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やさしい物理講座ⅴ81「ドップラー効果が作り出した赤方偏移ではなく、宇宙から届く光の赤方偏移は『光の特性』としての『新発見』として『疲れた光理論』と『光のエネルギー減衰理論』を受け入れるべきであろう。」

どうも、現在の物理学界は議論の出発点から間違えているとしか言えない。「天動説と地動説」の議論の間違いを思い出して欲しいものである。地球の周りを太陽や銀河が回っていると思われていた。宗教的な権威により神の存在する地球を天体が回っていると思われて、地動説を唱えたガリレオ=ガリレイは宗教裁判で弾圧された。近年やっと宗教裁判の間違いを認められて名誉回復した。
翻って、「ビックバン理論と膨張宇宙論は間違えている」と赤方偏移の観測結果の判断を否定することにおいては、『疲れた光理論』と『光のエネルギー減衰理論』に共通することである。
 常識で考えてみると宇宙を膨張させるエネルギーや加速させているエネルギーは何であるか?
 本来科学者はそのような地道な研究・観測があって、既存の矛盾を打破すべきであろうが、ダークマター・ダークエネルギー論に議論をすり替えているように見えるのである。
 ドップラー効果が作り出した赤方偏移ではなく、宇宙から届く光の赤方偏移は「光の特性」としての「新しい発見」として『疲れた光理論』と『光のエネルギー減衰理論』を受け入れるべきであろう。このように権威主義に凝り固まった物理学界には根本的な見直しが求められるのである。

     皇紀2684年6月18日
     さいたま市桜区
     理論物理研究者 田村 司

宇宙年齢の矛盾点

 地球の年齢 (ちきゅうのねんれい)は、地球誕生から現在までの経過年数である。. 45.4 ± 0.5億年 (4.54 × 109 年 ± 1%) であると推定されている。太陽の年齢は46億年と言われている。しかも、宇宙の誕生はビックバンにより、138億年前と言われている。それなのに報道記事には「338億光年のかなたに銀河が或る」とはどういうことであろうか。「赤方偏移の影響で赤外線にまで引き伸ばされ」の表現は科学的原因結果に則していない。「光源移動によるのドップラ効果による影響で赤外線まで引き延ばされ」が正しいと思うが・・・。

約338億光年かなたの銀河「JADES-GS-z14-0」を発見 観測史上最も遠い銀河

sorae によるストーリー

宇宙に無数に存在する「銀河」がいつ頃誕生したのかはよく分かっていません。初期の宇宙に存在する銀河の数や大きさは、宇宙がどのように誕生し進化したのかを探る上での基礎的な情報となります。

ピサ高等師範学校のStefano Carniani氏を筆頭著者とする国際研究チームは、「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」の観測によって、観測史上最も遠い銀河「JADES-GS-z14-0」と、2番目に遠い銀河「JADES-GS-z14-1」を発見したと報告しました(※1)。特に、JADES-GS-z14-0はその距離にも関わらず非常に明るい銀河であるため、宇宙における銀河の形成過程を見直す必要があるかもしれません(※2)。

※1…この記事における天体の距離は、光が進んだ宇宙空間が、宇宙の膨張によって引き延ばされたことを考慮した「共動距離」での値です。これに対し、光が進んだ時間を単純に掛け算したものは「光行距離(または光路距離)」と呼ばれます。また、2つの距離の表し方が存在することによる混乱や、距離計算に必要な定数にも様々な値が存在するため、論文内で遠方の天体の距離や存在した時代を表すには一般的に「赤方偏移(記号z)」が使用されます。

※2…この記事で解説している研究内容は、特定の科学誌に論文が掲載される前のプレプリントに基づいています。正式な論文が投稿された場合、解説内容と論文の内容にズレが生じる可能性があります。

【▲ 図1: 拡大領域の赤い部分がJADES-GS-z14-0。左上に無関係な銀河が重なって見えていることが分析を困難にしていました。(Credit: NASA、ESA、CSA、STScI、Brant Robertson(UC Santa Cruz)、Ben Johnson(CfA)、Sandro Tacchella(Cambridge)& Phill Cargile(CfA))】© sorae

■「最も遠い銀河」の決定は案外難しい

現在の宇宙には恒星が無数に存在していて、その恒星が集団となった「銀河」もまた無数に存在します。銀河は物質が高密度に集合して恒星が多数誕生する現場となっていて、また寿命を迎えた恒星からは重元素が拡散することから、銀河は惑星や生命の誕生にも間接的ながら重要な役割を果たしていると言えます。

では、銀河は宇宙誕生後どの段階で誕生・進化したのでしょうか?
 遠方にある初期の銀河からの光は非常に暗くなる上に、赤方偏移の影響で赤外線にまで引き伸ばされています。捉えるだけでも困難なこの光を捉える能力に長けているのが、2022年から本格的な観測を開始したウェッブ宇宙望遠鏡です。

【▲ 図2: ウェッブ宇宙望遠鏡で観測された非常に遠い銀河の候補。右側に行くほど遠い位置にあることを示すが、きちんと距離が分析されたのは赤い点のみです。残りの青い点は候補であり、この先の研究で距離が変更される可能性もあります。(Credit: Stefano Carniani, et al.)】© sorae

実際、ウェッブ宇宙望遠鏡は観測開始の初年度に宇宙誕生から約6億5000万年以内の時代に存在したと見られている銀河を数百個発見しています。その中には今回の研究成果が発表されるまで観測史上最も遠い銀河だった「JADES-GS-z13-0」も含まれています。

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ただし、見た目には赤方偏移の強い銀河であるように見えても、実際にはもっと近い距離にある天体を誤認している可能性があります。距離が正しいかどうかは赤方偏移以外の性質を詳細に調べる必要があり、大幅に間違った推定をしていたことがその作業の過程で発覚した天体もあります。例えば「CEERS-93316」という天体は、2022年7月の発見当初は観測史上最も遠い天体として発表されましたが、2023年5月になって、実際にはその後の作業過程でずっと近い天体であることが発表されています(いずれもプレプリントの日付)。

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■観測史上1位と2位の銀河を新たに発見!

ウェッブ宇宙望遠鏡の観測プログラムの1つである「JADES(JWST Advanced Deep Extragalactic Survey)」では、先述した「JADES-GS-z13-0」を含め、非常に遠方にあると思われる銀河が複数見つかっています。その中にはJADES-GS-z13-0の赤方偏移の値である13.20を上回る、14以上と測定された3個の天体が含まれています。これらの天体はいずれも2022年にウェッブ宇宙望遠鏡の近赤外線カメラ「NIRCam」と近赤外線分光器「NIRSpec」を使って得られた観測データをもとに推定されました。

この3個の天体は、単純に考えれば観測史上最も遠い銀河の記録を更新しますが、これまでは確定的なことは言えませんでした。特に、3個の中で最も遠いかもしれない銀河の候補は、より近い距離にあると推定される別の銀河が部分的に重なっているために、慎重な分析が必要でした。ウェッブ宇宙望遠鏡のNIRSpecと中間赤外線装置「MIRI」を使用して2023年10月に行われた観測では、別の銀河が重なっている候補を含む3個とも実際に遠方の天体である可能性が高まったものの、まだ決定的ではありませんでした。

Carniani氏を筆頭とする国際研究チームは、2024年1月に実施したNIRSpecによる合計10時間の追加観測で得られたデータと過去の観測データを組み合わせた分析を行い、決定的な答えを出しました。

【▲ 図3: JADES-GS-z14-0の赤外線スペクトル(波長ごとの強度の違い)。赤い線は水素から発せられる放射であり、赤方偏移による波長のズレから距離が推定できます。(Credit: NASA、ESA、CSA & Joseph Olmsted(STScI))】© sorae

まず、3個のうち1個の天体は詳しい分析を行うために必要なデータの一部が不完全であったため、分析から除外されました。次に、残りの2個は分析を行えるだけのデータが揃ったため、暫定的に「JADES-GS-z14-0」および「JADES-GS-z14-1」と名付けられました(※3)。

※3…この暫定名が付けられるまでは、JADES-GS-z14-0は「JADES-GS-53.08294-27.85563」、JADES-GS-z14-1は「JADES-GS-53.07427-27.88592」というIDが付与されていました。後ろの長い数字の部分は天球における座標を表しています。

詳しい分析の結果、赤方偏移の値はJADES-GS-z14-0が約14.32(地球からの距離は約338.1億光年、135.0億年前に存在)、JADES-GS-z14-1が約13.90(同じく約336.2億光年、134.9億年前に存在)で間違いないという結論が得られました。これらの結果は、いずれもこれまでの最遠記録であるJADES-GS-z13-0(同じく約333.0億光年、134.7億年前に存在)を上回る値であるため、観測史上JADES-GS-z14-0は1番目、JADES-GS-z14-1は2番目に遠い銀河となります。

特に注目されるのは、観測史上最も遠い天体となったJADES-GS-z14-0です。まず、注目されるのはその大きさです。JADES-GS-z14-0の直径は現在の宇宙における銀河と比べればかなり小ぶりな約1700光年(260±20パーセク)ですが、宇宙誕生からわずか約2億9000万年後に存在した銀河としては驚異的な大きさです。

また、JADES-GS-z14-0はウェッブ宇宙望遠鏡のMIRIによる2023年10月の観測でも捉えられており、赤方偏移によって引き伸ばされた可視光線領域のスペクトルを復元することができました。その結果、JADES-GS-z14-0には水素と酸素の電離したガスが存在することが示されました。宇宙誕生直後から存在する水素はともかく、恒星の内部での核融合反応でしか生成しない酸素が恒星から離脱した状態で大量に存在するというのは驚きの発見です。これは、約2億9000万年後の宇宙ではいくつかの恒星がすでに寿命を終え、核融合反応で生成された重い元素をまき散らしていたことを示しています

■初期宇宙の銀河の探索はまだまだこれから

【▲ 図4: 今回観測された2個の銀河のパラメーターを、今までの最遠銀河であったJADES-GS-z13-0と比較したもの。(Credit: 彩恵りり)】© sorae

JADES-GS-z14-0の大きさと酸素の存在は、いずれも従来の推定よりも恒星の誕生や銀河の進化が早かったことを示しています。また、非常によく似た銀河であるJADES-GS-z14-1が見つかったことを考えると、宇宙誕生から約3億年後の宇宙には従来の推定の10倍以上もの銀河があったと推測されます。これらはいずれも、従来の理論モデルやシミュレーションでは全く説明がつきません。

ウェッブ宇宙望遠鏡はこれから10年かけて様々な観測を行う予定です。特に、初期宇宙の観測に関しては他の望遠鏡が何年もかけて行ってきた観測をわずか数時間で終わらせるほどの性能を誇ります。ウェッブ宇宙望遠鏡は今後数年かけてJADES-GS-z14-0のような天体を多数観測し、初期宇宙の見方を完全に書き換えるでしょう。そして、 “観測史上最も遠い銀河” の座は今後何度も更新される可能性が高いでしょう。

Source

Stefano Carniani, et al. “A shining cosmic dawn: spectroscopic confirmation of two luminous galaxies at z~14”. (arXiv)

Thaddeus Cesari. “NASA’s James Webb Space Telescope Finds Most Distant Known Galaxy”. (NASA)

・“Journey to Cosmic Dawn: James Webb Space Telescope Finds Oldest Galaxy Ever”. (James Webb Space Telescope Discoveries Tracker)

文/彩恵りり 編集/sorae編集部

宇宙が膨張する速さ、新たな観測で謎深まる、理論に誤りか?

天文学者は何かを見逃しているのか、新たな測定方法による進展に期待も

2023.09.30

ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された渦巻銀河「NGC 4258」。その横幅は3万光年であり、地球から2300万光年の距離に位置している。その中に含まれる星の新たな測定結果は、宇宙の膨張速度が予想よりも速いことを示唆している。(PHOTOGRAPH BY ROBERT GENDLER, SCIENCE PHOTO LIBRARY)

 米航空宇宙局(NASA)のジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)から得られた新しいデータにより、宇宙がどの程度の速さで膨張しているかにまつわる謎が深まっている。今回の発見は、宇宙の膨張速度についての真相を解明するには、未知の物理学が必要となる可能性を示唆している。論文は査読前論文を投稿するサーバー「arXiv」で2023年7月28日に公開された。

 約138億年前に誕生して以来、宇宙はあらゆる方向へ膨張を続けている。「ハッブル定数」と呼ばれる、現在の宇宙の膨張速度を分析することにより、研究者らは宇宙の年齢を推定できる。また、宇宙が永遠に膨張を続けるのか、自ら崩壊するのか、それとも裂けてしまうのかなど、その行く末を詳しく予測することができる。

 ハッブル定数を測定するうえで研究者が用いる戦略は主に2つある。ひとつは、超新星やケフェイド変光星(セファイド変光星)など、科学者がその性質をよく知っていて地球から比較的近い天体を利用し、それらがどの程度の速さでわれわれから遠ざかっているかを推定するというやり方だ。

 もうひとつは、ビッグバンの名残である「宇宙マイクロ波背景放射(CMB)」を調べて、宇宙が初期以来どれだけの速さで膨張してきたのかを推定する方法だ。(参考記事:「宇宙の始まりの光を求めて」

 意外なことに、過去10年の間に、これらふたつの方法からは相反する結果が導かれている

 欧州宇宙機関(ESA)のプランク宇宙望遠鏡による宇宙マイクロ波背景放射の観測結果は、宇宙は67.4キロメートル毎秒毎メガパーセク(1メガパーセクは約326万光年)で膨張していることを示唆している。それに対して、ハッブル宇宙望遠鏡を用いて近くの超新星やケフェイド変光星から得られたデータは、それよりも速い約73キロメートル毎秒毎メガパーセクという速度を示している。

ハッブル対立」と呼ばれるこの問題の解決は、宇宙の進化とその運命の解明につながる。考えられる対立の原因のひとつは、ハッブル定数を算出する方法が単純に間違っているというものだ。(参考記事:「宇宙の膨張速度に新たな推定値、宇宙論モデルより8%速く」

「この食い違いは単なる測定誤差で、すぐに消えてなくなるのではないかという希望的観測もありました」と、今回の論文の著者である米宇宙望遠鏡科学研究所(STScI)の天体物理学者アダム・リース氏は言う。氏は宇宙の膨張が加速しているという発見に貢献したことにより2011年にノーベル物理学賞を受賞した。

 今回の新たな研究においてリース氏らは、高い解像度を誇るウェッブ望遠鏡を用いて、地球から約2300万光年離れた「NGC 4258」と、約7200万光年離れた「NGC 5584」という2つの銀河にある320個以上のケフェイド変光星を分析した。(参考記事:「紫のけむり、NGC 4258」

 これにより判明したのは、ウェッブ望遠鏡がハッブル宇宙望遠鏡に比べて、およそ3倍の精度向上を示したということだ。「20%程度の向上でも十分だと思っていましたから、3倍というのはほんとうにすばらしい数字です」とリース氏は言う。

 しかし、新しい観測結果にもとづくハッブル定数の推定値は、ハッブル宇宙望遠鏡の観測結果にもとづくものとほぼ一致していた。「以前の推定値が、ウェッブ望遠鏡による試験にパスしたわけです」と、米国立光学赤外線天文学研究所の天文学者ジョン・ブレイクスリー氏は言う。氏は今回の研究には関わっていない。

「どこかの時点で、これは測定誤差ではないと認めなければなりません。そしてもし誤差でないのであれば、それは宇宙について非常に興味深いことを示しています」とリース氏は言う。「謎は深まるばかりですが、これはいい謎と言えるでしょう」

死後350年後。ガリレオは"地動説の罪"が許されるまで異端者だった

2020年7月2日 雑学カンパニー編集部

ガリレオ・ガリレイ

「それでも、地球は回っている」誰もが一度は聞いたことのあるこのセリフ。どうやら、これはあのガリレオ・ガリレイが宗教裁判で有罪になったあとに言ったものらしい。しかし調べてみると、このガリレオの罪はのちに許されていた。しかも、彼の死後ずいぶん経ってから!
その罪の内容と免罪までのあまりに長い時間におどろくこと間違いなし。

【歴史雑学】ガリレオの地動説の罪が許されたのは死後350年後

【雑学解説】ガリレオの「地動説の罪」とは?

今回のトリビアの主人公であるガリレオ・ガリレイは、16〜17世紀のイタリア・フィレンツェで活躍した物理・天文学者だ。

ガリレオは、自分で改良した望遠鏡を使って得た観察結果から、地球が太陽の周りを回っていることを明らかにした。そう、地動説を証明したのだ!

では、彼が犯した罪とはなんだったのか? 科学の進歩に貢献したのだから、特別悪いことはしていないように思える。

この疑問の答えは、キリスト教。つまり聖書の教えに反する思想をもったという罪だった。

カトリック教会は正しい正当な教えではなく、異なった考えをもつ者を異端とすることで、その教えを守っていた。カトリック批判が盛んになった16世紀半ば、ローマに宗教裁判所が設置され、そこで異端か否かの判断が下された。

ガリレオの地動説が異端とされたのは宇宙観の違い

問題は、カトリックの宇宙観だった。どんな考えだったかというと、動かない地球の周りを太陽や月が回っているという天動説。つまり、ガリレオが証明した地動説とは真逆の考え方だったのだ。

1633年の宗教裁判で、聖書の教えに反した地動説を唱えたガリレオは異端とされた。この結果、フィレンツェ近郊のアルチェトリの自宅で軟禁生活を強いられた。

その後も科学の研究は続けたが、1642年1月にガリレオは異端という罪を背負ったまま、77歳で病死した。

天動説と地動説の歴史とは?地動説に変化した理由について解説!

350年後にようやくガリレオの裁判が見直される
カトリック教会がその重い腰をあげて、ガリレオの裁判の見直しを行ったのは、なんと20世紀後半になってから! 1979年のアインシュタイン生誕100年を機に、当時の教皇ヨハネ=パウロ2世がガリレオの異端判決の再調査を命じたのだ。

だが、そのプロセスもなかなかにゆっくりだった。1979年から再調査が行われ、1983年に17世紀の宗教裁判が誤りであったことが表明された。そして、その9年後の1992年11月にヨハネ=パウロ2世の演説によって、ようやく正式にガリレオの名誉が回復されたのだ。
ガリレオの死が1642年であるから、正式に異端判決が取り消されるまで、その死からちょうど350年かかった計算である。
 
こうした長い年月を経て、ガリレオの地動説を唱えたという罪は許された。教会の判断を覆すことがこんなにも難しいとは…。だが一方で、真理はいつかは認められるということを教えてくれる例でもある。

【追加雑学】ガリレオの裁判は2回あった?

なんとガリレオは1616年と1633年の2回、宗教裁判にかけられていた!

最初の1616年の裁判では、地動説を教えることを一切禁じられこそはしたものの、警告のようなものだったという。しかし、ガリレオはその後も地動説に関する執筆を続けたため、最初の裁判での約束を破ったことを主な理由に、2度目の裁判にかけられた。

この1633年の裁判で、ガリレオの罪は決定的となる。ガリレオは地動説の放棄か死かの二択を迫られ、地動説を唱えた異端者として生きのびることを選んだのだった。
 ちなみに、ガリレオが「それでも、地球は回っている」と言ったという逸話は、2回目の裁判のときとされているが、真偽は定かではない。
教会権力に警告されても止められない知的探求欲。さすがは、真理をつかんだ天才ガリレオである。

参考文献・参考資料

約338億光年かなたの銀河「JADES-GS-z14-0」を発見 観測史上最も遠い銀河 (msn.com)

宇宙が膨張する速さ、新たな観測で謎深まる、理論に誤りか? | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト (nikkeibp.co.jp)

ガリレオは"地動説の罪"が許されるまで異端者だった。死後350年後に許された。 (zatsugaku-company.com)

やさしい物理講座ⅴ78「『疲れた光理論』と『光のエネルギー減衰理論』の相違」|tsukasa_tamura (note.com)

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