もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら【95】
ノンフィクション作家だから、嘘は書かない
「まえがき」の冒頭、自らの信念を明確に語っている。
だから、「今から書くことは、すべて事実なのだ」「脚色は一切なく、だた体験したことだけを書いているのだ」という言葉が真実味を増す。
圧巻は「三島由紀夫の首」
この話は、本当に怖かった。
内容がすごすぎて、うかつに人に話すべきことではないような気がする。
興味のある人は、実際に本を手に取ってほしい。
まとめ
私は、これ系の不思議な体験をしたことがない。
だが、お化けの存在を否定しない。
できることなら、一度くらい会ってみたいと思うほどだ。
著者のおもしろいところは、何があってもお祓いだの除霊だのと騒ぎ立てないこと。
不思議な体験が「日常」だから、そっと様子をみながら静かに暮らす。
「お化け」と共存しようとする。
だが、元来日本人は「お化け」や「妖怪」と仲良く暮らしてきたはずなのだ。
「異物だから即排除」ではない。
昨今の「多様性」を声高に言いながら許容範囲の狭い人たちに見習ってほしいところだ。