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「不」を引き出す時は、話術を使うのではなく、好奇心のおもむくまま聞くだけでいい

こんにちは。企業変革コンサルタントの小野司です。

企業変革、カイゼン活動、QCサークル活動に取り組む若きリーダーさん、経営者様に、変革活動のヒントをお届けしています。

カイゼン活動の最初は、「不」の吐き出しから始めます。この時、「不」を出してもらうのが難しいという声をリーダーさんからよく聞きます。

なぜなら、自分は話術もないし、どのように質問したらいいかわからないとのことです。

私が「不」の吐き出しをしているのを見ていた、あるコンサルタントから、話術が上手い、聞き出すのが巧妙と言われたことがあります。

また、現場の方から、上手く口を割らせようとしているでしょ、と言われたことがあります。

私は、このように言われるといつも戸惑います。
私自身、このような意識はないからです。

認識としてあるのは、子供が疑問に思った時、大人に対して“なぜ、なぜ“と聞く、その感覚に近いのです。(もちろん、言葉使いは、相手に対し敬意を表して、最低限の敬語は使います)。

この私の感覚について、少し掘り下げます。

ある「不」が出されたとします。私は、なぜこの方は、この「不」を感じたのか、どのような事実からこのように感じたのか、などを純粋に(子供のように)知りたくなります。

それは、”人”に対する興味からというより、サスペンスを見ていて早く”真実”や“結論”を知りたい、という感覚に近いです。

つまり好奇心のおもむくまま、「もっと知りたい」「さらに知りたい」「早く知りたい」と感じたまま質問するしているのです。

自分なりに、「不」の原因を想定して、あるいは、想定もなく真っ白な状態から、謎解きをしている感覚もあります。

そして、私自身、好奇心いっぱいの中で質問していますから、この瞬間はとても”楽しい”のです。ワクワクしています。その様子が、周囲には、話術が上手いなどと映っているのかもしれません。

ただ、自分の質問した言葉に対して、受け手がどのように感じているか、相手の立場で考えることは、少しだけしています。

一方、ワイガヤの進行役という立場(タテの関係)で、「不」を深めなければならないという使命感などから質問したのでは、あまり「不」が深まらないものです。(私の経験からなのですが。)

ワイガヤでの「不」の掘り下げに苦労されているリーダーのみなさま、
難しく考えるのではなく、自分の興味や好奇心から思い浮かんだ言葉で、そのまま質問されてはいかがでしょうか。

みなさまの参考になりましたら、ありがたく思います。

「不」の掘り下げについては、拙著『ちっちゃな「不」の解消から始めるカイゼン活動』日刊工業新聞社p135を参照ください。
https://pub.nikkan.co.jp/books/detail/00003599


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