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北欧初ひとり旅行記


  1. 旅行に行くまで

  2. 過酷デンマーク編🇩🇰

  3. 情緒のスウェーデン編🇸🇪

  4. お気楽フィンランド編🇫🇮

  5. まとめ



1.旅行に行くまで


一ヶ月の休み。
人生で一度は北欧に行ってみたかったので行ってみることにしました。

何となく調べていたら良さそうなプランを発見。
・現地での案内はなしの終日自由行動
・飛行機とホテルのみ予約してくれる
・デンマーク、スウェーデン、フィンランドの3カ国に行ける

GW直後で安いっぽい。行くしかない。行こう。

〈出発するまでに準備したもの〉
・海外旅行保険(絶対入った方がいいらしい)
・海外SIM 5GB (結構節約して割と余ったくらいだった)
・レンタルのでかいスーツケース 
・日用雑貨(水回り用ビーチサンダル・ロストバゲージ気休め用airtag・寝袋は買っておいてよかった)

〈出発までに調べといてよかったこと〉
・各国の公共交通機関の乗り方
・空港〜ホテル〜中心地の距離感

出発2〜3日前から不安で寝付けなかった。
もしかしたら死ぬかも…飛行機の乗り替えミスったり時間に間に合わなくて数十万とか飛んだら傷付いてしまう…英語が全くダメなの、やばい気がする…

海外旅行は少し前に友人と二人で台湾に行ったことがある程度だった。
その友人が英語がペラペラだったので甘えまくって言葉の壁にはあまり困らなかった。
今度は一人なので不安で仕方なかったが、「言葉が通じない・ひとりぼっちの異物感・100%安心して帰る場所がない」という国内では感じられない経験がしたいというか、甘ったれたメンタルに鞭を打ちたい時期だったのでそれも目的ではあった。肝試しみたいな。

40%くらいの確率で無事に帰れないと思っていたので、万が一の後のことは半分本気で友人に頼んでおいた。


2.過酷デンマーク編🇩🇰


うわ〜〜〜〜〜〜すげ〜〜〜空港が格好よすぎる…
セブンイレブンにおしゃれなパンがいっぱい詰まってる。
駅もおしゃれ。地面の石畳可愛い。標識が可愛い。
知らない鳥もいる。こいつ顔のホリが深い。
日本と同じドバトもいた。安心する。

デンマークにはどうしても行きたい場所があったのだが、行き方にかなり不安があったのでコペンハーゲンのビジターセンターの人に相談した。
行きたい場所は「スケーエン」というデンマーク最北端の海岸。
好きな絵画のモチーフになっている場所だ。

ビジターセンターの人曰く、「それはアンタ…一日で帰ってくるのムズいよ」とのことだった。鉄道で片道7時間かかるのだ。
道中少しでも間違えたら翌日のスウェーデン行きの便に間に合わなくなってしまう。英語も読めない。やっぱハードル高いよなあ。
まあでも無茶して行くのもそれはそれで面白いので予定は変えなかった。

〈2日目〉
朝5時半にホテルを出た。
ルートはこう。

おおよそ片道500kmくらい。東京〜京都くらい?かな…

黄色の部分の列車が肝だ。ここを間違えたら多分終わりだ。
位置情報を常に確認しながら列車に乗った。

乗車中、相席した熱唱おじさん二人コンビが無賃列車で取り締まられていた。
私もさっき間違えて一等席に乗って車掌さんに取り締まられた。ちょっと怖かった。
おじさんたちはそんなことは何も気にせず、デカめのスピーカーをポケットから取り出して楽しそうに歌っていた。
おじズはしばらくして涎を垂らしながら寝てしまった。

菜の花畑がたくさんあった


菜の花畑がよく見えるのどかな車窓。ゆったりとしたどっかの国の歌。愉快なおじズの寝息。
この自由さに謎の感銘を受けてなんかちょっと泣きそうだった。









ちょっとまって!!!!!!!!!!

列車が予定にない道を進んでる…最悪だ……………




のどかな気分は一転、血の気がサーッと引いた。
私の旅、ここで終わりか?


アプリの表示と実際に進んでいるルートが違う。
確かに表示されている終点の駅も違う。
分岐ごとに周りの人に聞けばよかったのか…?初心者トラップだなあ。

なんやかんやとりあえず長距離バス使って予定の中間地点にたどり着くことは出来た。
しかし大幅なタイムロスで終電時間がかなりギリギリだ。
この時点で7時間行き先不安な乗り物に乗り続けていたので、心のスタミナもかなりすり減った。こんなに乗ってまだ着かないのすごい。こんなの知らない。

目的地まで最後の列車に揺られて4時間後、スケーエン駅に着いた。
しかしまだゴールではない。ここから5km歩かないと海には着かないのだ。

海岸までのひたすら歩いた道


海までの道中、歩いて行く人は前にも後ろにも見当たらなかった。
そしてここに来て傘が意味を成さないくらいの暴風雨に出くわした。
昨日暑かったのでシャツ一枚でここまで来てしまった。
気温10度くらいだった。寒すぎる。

ビショビショで歩くこと40分、念願のスケーエン海岸に到着した。

海が…見えてきた…


海だーー!!!!!


日本で見たことない海の色してる気がする……砂浜が新雪踏む時くらい深い…地平線がでかい……意外と人いる…どうやって来たんだよ…


デンマークの北の先っちょ


デンマークの北の先っちょはいかにも「先っちょ」らしい形をしていた。
左右から波がぶつかってXの形の波が生まれていた。

先っちょの先っちょ


これこれ!これが見たかった。

帰ろうとしたら海岸入り口まで運んでくれる乗り物があったので乗った。発車するまでの時間も惜しいくらいギリギリだったが、暴風雨も本格的に激しくなってきた。距離の割に500円とお財布に痛かったけど、心の中の友人が「ここで体力温存できるのはデカい💢」と背中を押してくれました。

残りの歩きの帰り道はビショビショタイムアタックだった。
間に合わなかったらビショビショで凍えたまま始発を待つことになってしまう。
間に合ったとしても風邪を引くのは覚悟だろう。やばいかもしれない。どっちにしろ明日の飛行機乗れるのか?
心の応援ソングを声に漏らし、半泣きなのかビショビショの無心なのかよくわからない状態でとにかく駅に向かって早歩きで進んだ。








間に合ったもんね〜〜〜〜〜✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️✌️
途中可愛いかもめのイラストの雑貨屋さんがあった!
街並みもすごく可愛くてもっとじっくり見たかったのでまた来たいな〜


実際はこんな感情ではなかった。
達成感と疲労感で完全に抜け殻になってしまった。
ビショビショの服に身体を冷やされ、一点を見つめたまま動かなくなってしまった。
集中していたからだ。気を抜くと熱が出てしまう。
疲れたからと言って寝たら乗り換え先の終電も体温も終わってしまう。
これはもう精神論で戦うしかなかった。本当に。
長男だから耐えられました。次男だったら耐えられなかった。



帰りは無事にミスらずにホテルに到着した。深夜2時半。
自分の体温で服も全部乾いた。そんなことあるんだ。

とても美味しいどん兵衛


勝利の夕食「どん兵衛」を食べた。それはもう美味しかった………
身体中の寒気と発熱の嫌な予感を振り払いながら眠りについた。


翌朝。




ピンピンしてる…………………!?!?!?!?!?!?!?!?


モリモリの朝ごはん

ピンピンしてるのでホテルの朝ごはんをいっぱい食べました。びっくりした。
健康体に感謝。



3.情緒のスウェーデン編🇸🇪

時間と交通費の都合で、20kgの荷物を引き摺りながらストックホルムの街を歩いて観光した。

いい感じのオブジェ


どこ撮っても映える街並み


地面が石畳みなのでスーツケースの音が響く響く。
アジア人がほとんどいない。こんなお洒落な街をLLサイズのスーツケースを引き摺りながら歩いてる人もいない。すまん。

ホテルの最寄り駅が結構田舎のようで、ホテルまで歩いて行く予定だったのだがなんと歩道がない。私の唯一の最強カードが封じられてしまった。運賃の支払い方もわからずスムーズにバスに乗れるのかもわからない。(後で知ったが、なんとクレカをタッチするだけで乗れるらしい)
一度考えるのをやめて立ちすくんでいたところ、親切な方が「勇気を出して!」みたいな感じの声をかけてくれた。その上、代わりに運賃を払ってくださり私の行き先を調べてみせてくれた。なんてことだ……………………

人の優しさに触れてしまった。これが人の優しさです。
私も困ってる人には優しくしようと思いました。

人の優しさに浸っていたらホテルに着きました。
他国のホテルと比べると価格帯が抑えられた雰囲気。旅行会社はここで旅費を抑えているみたいです。

情緒のある素敵な中庭

受け入れ難いところもあれば良いところもあります。人間と同じです。(?)
事前に清潔さの度合いなどは調べていたので問題ないです。
潔癖症持ちなので夜まで近くのIKEAで過ごし、夜は寝袋で寝ました。
短い滞在だったけど、私の中ではスウェーデンには情緒と人情の記憶ができました。

翌朝、早めに空港に着いたのでカフェでカフェオレを飲みました。

高いけどちゃんとたっぷりのカフェオレ


ちょっっと美味すぎる………………日本出てからやっと一息つけた。旅行って本来この気持ちになるものな気がする。どうなんだろうか。
お腹いっぱいのサバイバルとハラハラを味わい、私の中の僧も大満足しました。
フィンランドは交通機関も駅とホテルの位置関係もシンプルで気楽に向かえるので、このカフェでこっからは気楽にいくでモードに切り替えられました。
あまりにも早く着きすぎて暇だったので、北欧で出会った鳥のらくがきをして過ごしました。

白黒のはカラスらしい。尾が青くて綺麗でした。


4.お気楽フィンランド編🇫🇮

ホテルに向かう前にスーパーで軽くご飯を買いたかったので寄ってみた。

サラダもお惣菜もある


マカロニみたいなやつが美味しそう


軽量式のおかず選び放題コーナーを発見。興奮。やりたい。やりました。


200gぴったり

これで500円くらいでした。ちょっとずつ色々試せるのは嬉しいですね。今日の夜ご飯はこれとどん兵衛です。
全部美味しかったですが、チーズとマカロニみたいなパスタが特に美味しかったです。


これ私の部屋らしい

ホテルの部屋可愛すぎ!!!!なんだこれ!!!!!夢みたいな部屋でした。
押して開く木枠の白い縦長の窓。天井付近の可愛い模様。可愛い木のテーブルセット。ヨーロッパに来たって感じがする…。

次の日は朝からヘルシンキを観光。
日曜日だからかお店営業してる方がおかしいくらいどこもやってなかったです。
明日もチャンスはあるので街並みと雰囲気を楽しむことにしました。
ヘルシンキは基本路面電車と歩きで楽しめるのがシンプルで助かりました。

帰国までの2日間の思い出をまとめてお送りします。


お土産屋さんにいた犬
どういうつもり?かわいいね


青すぎる空とヘルシンキ大聖堂
ここに居たカモメが一番デカかった。
日本の5倍くらいデカい


カフェ・アアルトのレモンメレンゲケーキ。
日本語のメニューがあった。


アカデミア書店
読めるものが一個もなくて面白い


アアルト自邸見学
ガイドの方がすごくゆっくり話してくれたので
少しだけ聞き取れて嬉しかった。
アアルト自邸
写真で見たことあったけど、
実際入ったらすごく心地よかった。


アアルト自邸近くの海岸


かもめ人気スポット
ちょっとかわいそうかもしれない

予約して行ったシーホースというレストランでクリームサーモンスープを食べた。


北欧来て唯一のちゃんとしたご飯。鮭もポテトもたっぷり。スープも1Lくらいあってめちゃくちゃ美味しかった。口の中ベロベロになるくらいアチアチで最高。
後で気付いたけどこれ多分複数人で分け合いながら食べるのを想定して作られてるものだと思う。デザートワイン美味しい。


20時頃のヘルシンキ

夜歩いてて思ったんですが、夜も明るい時間が長いのに20時にはほとんどお店が閉まって街の人の数も減るのがすごいな〜と思う。日本だったら経済回すチャンスとして利用する気がする。なんか健全だなあ。なんでだろう。


エロマンガという店名のパン屋さん


かもめ食堂
かもめ食堂は日本食のお店でした。
抹茶ラテが甘くなくてしっかり抹茶で
まろやかで美味しかった。
お店の表に陳列されていた
すごく古そうなパソコンと大量のマウス
Artekの店舗
かわいい…欲しい…
可愛いなあ…

大満足でヘルシンキを出発して日本に帰りました。


5.まとめ


・やっぱり英語は話せた方がいい
でも、中学英語がパッと出るくらいになれば大体いけるのかもしれないとも感じた。Google翻訳に出てくる結果が大体中学英語だったから。Du○lingo、ごめんね。今度また顔出すね
コミュニケーションのターンの度に相手と気まずい感じになったのが惜しかった。英語を話せたらもっと楽しくなると思う。形式的な挨拶だとしても、言葉をその場にいる人と共有できるのって大きい。

・すんごい怖かったけど無事帰ってこれたので自信がついた
先にある不安を考えると潰れそうだったので、直近の問題が解消することだけ考えるようにしていた。でも先のことと起こるかもしれないハプニングのことを常に考えて計画立てないと終わるんだよな。人生じゃん…

・「1週間に30万くらいかかってるんだ」というプレッシャー
時間を無駄にしたくない気持ちが生まれた。自分はこのつもりで今後も過ごした方がいいかもしれない。

・公共の場のサインはすごく助かる
あのピクトグラムの絵で万人に伝わるかどうかってすごく大事なことだと思った。わかりづらいのもわかりやすいのもある。

・空港は一部だけでも素敵な方がいい
到着して空港を見たときの印象はその国のイメージや滞在の記憶に関わってくる気がした。



また僧が疼いたら海外旅行に行きたくなると思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。


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