過去の水準を見て為替レートを予測するのは危険
為替レート(正確には、貿易相手国との物価上昇率格差などを考慮した「実質実効為替レート」)が、長期で見れば過去の水準の平均に回帰する、という人は多いですね。たしかに、過去の動きを見ていると、何となくそれらしい気もしますが、これを予測に用いるのは危険でしょう。少なくとも、以下の2点には留意が必要だと思います。
(1)仮に長期的には過去の平均に回帰するとしても、3年後なのか10年後なのかが不明。
(2)本当に過去の平均に戻る力が働くの?バブルで日本が絶好調だった頃と少子高齢化で衰退していく時代を同じ物差しで測れるの?中国に工場がほとんど無かった頃と中国の技術水準が先進国に近づきつつある時代を同じ物差しで測れるの?
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