もう一つの追想の主題
最後に父と真正面で話を交わしたのは…いつのことだったのだろう。
最後に父と目を合わすことができたのは…どの場面だったのだろう。
私はこれまで此処を通じて、誰よりも一番尊敬してやまない父親とのエピソードを言葉にして綴ってきた。
これまでも、そしてこれからも。たぶん良いも悪いも関係なく、何かを思い立った時に。何かの壁にぶち当たった時に、自らを振り返るようにして、誰も知るのことのなかった一面を、この手でさらに描き続けていくことになると思う。
今だって、血の通ったこの腕を使って形作ろうとした「言葉」を伝えようとしている。鮮明に思い出せるものから、ボヤけてほとんど見えていないものまで、ある意味で色とりどりに。
振り返れば私と父親が共に過ごした時間は、長いようで短いものだったと記憶している。おそらく一般の家庭と比べても、お互いに生活している時間帯が異なっている部分も、多少は含まれているかもしれない。
父親の背中が常に見えていなかったらこそ、1台のプロジェクターから映し出していく様々なシーンが色濃くも原型を留めている。
そして父は今どこで何をしているのか…
私は遥か彼方へと続く青空をずっと眺めていた。
最後までお読みいただきありがとうございました。 またお会いできる日を楽しみにしています!