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月舟チョイス!2023年の【劇場で観た映画】ランキング

日記を見返して数えてみたところ、私が2023年に劇場で観た映画は、全部で15作品だった。

15という数字は、熱心に映画館に通われている方や映画YouTuberの方からしたら決して多くない数字だろう。

しかも、私はホラーやサスペンスなどは映画館ではほとんど観ないため、かなりジャンルが偏ったものであることも事実。

だが、だからこそ、同じような趣味嗜好を持った方には響くものになると思うし、まったく違うジャンルが好きという人にとっても、「へぇ~こういう人もいるのね」と参考にしていただけることと思う。

そこで、2023年に私が観た映画全15作品を、私の完全なる独断と偏見でランキングし、そこに一言コメントを付すことにした。

まず14位~4位を紹介し、それから最下位、そして3位~1位を発表する。

私との意見の共通点、あるいは相違点、また
「お、この作品出てきたか!」
「あの作品はないのね!」
といった点を楽しんでほしい。

(各映画のコメントにはネタバレを含みます)

14位:『トランスフォーマー ビースト覚醒』65点

「二日酔いで目がとろ~ん」
かつて『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』で目がとろん・・・いやメガトロンの役をやっていた千葉繁さんのふざけたセリフではじまるこの予告編を観て聞いて、私はメチャメチャ期待した。

もちろん、こんなふざけたものにならないことはわかっていたが、まだちびっ子だったあの時以来、「オレたちのコンボイ(声:子安武人さん)、チータス(高木渉さん)、ライノックス(中村大樹さん)たちが帰ってくるんだ!」とワクワクした。

しかし!その期待は裏切られてしまった・・・と言ってもいいだろう。
だって、ビースト戦士たちあんまり活躍しないんだもん・・・。
いや、最初の方でチータスが「~~じゃん」と言ったときは興奮しましたよ。しかし、それ以来あんまりしゃべらないし、ライノックスに至ってはセリフなし!!!
ショックだった・・・「だな」が聞きたかった。

もちろん、コンボイの活躍はカッコよかったし、オプティマス・プライムもアツかった。ストーリーとしては、「まぁ『トランスフォーマー』シリーズはこんなもんでしょ」という水準で、普通に楽しめたけど。

YouTubeで感想を聞いていると、ラストのアイアンマン展開や他作品とのクロスオーバーに持っていく流れに不満を持った人もいらっしゃったが、私はそれほど気にならなかった。

だって、『ロストエイジ』の時点でめちゃくちゃだったんだもの・・・(笑)。

13位『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』84点

劇場で観た予告編が非常にすばらしかった。
この映像美。コミカルさ。懐かしいキャラクター達。
「絶対観に行かなきゃ!」という気持ちで、公開日を待っていた。

結果として、「王道の、普通に面白い作品」として成立した映画になった。

世界中で大ヒットしたのもうなづけるクオリティではあるが、サブスクを使って映画やアニメ、ドラマなどを含めて年間100作品以上観る私としては、やや物足りない部分があったのも事実。

たとえば、ドンキーコングたちの使い方。
作品内ではコングたちは、非常に格闘に長けた種族だという評価を得ていた。
その格闘力があまり生かされないのがもったいないと感じた。
これがもし、クッパの城を守るノコノコたちをコング軍団の圧倒的パワーで蹴散らしていく、という場面があれば、とても気持ちのよい絵が生まれたのにな、と思う。

また、作品内での音楽も、知っている曲が流れて「あっあの音楽だ!」となるのだが、一瞬その気持ちになった途端に違うアレンジになってしまう。
そこはもっと聴かせてくれてもよかったんじゃないだろうか。

ただ、これは大人の映画鑑賞者としての視点であって、もし私に子どもがいれば、その子たちと一緒に楽しみたい映画であることは間違いない。

その点でこの『スーパーマリオブラザーズ』は、「生まれてきてくれてありがとう」と思える映画だ。

余談だが、もし、任天堂のゲームを映画化していくプロジェクトがあるのなら、私はぜひとも『スターフォックス』を大人向け映画として映画化してほしい。
『スターフォックス64』などは、CGは古いながらも、引きで戦闘機を映してからコックピットに寄っていく際のアングルなどが非常にカッコよく、ストーリーとしても父の代から続く戦いという要素と今の仲間たちとの絆の部分の絡みがおもしろい。

というわけで、期待しております。

12位『ゴジラ-1.0』85点

私は『シン・ゴジラ』が大好きなのだが、それ以来の国産"ビッグ・ゴジラ"になりそうな予感がして、期待していた作品。

おもしろかったし、山崎監督もとても頑張ったと思う。
でも、『シン・ゴジラ』は超えなかった。
というのが、私の評価です。

『-1.0』のゴジラ、どうしても、「怖くない」と感じてしまう。
それほど私の中で『シン・ゴジラ』のゴジラのインパクトが大きかったのだと思い知る。

その理由に、最近気づくことができた。
それは「能」について学んでいたときのこと。
能楽師は舞台上において、自身の心を「無」にすることで、「目に見えない存在」の依り代となることを希求するのだという。
「目に見えない存在」。それは精霊かあるいは神か。
それはわからないが、彼らが「この世ならぬ存在」をその身に下ろすことで、ただならぬ存在感を醸し出していることは事実である。

そして『ジン・ゴジラ』においてゴジラのモーションキャプチャーを担当したのが、能と同じルーツを持つ狂言師の野村萬斎であった。

野村萬斎氏も、狂言師としての稽古の中で、舞を舞う際に心を無にして神を宿すという体験をしたのだろうか。

樋口監督も以下のように証言している。

「CGでやるとなったとき、どうゴジラにするべきか? と考えて『やるなら萬斎さんでやろう』と思いました。受けてくれるかどうか、すごく高いハードルを乗り越えるつもりで、こちらが思っていることを伝えたんです。これは神様です、とか……。そうしたら、(萬斎が)その打ち合わせの席で『それはこういうものですか?』って、立ちあがって振り向いたんですよ。そのとき、そこにゴジラが現れるという稀有な体験をさせてもらいました」

シネマトゥデイ2016.8.5『庵野秀明、エヴァからゴジラへ創造の裏側5 ~シン・ゴジラを作った人々 - 329人の同志』

そう、私が『シン・ゴジラ』のゴジラに感じていたもの、それは「荒ぶる神」だった。
そしてそれを表現できる力を持っているのは、(樋口監督がオファーできる範囲では)野村萬斎だけだったのだ。
だからあのゴジラは「怖い」。

それに比べると、『-1.0』の生物的なゴジラは少し物足りなかった。
もちろん、「それがいい!」という人が多いこともよくわかっているが・・・。

話は変わるが、あの爆風を受けて死なない浜辺美波は無敵だ。

11位『マーベルズ』87点

キャプテン・マーベルのビジュアルが好きだ。正直に言って。
もちろんその戦いっぷりも、見ていて気持ちがいい。

女性たちの3人チームというのがおもしろかった。
特に最年少のカマラ・カーンがかわいらしく、その姉的な存在としてのキャロル・ダンヴァース(キャプテン・マーベル)とモニカ・ランボーたちによる「シスターフッド感」がよかった。

また、猫の「グース」(本当は人間をも飲み込んでしまう怪物)を使ったギャグ感満載の救出シーンもよかった。

無邪気に楽しむ映画としてすばらしい。観終わった後に元気になった。

10位『アントマン&ワスプ クアントマニア』88点

マーベル作品が続く。
サノスに次ぐラスボスである「カーン」の恐ろしさがついに明らかになったという意味で、今フェーズの基準になる作品。

私の頭は、『アヴェンジャーズ インフィニティ・ウォー』と『アヴェンジャーズ エンドゲーム』を観てしまったことで、「ラスボスを倒す」という目的がないとマーベル映画単体作品の存在価値が薄くなってしまう、というようにプログラムされてしまったらしい。

これ以外の方向に行く場合は、「指パッチン後の世界」をていねいに描くなど、世界観をしっかりとつくりこんであるか、作品単体としての強度が相当に高くないと、おもしろさが足りなくなってしまう。

『クアントマニア』は、ラスボスも出てきたし、世界観も相当につくりこまれていたし、今までのマーベル作品らしく軽快なコメディもあり、とてもおもしろかった(人間の穴の数を気にするヘンテコなキャラ*日本語吹き替えは山口勝平さん*とか、あの辺ですね)。

キャシーもとてもかわいい。

『マーベルズ』と『アントマン』の感想を書いていて気がついたが、やっぱり私は最近のマーベル作品はほとんど惰性で観ているな・・・。
でも、今更やめられないし、必ず「大復活」があると信じている。
もちろん、普通に水準以上の作品だとは思うけどね。

9位『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』89点

かなり怖くておもしろかった。子どもの頃にテレビで観た『ゲゲゲの鬼太郎』の世界観を想定していくと、まったく違うので驚く。

閉鎖的な村の謎が明らかになっていくストーリーにはハラハラするし、キャラクターも魅力的。ラスボス的な存在がいるのだが、そいつには心底ハラが立った。

日本の歴史、また風景や妖怪などの文化はすばらしい。
でも、自分自身のエゴを満足させるために日本と自分を同一化するというのは何とも情けない。
そもそも、そういう人が同一化している日本って、実態がよくわからない「偉大な日本」だったりする。

確かに日本は偉大だけれど、そのよさもわるさも飲み込んで、みんなが幸せになれるように活用していかなければ、その偉大さも泣くというもの。

この作品にも、日本の良さと悪さの両方が発見できると思う。
本来対立するものでもないと思うけど、理知とアートが融合したすばらしい作品だった。

大人向けの「ゲゲゲ」もまた、良い。

8位『SAND LAND』90点

観終わったとき、どうしても感想を書きたくなった映画。

観終わった後の清涼感というか、渇いた砂漠にさわやかな風が吹き抜けていくような感じというのは今年NO.1だった。

鳥山明のキャラクターというのは、どうしてああも魅力的なんだろうか。
かわいくてかっこよくて、とぼけていて大事なところは外していないという、ね。

映像も素晴らしかった。車や戦車が走りながら跳ねるところなどは、砂漠の地面のぼこぼこした質感を感じさせてくれるし、ドラゴンボールよりは遥かに地味な戦闘シーンも、しっかりと「人が」戦っている感じが出ていた。

とはいえ、このランキングを考える上で自分の気持ちを客観視してみると、例えば昨年の『RRR』などのように、「うわっ!すごい映画を観た!!」というほどではないのかな、ということでこの点数。

もちろん、文句なしに「おススメしたい」映画であります。

7位『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて』91点

とにかく笑えるおバカな映画なんだけど、「日本っていいトコだな」という感想も同時に持てるという点で、稀有な映画だと思う。

大阪などの都道府県について、日本人が普段口にしない「あるある」を言葉にしてくれるというのはやっぱりおもしろい。
その一方で、例えば滋賀の特徴・・・あの交通事故を減らしてくれたキャラクターはなんていう名前だったっけ?・・・なんかも知ることができて、「県ごとにいろいろ違うんだな~」と興味深さもあった。

あたりまえかもしれないけど、「県民性」が多様であるということは素晴らしい。日本全部が一緒だったら味もそっけもない。

個人的には、必然的な流れではあるんだけれども、映画のために撮影されたわけではない本物の鳥人間コンテストの映像などが突如挿入されるのも笑えた。

そして、お笑い要素の中に政治家への批判も入っているのが良いところだ。私は、エンタメはどんどん「社会」に絡んでいくべきだと思う。

6位『ザ・フラッシュ』93点

DCの気合と勢いを感じる作品。

何しろヒーローたちがカッコいい。特にバットマンの登場シーンに横隔膜がふるえた。

コメディ要素も多くて楽しめたし、ストーリーもどんどん展開してぐんぐん引き込まれた。

その一方で、主人公である青年バリー・アレン(フラッシュ)の葛藤と決断を描いている点も優れている。

本作はいわゆる"タイム・リープ"モノなのだが、ラストのシークエンスでバリーは、世界を救うために非常に厳しい決断をする。
誰に対して厳しいかと言えば、自分自身に対してだ。

絶対的な愛・無条件の愛・幸福な思い出。世界のために、これらを差し出すことの苦しさ。

ヒーローの孤独に胸を打たれる名作だった。

5位『君たちはどう生きるか』94点

あんまり意味がわからなかったし、おもしろくなかった。
でも、「すごいものを観た」という感覚が残った。

「わからない」=「ダメ」じゃないし、「おもしろくない」=「駄作」というわけではない。
では何がすごかったのかというと、それもよくわからない。

たしかに、「継承」をテーマにした宮崎駿の自伝的作品だと読めば、「アツい」点はたくさんあるのも事実(あ、宮崎駿は、後継者をあいみょんだと思ってるんだ、なんて)。

でも、そういうレイヤーで解釈してしまうことは、この作品の可能性を狭めてしまうことになりはしないだろうか。

私たちが映画あるいは芸術作品を鑑賞する際に、「意味」に縛られる必要はない。
観たときに感じた「重さ」なり「深さ」を、持ち続けていればいいのだ。

それが心の奥底で熟成されて、10年後に何かの花となる。
その花の種だったものが『君たちはどう生きるか』だったかなんて誰にも分らない。
でも、そういうものがあってもいいじゃないか、と思う。
だって、芸術って、そして人間って、そういうものだもの。

4位『グランツーリスモ』95点

映画館で拳を握り締め、マシンがコーナーを曲がる度に「ふんっ!」とハラに力を入れながら観た。
この作品は『トップガン マーヴェリック』以来の、「身体に響いてくる映画」であり、私はそういう作品が好みだ。

私は『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』が大好きなのだが、『グランツーリスモ』を観ていて、「ダウンフォース」や「タイヤが温まる」ということの重要性が改めてわかった。

トレーラーが並んでいるのも、無線で通信するのも、全部本物のカーレースから来ているんだ!と興奮した。

マニアックな観方で申し訳ありません。

もちろん、この作品を楽しむために、特定の知識や信条は必要ない。
ストーリーとしては王道の友情・努力・勝利系のものなのだが、映像はテレビゲームの形式を生かすなどユニークなもので、その掛け算がおもしろい。

それらを「ゲーマーの劣等感とプライド」が貫いている。だからこの主人公には「乗れる」のだ。

とにかく、観てみなはれ。
と言って勧めるしかないような作品だ。

それでは、3位の発表に入る前に、最下位の発表をしたいと思う。

最下位『シン・仮面ライダー』35点

個人的にはまったくハマらなかった。私はそんなに作品に対して高いハードルを設けない方だと自負しているが、鑑賞中、「早く終わらないかな」と思ってしまった。

私はなぜそのような感情になったのだろう?それは、この作品が向いている対象が「昔からの仮面ライダーファン」に限定されていたからなのではないだろうか。

もちろん、その方向を向いていてもおもしろい作品はあると思う。

だが『シン・仮面ライダー』は、ファンじゃない人をも唸らせる、普遍的におもしろい要素が少なかった。そこが残念であった。

一方『シン・ゴジラ』は、あの震災を経験した人々の多くが「恐い」と感じられるストーリーだったし、仕事の「あるある」も豊富で、政治家たちの狼狽ぶりも馴染みのあるものだったため、日本人の普遍性に届く作品になっていた。

『シン・ウルトラマン』のときにも思ったのだが、『シン・ゴジラ』のときのように、ヤシマ作戦の曲なども使ったらいいのに。

もちろん、西野七瀬のキャラと演技が非常に良かったとか、浜辺美波がめちゃめちゃ可愛いとか、いいところもあった。

では、ここからはいよいよトップ3の発表をしていこう!

3位『首』96点

これはめちゃめちゃおもしろかった!!!サイコー!!狂っていて快感だった。
私もあんな風に西島秀俊を蹴っ飛ばしてみたい・・・そこかいって感じだが、そう思ってしまうくらいに、理性のタガが外れるような快感を得た。
やっぱり、普段の生活では自分自身の野生を抑え込んでいるのだなぁ、と知ることができた。

何しろ役者が全員本当にすばらしい。

織田信長を演じた加瀬亮、ヤバすぎる。
明智光秀を演じた西島秀俊、いい感じに「ちょっとウザい」のだ。
この匙加減は本当に優秀な役者でないとできない。

そして曽呂利新左衛門を演じたキム兄こと木村祐一。
曽呂利新左衛門は、おそらく修羅場を幾度もくぐりぬけてきたのであろう、何事にも動じずに生きるために必要なことをするのだが、キム兄にはこのキャラクターを演じる必然性と説得力があった。
キム兄自身もハラが座っている人なのだ。自然体で「達人っぽさ」がにじみ出ている。

あんまり長くなってもしょうがないのでキム兄についてのみ詳しく書いたが、すべてのキャラ・役者がそうなのだ。

映画を観ていて、いかにも演技臭いのでは観ていて冷めてしまう。
もちろん他の映画でも、そんなことにはならないように自然体を目指しているのだが、北野映画のキャラクターたちはみな自然体なのだ。

自然体を引き出す演出ができるということ、それが北野武のすごいところだろう。

2位『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーvol3』97点

胸が熱くなって、幸せな気持ちになる映画だった。

この作品のように、ストレートに心のつながりを表現する映画というのは、意外にもあまり観ないのではないだろうか。

困難にぶち当たったとき、みんなで助け合って、最後は抱き合って互いの存在を確認して喜び安心する、というのは、効率重視の世の中で捨て去ってしまった、人間の基本かもしれない。

ヴィランのハイ・エボリューショナリーも、現代の病魔を一身に背負ったようなキャラクターで見ごたえがあった。
すべてをコントロールして、何もかも自分の理想どうりにしないと気がすまないなんて、そんな人間が権力を握っているなんて、怖すぎる。

それを、欠点だらけのヤツらがチームでぶっ飛ばすんだから、そりゃ気持ちいいに決まっている。

やっぱり、ジェームズ・ガン監督はすごい才能の持ち主だ。

そして、ジェームズ・ガンを迎えたDCの今後やいかに。

1位『憧れを超えた侍たち 世界一への記録』98点

私にとっての2023年、それは何と言ってもWBCだ。

私は25年間野球を観てきたのだが、こんなに感動したのは初めてだった。
「野球って、こんなにおもしろいんだ!!」
25年の間に、野球の楽しさってだいたいこんなもんだろう、という限界が勝手に設定されていたのだが、そう思っていたものが打ち破られたのがわかった。
それと同時に
「人生、こんなもんだろう」
と思ってはいけないな、ということも強く肝に銘じるきっかけにもなった。

この映画は、私にそう感じさせてくれたWBC日本代表の裏側を描いたドキュメンタリーなのだが、思った以上にありのままを撮って流していて驚いた。

韓国戦で帰塁する際に右手小指を骨折した源田の、ベンチ裏での言動。
その後、ひとりでネットに向けてボールを投げて「大丈夫、大丈夫」と言っている姿。

メキシコ戦での佐々木朗希の様子などは、1イニングごとに見ることができる。お腹に打球が直撃した後も、3ランホームランを打たれた後も。

そして大谷翔平。
メキシコ戦で佐々木が3ランホームランを打たれたときのベンチは、誰も一言も発せないような雰囲気だった。
しかし大谷だけは違った。
「ほ~、おもしろいじゃん」
とでも言うような態度。

これに痺れた~!!

そして決勝のアメリカ戦へ・・・。

もともとサイコーだったWBCが、私の中で立体的になり、より豊かなものになった。
そうしてくれたという点で、ドキュメンタリー映画の意義を再認識させられた作品でもある。


これで月舟チョイスの2023年の映画ランキングは以上となる。
いや~偏ってますね。逆にレアなんじゃないでしょうか(笑)。
この中の作品のいくつかはサブスクでも観ることができるので、まだ観ていない作品があって、それに興味を持ったらぜひ観てほしい。

2024年も、みなさんが映画にワクワクし続けていられるように。

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