『死にたい夜にかぎって』の感想

※ネタバレ含むかもしれません。
※書きなぐった感想ですので、ご了承下さい笑

面白かった。普段シリアスな作品を読むことが多いが、
今回の爪切男さんの作品はユーモアとエロスにまみれていた。
タイトルや裏表紙のあらすじからは、こんな内容などは想像もしなかった笑。良い意味で裏切られた。

風俗嬢や車いすの女性との身体の関係、新聞配達に来てくれる女性との一分の恋や約5年間同棲した精神疾患を抱え、断薬を試みている為首を絞めてくる彼女。
そんなあらゆる女性が主人公の周りに登場する。
私がこの本で好きな部分は、この主人公のすぐ女性を好きになるところ、恐らく彼は全世界の女性を愛する素質があると思わされた。
そして、彼の寛容さ、ポジティブさである。
彼はどんな困難が立ちはだかろうと、それをプラスに捉えるのである。
彼の厳格というべきなのか、暴力的というべきなのか、恐らく父親の影響が
大きいのではないかと思わされる。
そんな父親に相当鍛えられた主人公は、ちょっとやそっとのことで動じない。
彼の創意工夫により痛みや苦しみを楽しみに変えられる能力は
全人類が見習うべきである笑 特に私笑

そして何といっても、この話が事実に基づいているというところが胸に刺さる。
どの女性とのエピソードも具体的である為、途中からもしかしたら
これは実話なのか?と思っていたが、かなり壮絶である為、
さすがにフィクションかなと思ったが、最終的に実話ベースであることを知り、余計にこの作品そして作者が好きになった。
だから、彼の他の作品も是非読んでみたい。
声に出して笑ってしまう本、読みながら吹き出してしまう本にはそうそう出会えないからだ。

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