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帯状疱疹は「医者に行くほどじゃない」ぐらいから早期治療

先週頭に帯状疱疹を発症したのですが、これも早期治療が重要らしいので、迷う時間をコンパクトに通過できるように要点だけメモ。

  • 身体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みと、これに続いて赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状にあらわれる病気

  • 早期(例えば赤い斑点が出る発疹から3日以内)に診断を受け処方された薬を服用し始めると、多くは一週間ほどで治る

  • 帯状疱疹での痛み痒みは神経と皮膚の炎症(一時的な反応)だが、長期化すると神経が損傷して後遺症が残る

  • 50代からは予防接種という選択肢も(ただし自費診療だが、助成金が出る地域もあり)

初診時に一通りの情報がまとまった小冊子で説明をされましたが、同内容が作成元の製薬会社サイトで公開されていたのでリンクします。主にこれを情報源にしています。

できものが出た、皮膚科に行った

月曜日に背中がかゆいな、できものができてるなと認識。翌火曜日には少し痛むし見えない位置なので膿んだりしても厄介と思い、昼休みに近所の皮膚科を受診。医師が一目見るなり、棚からこの小冊子を取って手渡しながら「帯状疱疹ですね」と診断されました。

身体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みと、これに続いて赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状にあらわれる病気です。この症状に由来して、「帯状疱疹」という病名がつけられました。帯状疱疹は、身体の中に潜んでいたヘルペスウイルスの一種、水痘・帯状疱疹ウイルスによって起こります。水ぼうそうにかかったことのある人なら、誰でも帯状疱疹になる可能性があります。

帯状疱疹って? | 帯状疱疹 | マルホ株式会社

私の場合は、痒みと発疹があってから痛みを覚えたのですが、私が痛みに鈍いのかもしれないですね。治療方法は投薬。このウィルスを抑える抗ヘルペス薬と、痛い時用の痛み止め、爛れた時用の軟膏を処方されました。

治療は、抗ヘルペスウイルス薬を中心に行われます。抗ヘルペスウイルス薬はウイルスの増殖を抑えることにより、急性期の皮膚症状や痛みなどをやわらげ、治るまでの期間を短縮します。(略)抗ヘルペスウイルス薬の飲み薬は、効果があらわれるまでに2日程度かかります。服用してすぐに効果があらわれないからといって、服用量を増やしたり、途中でやめたりしないで、指示通りに服用してください。

治療とお薬 | 帯状疱疹 | マルホ株式会社

医師からは「2日と書かれてますが、実感としては3~4日と思った方がいいです」ともコメント。実際には5日目の今日、少し見た目が落ち着いたり痛む時間が減ってきたかなと実感しています。本来的には症状を抑える薬ではなく、体内のウィルスを押さえる(その結果症状が治まる)ものなので、症状の有無や重い軽いとは無関係に、ちゃんと飲んだ方がよさそうです。ちなみに痛み止めや軟膏は症状が出てる(痛い、爛れてる)時の使用でいいとのことでした。この辺り含めて、医師の指示に従って、という感じですね。

早期治療が大事、でも判明しにくいことも

身近な人に話したところずいぶんと心配されたのですが、近親者に帯状疱疹を長期化させて後遺症が残った人がいたためでした。神経の炎症を長引かせて、損傷までいくと、長引くのですね。それは神経の修復ということだから、長引くよなあと。神経の損傷なので、発症部位により顔面神経麻痺などにつながる場合もあります。

通常、皮膚症状が治ると痛みも消えますが、その後もピリピリするような痛みが持続することがあります。これを帯状疱疹後神経痛といいます。これは急性期の炎症によって神経に強い損傷が生じたことによって起こります。

気をつけるべき後遺症 - 症状について | 帯状疱疹 | マルホ株式会社

別の製薬会社のサイトでは「帯状疱疹は発疹が出てから3日以内に適切な治療を受ければ、1週間ほどで治癒」とも書かれていました。私の場合はすぐに病院に行き、症状や状況も分かりやすくすぐ診断がついて幸運でした。ヒントは50~70代、体の片側に起こる神経痛、同じく発疹ですが、「自分もなった」と教えていただいた友達の話から、こんなことが見えてきました。

60歳代を中心に50歳代〜70歳代に多くみられる病気ですが、過労やストレスが引き金となり若い人に発症することも珍しくありません。

発症年齢 - 帯状疱疹って? | 帯状疱疹 | マルホ株式会社

48歳の僕と同年代やもっと若い友達うちで、帯状疱疹経験済みの人がそこそこいました。つまり40代までに発症しているわけで、なかには20代後半から30代前半の時期だった人も。「50代からは帯状疱疹に注意」は正しいですが、40代までならこれじゃないというわけではなさそうです。それにしても僕の周囲多い気がするんだけど、過労やストレスが多い業界なのかな…。

体の片側に起こる神経痛が帯状疱疹の最初のサインですが、次のような病気や症状と誤解されることは少なくありません。頭の痛み――偏頭痛、肩周りの痛み――五十肩、胸の痛み――狭心症、腰の痛み――腰痛症、腹部の痛み――虫垂炎、尿路結石など。上記のような病気や症状には該当しない、医療機関を受診しても痛みの原因が判明しない、ということも痛みだけの段階ではよくみられます。

長引く辛い痛みで後悔しないために 帯状疱疹の防ぎ方・治し方 | 特集テーマ | サワイ健康推進課

僕のケースでは発疹が先で、神経痛ではなく腫物が痛んでるのかと思いました。先の近親者のケースでは頭の痛みで(かつ悪いことに発疹が耳の中で見つけらず)、初期は頭痛の検査や治療をしていたようです。神経痛が最初のサインというのも、ケースによっては分かりにくそうです。

年代や神経痛が必ずしもあてにならないとすると、発疹が出たらまず皮膚科というのがライフラインになりそうです。私が幸運だったのは、発疹が分かりやすい背中に大きくできて、近所に診察券を持っている皮膚科があって、昼休みにちょっと行って来ようと思えたことでした。「発疹」に気づいたら、自己判断や市販薬で済ませず「診断」してもらう。私の場合、診察料は1,000円前後(薬代は別途)かかりましたが、それは安心料と考えます。

早期治療と予防を大事に

友達の話も「薬飲んだらすぐに治った!」「処方された薬を飲んでたらわりとすぐに治りました」という人と「初動遅れて長引いちゃいました」「なかなか手強かったのですが、本当に特効薬の初動が大切らしいです」という人に分かれました。本当に初動が大切らしいです。それにしても「初期治療」じゃなく「初動」というあたりがIT系同業者感すごいです。

もう一つ、50代になったら予防接種という選択肢があること、地域によっては助成金も出る(例えば新宿区中野区練馬区)ことも教えてもらいました。全国最高齢区市町再選を目指す高齢者多そうな地元どうなのかな。友達の中にはすでに予防接種を受けた人もいて、こう教えてくれました。

帯状疱疹はまともに食らうとQOLへのダメージが大きそうなので、お値段高めですが先日予防接種受けました。公式には10年有効となっているけど、日本ではそれより先のデータがまだ出揃ってないだけで、おそらくこれでもう残りの人生帯状疱疹のことは気にしなくて済むとのこと。接種後の副反応はちょっと強めでした。新型コロナの予防接種と同じくらいというか、倦怠感が続く日数はこっちの方がちょい長め。(もちろん人によると思いますが)

実際この一週間は痛みが睡眠や仕事への集中を邪魔して、QOL(生活の質)が低かったと思います。まともに食らってQOL低下を引きずるのは避けたいですが、落とし穴として「忙しいときに発症してしまうと、つい治療を後回しにしてしまい、結果的に重症化してしまう……これが帯状疱疹の最大の問題点」(サワイ健康推進課)ということがあります。「過労やストレスが引き金」になるとすれば帯状疱疹は忙しい時ほど発症するということなので、この落とし穴は凶悪です。余裕のある時に予防接種を受け計画的に副作用を済ませておいて、不測の忙しい時期の発症を避けるという選択は、QOL的にはコストパフォーマンスがよい気がします。

聞こえづらさや耳閉感を覚えたら48時間以内が勝負という突発性難聴もそうでしたが、帯状発疹も「そうはいっても仕事を休むほどじゃない」程度の初期に医者にかかるべしという、なかなか難しいよソレという感じがあります。虫歯でも何でも、人間の体はそんなのばかりだという気もしてきます。でもそんな体とうまく付き合っていくしかないわけで、ぜひ不調に気づいたら早めのお医者さん、早めの診断、早めの治療を。どうぞ一生ものの体を大切に。

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ヘッダ画像内の写真はUnsplashUsman Yousafが撮影したもの。私のかかりつけ皮膚科医とは別人です。

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