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やさしい物理講座ⅴ84「ブラックホールの『目覚め』と『コップ座』のダークエネルギー」

 おお!新しい発見!新しい研究テーマである。
知的好奇心で胸が躍る。
 願わくは、愚にもつかない「相対性理論」や「ビックバン理論」などを例に解説する輩が出ない事を!
今回はそのような報道記事を紹介する。

     皇紀2684年6月23日
     さいたま市桜区
     理論物理研究者 田村 司

ブラックホールの「目覚め」初観測...「前例がない挙動」

ニューズウィーク日本版 によるストーリー

ブラックホールの「目覚め」初観測...「前例がない挙動」© ニューズウィーク日本版

超大質量ブラックホールが活性化 via REUTERS

<遠い銀河の中心にある超大質量ブラックホールが突如活動を再開し、観測史上例のない輝きを放っている>

遠い銀河の中心にある、超大質量ブラックホールが活性化しているようだ。

学術誌「アストロノミー・アンド・アストロフィジックス」で発表された最新の研究によれば、地球から3億光年のかなたにあるSDSS1335+0728という銀河が、2019年に突然、観測史上例がないほど明るく輝き始めたという。

この変化に気付いた天文学者たちは、この急激な明るさの増加は、銀河の中心にあるブラックホールが突然「目覚めた」ことによる可能性があると示唆している。

ヨーロッパ南天天文台(ESO)の天文学者で、研究論文の共著者となったドイツの研究者、パウラ・サンチェス=サエスは、声明の中で以下のように語っている。「いつも穏やかで、活動していないように見える遠い銀河を長年観察していたところ、その(中心の)明るさが突然、これまで見たことがないほど劇的に変化し始めたところを想像してみてほしい」

このような挙動は前例がない」と、サンチェス=サエスは述べている。

超新星爆発、星がブラックホールに飲み込まれる潮汐破壊現象など、突発的な出来事によって銀河が光り輝くことはあるが、こうした現象は通常、1年足らずで終わる。一方、SDSS1335+0728は、2019年以降、明るさを増し続けており、その明るさに奇妙な変動が見られることから、超大質量ブラックホールの目覚めによるものである可能性が示唆されている。

超大質量ブラックホールは、太陽の数十万〜数十億倍の質量を持つ巨大なブラックホールで、わたしたちの太陽系が所属する「天の川銀河」を含む、ほとんどの銀河の中心に存在する。

チリのディエゴ・ポルタレス大学に所属する研究者クラウディオ・リッチは声明の中で、「通常、これらの巨大モンスターは眠っており、直接観測できることはない」と述べている。「ところが、SDSS1335+0728のケースでは、巨大ブラックホールの目覚めを観測できた。(ブラックホールは)突然、周囲のガスを飲み込み、明るく輝き始めた

研究チームによれば、SDSS1335+0728は、「活動銀河核(AGN:active galactic nucleus)」を持っている可能性が高いという。AGNとは、銀河の中心にある超大質量ブラックホールを取り巻く、非常に明るい領域のことだ。このブラックホールが2019年に突然目覚め、AGNはこれまで以上に明るく輝くようになった。ブラックホールがガスや塵を吸い込むにつれて、さらに明るさを増していった。

研究に参加したロレーナ・ヘルナンデス=ガルシア(チリのヴァルパライソ大学、およびミレニアム宇宙物理学研究所に所属する研究者)は声明の中で、「この現象に関する最も現実的な説明は、銀河(の中心)が...活動を...始めたところを目撃しているというものだ」と述べている。「もしそうであれば、巨大ブラックホールの活性化を、初めてリアルタイムで目撃していることになる」

このブラックホールがなぜ突然目覚めたかは不明だが、このような現象がリアルタイムで観測されたのは初めてのことだ。

ヘルナンデス=ガルシアによれば、「(このような)プロセスは......これまで観測されたことはない」

天文学者たちはさらに観測を続け、ブラックホールが目覚めた要因を特定し、ほかの可能性を完全に排除したいと考えている。

サンチェス=サエスは、「変異の性質にかかわらず、(この銀河は)ブラックホールがどのように成長・進化するかについての貴重な情報をもたらしてくれる」と語る。「(超大型望遠鏡VLTの超広視野面分光装置MUSEや、建設中の超大型望遠鏡ELTに搭載される)観測機器が、(SDSS1335+0728が明るくなっている理由の)解明の鍵になることを期待している」(翻訳:ガリレオ)ジェス・トムソン

溶けていくような渦巻腕をした“コップ座”の銀河 ダークエネルギーカメラが撮影

sorae によるストーリー

こちらは「コップ座」の方向約6500万光年先の渦巻銀河「NGC 3981」です。明るい中心部分を取り囲む渦巻腕(渦状腕)が、まるで宇宙空間に溶けていくかのように淡く広がり、遠方にある背景のいくつもの銀河が透けて見えている様子が捉えられています。


【▲ 渦巻銀河「NGC 3981」(Credit: Dark Energy Survey/DOE/FNAL/DECam/CTIO/NOIRLab/NSF/AURA; Image processing: R. Colombari & M. Zamani (NSF’s NOIRLab))】© sorae

画像を公開した米国科学財団(NSF)の国立光学・赤外天文学研究所(NOIRLab)によると、NGC 3981の不規則な渦巻腕の形状は、過去に遭遇した別の銀河との重力を介した相互作用の影響によるものではないかと考えられています。

この画像はチリのセロ・トロロ汎米天文台にあるブランコ4m望遠鏡に設置された観測装置「ダークエネルギーカメラ(DECam)」の観測データをもとに作成されました。DECamはその名が示すように暗黒エネルギー(ダークエネルギー)の研究を主な目的として開発された観測装置で、画素数は約520メガピクセル、満月約14個分の広さ(3平方度)を一度に撮影することができます。当初の目的である暗黒エネルギー研究のための観測は2013年から2019年にかけて実施されました。冒頭の画像はNOIRLabから2024年6月19日付で公開されています。Source・NOIRLab – The Unfurling Spiral Arms of NGC 3981 文・編集/sorae編集部

参考文献・参考資料

ブラックホールの「目覚め」初観測...「前例がない挙動」 (msn.com)

溶けていくような渦巻腕をした“コップ座”の銀河 ダークエネルギーカメラが撮影 (msn.com)

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