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「行動目標」「結果目標」「状態目標」の3つから考える、最適な目標設定について

「目標設定」って難しいですよね。

僕自身個人的な目標設定でたくさん失敗し、また組織運営側としても目標設定でたくさん失敗してきて、「目標設定」って本当に難しいよなぁって日々痛感している今日この頃なわけですが、そんなたくさんの失敗を経て、今の僕が思う「最適な目標設定」についてつらつらと書いていきます。

1. 「行動目標」「結果目標」「状態目標」という3つの目標

まず、目標は大きくこの3つに分類されるのかなと思っています。
「やりたいこと」「なりたい姿」「ありたい姿」なんて言い方をされることもありますね。
このへんの言葉の定義は人それぞれだと思うので、あくまで「僕はこの表現がしっくり来ると思っている」ってのを前提に置いたうえで、この3つをもう少し詳しく定義してみます。

💡行動目標・・・「やること」の目標を決める
 例)毎日30回腹筋する

💡結果目標・・・「未来の結果」の目標を決める
 例)シックスパックの腹筋を手に入れる

💡状態目標・・・「未来の状態」の目標を決める
 例)自分の腹筋を愛し続けながら生活する

僕は3つをこんな感じで定義しています。
結果と状態は少し区別しづらいですが、僕は点と線の違いとして捉えています。

2. それぞれのメリット

次に、それぞれのメリットについて考えてみます。
いずれの目標設定もたくさんのメリットがあると思いますが、シンプルにまとめると以下のような感じになるのかなと思っています。

💡行動目標のメリット
・やることが決まっているので、何をやれば良いか迷わない

💡結果目標のメリット
・ゴールが明確に決まっているので、達成したかどうかはっきりわかる

💡状態目標のメリット
・ゴールが点でなく線になっているので、達成後の幸福感を維持しやすい

逆にデメリットもあると思いますが、

1. 実際に目標設定する際は3つのいずれかを掛け合わせることが多く、単体のデメリットがあまり意味をなさない
2. シンプルにまとめることが難しい

の2点によりここでは記載しません。
代わりに、次にそれぞれの目標に向いている人(または状態)を書いていきます。

3. それぞれどんな人(または状況)に向いているか

3つの目標設定は、人、またはその人の状況によってフィットするかどうかが分かれるのかなと思っていて、具体的にそれぞれ以下のような人(または状況)に向いているのではないかなと思っています。

💡行動目標に向いている人(または状況)
・具体的なやるべきことを決められる

💡結果目標に向いている人(または状況)
・絶対に達成してみせるという高いモチベーションを持っている

💡状態目標に向いている人(または状況)
・将来的な理想像を描けている

3つ全てに当てはまる人(または状況)もいれば、いずれもあてはまらない人(状況)もいると思うので、フィットするものを取捨選択しながら掛け合わせて設定していくのが良いかなと思います。

4. それぞれを掛け合わせた例

ここまでで何度か「掛け合わせる」という言葉を使ってきましたので、どんな掛け合わせがあるのか簡単な例をいくつか書いていきます。

💡「状態目標」×「結果目標」×「行動目標」

3つすべてを満たしているケースはすべてを掛け合わせます。
例えば、
状態目標・・・フルリモートで働きながら海外で生活している
結果目標・・・フリーランスで月収100万円になる
行動目標・・・毎週技術ブログを1件更新する
などが当てはまると思います。

💡「状態目標」×「結果目標」

理想像を描いていて、達成したいモノもあるが、まだ何をどうすれば良いかわかっていないケースもあると思います。
例えば、
状態目標・・・一緒に働くメンバーが「このチームで働き続けたい」と思っている
結果目標・・・メンバー全員から信頼されるマネージャーになる
(まだ具体的にどう動けば良いかわからず日単位で行動目標が変わるような状態で、明確に行動目標を設定すると逆に動きづらい)
などが当てはまると思います。

5. それぞれの目標を設定する際の注意点

ここまででそれぞれの目標の特性を書いてきましたが、実際に設定する際はいくつか気をつけなければいけないことがあると思っています。

💡行動目標の注意点

「前に進んでいる感覚」が重要なので、いきなり高いハードルで始めずに小さい目標を習慣化しながら徐々に大きい目標に成長させたほうが良い
・毎日継続など厳密に決めすぎると達成出来ない場合にどうにでもなれ効果で総崩れしてしまう可能性があるので、時間やモチベーションに懸念があるなら「7日で5回やる」などリカバリーできるようにしておいたほうが良い

💡結果目標、状態目標の注意点

ストレッチゴール(野心的な目標)を設定して達成するには強靭な精神力と高いモチベーションが必要なので、少しでも心配な場合は小さい目標から設定し、成功体験を積み重ねたほうが良い
期限を具体的にしすぎてしまうとプレッシャーが大きくなり、失敗した際のダメージも大きいので、少しでも心配な場合は期限を多少あいまいにしたほうが良い

僕自身大したモチベーションもないまま野心的な目標を立てて失敗したことが多数あり、ストレッチゴールって全員にはフィットしないよなぁと感じることが多くありました。

また、最近みんチャレというアプリで1日5分だけ英語のアプリをやっていて、先日連続30日を越えたんですが、たった5分なのに結構達成感あるんですよね。以前に○万円の英語教材買って3日で飽きるなんて経験もあったので改めてこの感覚に気付けたのは今更ながらめちゃくちゃ大きかったです。

で、そんな状態で先日こちらの動画を観たら今までの違和感だったりがめちゃくちゃ「あーそういうことね!」ってなりまして。
これ、序盤のみ無料で全編観るにはniconicoで有料会員登録が必要なんですが、この動画のためだけにお金を払っても全然価値あるんじゃないかなと思っています。(あくまで個人の感覚です)


6. チームで個人目標設定をする際の注意点

ここまで個人に関する目標設定について書いてきましたが、最後にチームで個人目標設定をする際に個人的に注意しておきたい点を書いていきます。

💡OKRやWill/Can/Mustなど統一したフォーマットを利用する際の注意点

・トップダウンの統制が難しかったり、個人の自主性を重んじているのであれば厳密な統一フォーマットで個人目標設定させないほうが良い

チームで個人目標設定をする際、わりとしっかりしたフォーマットに当てはめることがそれなりにあると思うのですが、これがうまく機能しているところはどこもトップダウンな目標設定をしている気がしています
具体的には、「チームの目標が○○だから、あなたには××をやってほしい/△△な人になってほしい」など、個人目標を設定する際でも組織の希望を伝え、それに基づいて個人目標を設定しているようなケースです。
逆に、個人の自主性を大切にしている組織や、トップダウンでの統率が難しい組織の場合は多少柔軟な目標設定をしたほうが良いと思っています。

ここまでで書いたように、目標設定には3つの種類があり、その人(もしくはその人の状況)によってフィットする目標設定が異なると思っています。
そんな中で統一フォーマットにしてしまうと、WantToBe的なやりたい目標設定で違和感を感じる人がどうしても出てしまうような気がしています。
(逆にトップダウンでToDo的なやらなければならない目標設定では統一することにより一体感が生まれ、より力を発揮する可能性もあると思います)

7. さいごに

つらつらと書いていたら3,000文字を越えてしまいましたが、最後に現時点の僕が思う目標設定のコツをまとめると、

「みんなちがって、みんないい」
「小さなことからコツコツと」

この2つを心の底から理解することなんじゃないかなと思います。

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