♯3 教師の経験学習

教師の授業力はどのように高めていくことができるのか。そのひとつの視点として、有名なデイビッド・A・コルブ(David A. Kolb)の経験学習モデルがある。

脇本(2015)は、コルブの経験学習モデルを引用し,教師の文脈と合致するのかについて研究を行った。コルブによって提唱された経験学習モデルは,「具体的経験」から始まり「内省的観察」「抽象概念化」「能動的実験」「具体的経験」のプロセスをたどるサイクルである。

教師の学びは,コルブの経験学習モデルに基づいた,実践と振り返りのサイクルによって促進されていくのである。

この、経験学習のサイクルを、自律的に回していくことができるようにするために、メンターの存在が必要となる。メンターがその伴走者となって、一緒にメンティの実践を見つめ、振り返りを促進していく。そして、だんだんと手放していく。

この、伴走者としての関わり方はどのような関わりが効果的なのか、実験しながら抽出していく。そして、多くの人が使えるメンター育成プログラムを作成してくようにしていきたい。

参考文献
脇本健弘2015 教師は経験からどのように学ぶのか−教師の経験学習 中原淳・脇本健弘・町支大祐編著 教師の学びを科学するデータから見える若手の育成と熟達モデル 第4章 北大路書房

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