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政治講座ⅴ1658「国連安保理改革」

もともとこの組織は、「第二次世界大戦中に連合国の敵国であった国」(枢軸国)日独伊に対抗するために作られた戦争組織であり、その証拠に未だ敵国条項の変更がされていない。
1995年の第50回国連総会(当時加盟国185カ国)で「時代遅れ」と明記され、憲章特別委員会で旧敵国条項の改正・削除が賛成155 反対0 棄権3で採択され、同条項の削除が正式に約束された。また、国連総会特別首脳会合で2005年9月16日採択された「成果文書」においても旧敵国条項について「『敵国』への言及の削除を決意する」と明記された。
これを受けて、外務省ホームページでは、本条項が死文化しているとしている
しかし、常任理事国である中露の反対が想定されるために国連憲章改正自体は出来ていないが、上記の決議において国連憲章改正に必要な条件の一つである「3分の2以上の賛成」は示されている経緯などを踏まえて、一般的に「オブソリート(時代遅れ)」とされている。日本国としては「死文化」していると主張しているが、ロシア外務省は、北方領土に関連して国連憲章107条を持ち出してくることがあり、適用を試みる国は少なからず存在する。今回は国連事務総長の発言の報道記事を紹介する。戦勝国=連合国のつくった組織は結局は機能しなかった。国際連盟と同じ君命か。日本憲法は国連憲章による平和が保障されることを担保に9条の戦争放棄の条文を入れたが、屁の突っ張りにもなっていない。呵々!

     皇紀2684年2月28日
     さいたま市桜区
     政治研究者 田村 司

国連安保理、分断で権威失墜 「真剣な改革必要」=事務総長

Gabrielle Tétrault-Farber によるストーリー • 5 時間

国連のグテレス事務総長は26日、国連安全保障理事会がイスラエルとイスラム組織ハマスの軍事衝突のほか、ロシアによるウクライナ全面侵攻に対応できていないことを巡り、理事国間に分断があることで権威が致命的に損なわれているとし、安保理改革の必要性を訴えた。2023年11月撮影(2024年 ロイター/Caitlin Ochs)© Thomson Reuters

Gabrielle Tétrault-Farber

[ジュネーブ 26日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は26日、国連安全保障理事会がイスラエルとイスラム組織ハマスの軍事衝突のほか、ロシアによるウクライナ全面侵攻に対応できていないことを巡り、理事国間に分断があることで権威が致命的に損なわれているとし、安保理改革の必要性を訴えた。

グテレス事務総長はジュネーブで開かれている国連人権理事会の冒頭で、安保理が最も重要な平和と安全保障の問題について行動できないことがしばしばあると指摘。「ロシアによるウクライナ侵攻や、10月7日のハマスによる攻撃を受けたイスラエルによるガザ地区での軍事行動に対し安保理は結束を欠き、権威が致命的に損なわれている」とし「安保理の真剣な改革が必要になっている」と述べた。

ただ詳細については明らかにしなかった。

ガザ地区を巡っては、最南部ラファが人道援助活動の中核になっているとし、イスラエル軍が本格的にラファを攻撃すれば壊滅的な結果がもたらされると警告。「イスラエル軍によるラファへの本格攻撃で避難している100万人以上のパレスチナ市民が脅かされるだけでなく、国連の支援プログラムが壊滅的な打撃を受ける」と懸念を示した。

国連安保理改革の実現性は? 専門家「常任理事国の枠組みは岩盤」

2023年9月21日 松山紫乃 

 「国連の機能強化が喫緊の課題だ。今こそ具体的行動に移るべきときだ」。岸田文雄首相は、米ニューヨークで20日に開かれた国連安全保障理事会の首脳級会合に出席し、安保理改革への決意を語った。ロシアのウクライナ侵攻への有効な対応策を打ち出せずに安保理が機能不全に陥る中安保理メンバーの拡大と拒否権の行使抑制を訴えるが、実現のハードルは高い。

 首相は「安保理の決定を妨害し、その信用を失墜させる拒否権を乱用することは、国際社会として認められるものではない」と述べ、常任理事国として拒否権を行使するロシアを批判し、安保理改革の必要性を訴えた。
安保理は、全ての加盟国に法的拘束力が及ぶ決議を出せるが、ウクライナ侵攻をめぐっては一度も決議を出せていない。弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮への制裁を強化する決議案も中国とロシアの反対で実現していない

 1945年の国連発足当時の加盟国は51カ国だったが、現在は193カ国にまで増えた。首相は会合で「アフリカを含め、現在の世界の現実をよりよく反映させなければならない」と述べ、常任、非常任理事国拡大の重要性を強調した

G20議長国ブラジル外相、「安保理はマヒ状態」 改革の必要性訴え

リオデジャネイロ=軽部理人
2024年2月22日 8時30分

 主要20カ国・地域(G20)の外相会合が21日、ブラジル・リオデジャネイロで開幕した。ウクライナとパレスチナで同時進行する戦争に国際社会が有効な手立てを打てない中、議長国ブラジルのビエイラ外相は国連安全保障理事会の改革の重要性を強く訴えた

 「国連安保理は容認しがたいマヒ状態に陥っている
課題に対処する能力がなく(安保理の)無策によって罪のない人々の命が奪われている」ビエイラ氏は冒頭あいさつでそう述べた。

  • 米国の拒否権でまたも否決 国連安保理、ガザの即時停戦求める決議案

 ウクライナ侵攻ではこれまで、ロシアへの非難決議案などについてロシアが度々拒否権を行使。今月20日には、パレスチナ自治区ガザ地区での即時の人道的停戦を求める決議案に理事国15カ国のうち13カ国が賛成したが、イスラエルを支持する米国が拒否権を使って廃案にした。ビエイラ氏の発言は、これらの動きが背景にある。

参考文献・参考資料

国連安保理、分断で権威失墜 「真剣な改革必要」=事務総長 (msn.com)

敵国条項 - Wikipedia

国連安保理改革の実現性は? 専門家「常任理事国の枠組みは岩盤」 [岸田政権] [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル (asahi.com)

G20議長国ブラジル外相、「安保理はマヒ状態」 改革の必要性訴え:朝日新聞デジタル (asahi.com)

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