長いタイムラグを経て、円安が輸出入数量に影響しはじめた

アベノミクスによる円安から4年半、本来であれば輸出数量が増え、輸入数量が減る事が予想されましたが、実際には輸出入とも数量があまり増減していません。おそらくタイムラグが相当長いのでしょう。

「円高時に海外工場の建設を計画してしまったので、円安後に工場が完成し、生産を始めてしまった。ただ、そうした動きは一巡したので、今しばらく待てば次は国内工場が建つだろう」「企業経営者が過去の円高に懲りて、どうせ再び円高になるのだから、工場は海外に建てよう、と考えている。そうした刷り込みが消えるまで、かなり時間がかかりそうだ」といった事だと思われます。

しかし、記事によれば、ようやくタイムラグから解放され、少しずつ輸出入数量が変化し始めたようです。価格メカニズムが働くのは、長い時間を要する場合があるのですね。

P.S.

ただ、輸出が増えて国際分業が進む方が、輸入が減って地産地消が進むより、望ましいでしょう。比較優位産業が生産を増やす方が、比較劣位産業が生産を増やすより、全体として分業のメリットが享受出来ますから。

講義では、「百円均一ショップで売っているような物は、人件費の高い日本では作るべきではない。それが国際分業だ」と教えているのですが・・・(笑)。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS23H3Z_T20C17A8MM8000/

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