクリームで有名なメーカーです。私もそれまで化粧品をたくさん試せるような家庭ではなく(化粧水とかハンドクリーム、日焼け止めくらい)そこまで詳しくなかったので、美術系の学生なのになんてリテラシーが高いのか……(課題で動物実験廃止のためのデザインを作っていたかも。。。)と感心してしまい、母の誕生日や退職する際お世話になった上司に、ロクシタンのハンドクリームを送ったこともありました。(影響されやすい。笑)

最近になって、ハムスターの目にできものができてしまい、動物病院を受診したとき、「ハムスターのような動物実験に使われるような動物は、病気が出やすい」と獣医さんがおっしゃっていたことが印象的だったこともあり、改めて調べたり図書館で本を借りたりするに至りました。私が飼育しているハムスターも完全にノンストレスというわけではないな……ハムスターにとってノンストレスとは?と色々考えさせられました…。

できること

こういう話って気にしない人は気にないんだろうな。と思いつつ、そんな鶏なんかに気を使ってクソ高い平飼い卵なんか買ってらんねえよって思う人もいると思います……。
満員電車のような状態でずっと卵を産まされているから、朝、亡くなった鶏を掃除するところから養鶏場の人の仕事が始まるそうです。人であれば電車から降りればいいけれど、鶏は死ぬまでずっと狭いところで暮らさなければなりません。
面積あたりの飼育して良い家畜の数は、日本では法律で決まっていません。
養鶏場の人も政治家にお金を渡して汚職するぐらい消費者意識に敏感です。卵の値段が上がれば、消費者は買ってくれなくなると思っています。卵だけに限った話ではないですね。
平飼いや放し飼いにもデメリットがあり、従来のケージ飼育の方が、鶏が病気に感染するなどのリスクが少ないと言われています。放し飼いをしていると感染が広がってしうリスクもあります。
最近卵の価格が上がったこともあって、私も安い卵に戻してしまったのですが、また平飼いの卵に戻しました。高すぎだけど、大事に食べようと思います……。高いと言っても数百円の差……と言い聞かせ、家族も2人なので、ガチャガチャを1回我慢すれば……と思っています。卵は栄養バランスもとても良いので個人的には買うべきだと思います。改めてこの本を読んだり、調べたりしたら、苦しんでる鶏が産んだ卵を食べるなんて無理……と思ってしまいました……。
動物実験の廃止を訴える動画や、動物の福祉に関する議論が行われていますが、個人の選択や社会的なニーズによって意見は分かれるところです。動物愛護の観点からは、平飼いの卵など動物にも環境にも優しい商品の需要が増えることを期待する声もありますが、実際の消費者行動には限界がある現実も考慮する必要があります。
あと動物愛護の過激派ではないので、実験動物を逃すために施設に潜り込んで窃盗するのもどうかと思います。(実験に使われる動物は、病気に感染させられていたり遺伝子改変されていたりするので、自然に放つと大変なことに…)
動物にもヒトにも優しい社会になれば、みんな暮らしやすくなるのになあ…って思いました。




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