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小説『洋介』プロローグ

 帰り道。
落ちている石を、おもむろに宙に浮かせる少年。
背負うランドセルより高く石は浮かびあがり、そしてクルクルと回る。

 秋、夕日がかった河原、周りに人はいない。

 小さな田舎町。
ここではこの時間、人はめったに通らない。
少年はこぶし大の石を3メートルほども浮かせ、楽しそうだ。

 初めて石が浮いたのはちょうど一年前、少年は5年生だった。
少年の周りは静かに、赤と闇が交じっていた。


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過去に書いた「石」という作品を
改めて話で区切って載せようと思います。
少し変えつつ。いや、けっこう変えそう。

創作は僕にとって祈りで、
安心するものなので、目的は僕のためです。
でも少しでも、安心という「救い」を分かちあえたらと思うのです。
世界が僕らを愛していて、目に見えないものに身をゆだねることができるって、期待がふくらむといいなぁ。

これは#ファンタジー な#小説 です。

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