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#40 インサイドセールスとフィールドセールス

札幌でちいさな貿易商社(BtoB)を経営している、ケニー(tsujikenzo)です。noteでは、Tweet以上、技術ブログ未満の、アウトプットを行っています。

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今日は、BtoBの基本である「インサイドセールスとフィールドセールス」について学んでみます。

セールスの歴史

セールスの歴史は「技術の歴史」とも言えます。商人が顧客と直接会い、商品の取引を行う形態は、古代~中世から存在していました。

産業革命により製品の大量生産が可能になり、営業職が専門職として確立され、20世紀には自動車の発明により、営業担当者は、広く地域を回って顧客と直接対話し、商品の販売を行いました。

このような対面営業に代わり、1950年代には、企業はオフィスにいながら電話を使って見込み客にアプローチするようになりました。コンピューターやデータベースが誕生すると、効率よく顧客を管理することができ、さらにEメールやチャットなどのインターネット技術により、さらに広範囲の顧客と効率よく接触するようになりました。

ビジネス用語としては、対面営業のことを「フィールドセールス」、物理的な訪問を伴わずに、コミュニケーションツールを用いて行われる営業活動を「インサイドセールス」と呼びます。2024年夏、どちらのセールス手法が、あなたの商売に適していると思いますか?

メリット・課題

セールス手法とメリット・課題を表にしました。これはビジネスなので、あなたの商売に適しているかどうかは、営業活動により得られる収入と費用のバランスの問題です。

ケニー作

わたしだって資金があれば「旬北海道ワイキキ営業所」を構えますよ。しかしそんなお金はありません。それに「効率」という視点で考えると、必ずしも営業拠点を構えてフィールドセールスを行うことがベストかと言われると、そうではありません。

顧客満足度の違い

インサイドセールスは、スピード感があり広範囲な顧客に対応します。一方でフィールドセールスは、実物を触ったりデモを行ったりお悩みを直接聞いたり狭く深い関係性を築きます。

社長、あなたは営業活動を通じ、顧客にどんな満足度を提供したいのでしょうか。また、どんな関係性を構築し、お客様の課題解決に尽力したいのでしょうか。「お金がない」のは理由になりません。(さっきワイキキ営業所作りたいけどって言ったじゃん)

3つの視点で見てみましょう。

  1. 迅速さと利便性:

    • インサイドセールスは迅速な対応と高い利便性を提供するため、忙しい顧客地理的に離れた顧客に適しています。

    • フィールドセールスは直接訪問するため、迅速さではインサイドセールスに劣る場合がありますが、訪問時に詳細な説明デモを行うことで顧客の満足度を高めます。

  2. 関係構築:

    • インサイドセールスは直接的な関係構築が難しい場合がありますが、定期的なフォローアップパーソナライズされたコミュニケーションを通じて関係を維持できます。

    • フィールドセールスは対面での信頼関係を築きやすく、特に高価な製品複雑なサービスを提供する場合に有効です。

  3. 対応のパーソナライズ:

    • インサイドセールスはデジタルツールを活用してパーソナライズされた対応が可能ですが、物理的な距離があるため、限界があります。

    • フィールドセールスは個別のニーズに応じた対応がしやすく、顧客一人ひとりに合わせたサービスを提供できます。

つまり原則的に言うと、何百万もする高価な製品を、インサイドセールスだけで売ろうというのは、効率が悪いし売れないでしょ。ということです。

しかし、上記はこれまでの営業の基本だったり常識だっただけで、現在はさまざまな社会の変化や進化が起きています。そう、「技術の歴史」とともにセールスが変化してきたように。

ハイブリッドアプローチとテクノロジー

現代のセールスでは、インサイドセールスとフィールドセールスを組み合わせた、ハイブリッドなアプローチができないかということが研究されまくってます。

ハイブリッドというと、インサイドセールスで見込み客(リード)を集め、効率よく契約してくれるお客様を見極めたり育てたり(ナーチャリング)、引き継いだリードに対して訪問営業をしたり、デモを行ったりという一連の流れを作ることです。

インサイドセールスからフィールドセールスへの流れ

しかし、現在のビジネスシーンでは、顧客の行動(認知→興味などのカスタマージャーニー)に合わせて、1つ1つの業務が細分化され定義され、その解像度も飛躍的に向上しています。

セールスロボティクス『インサイドセールスとフィールドセールス~それぞれのちがいと役割』より引用

進化するテクノロジー

上図はカタカナばかりでめまいがしそうですが、インサイドセールスにおける「データ蓄積」業務では、Sales Force Automation(営業支援システム)Customer relationship management(顧客管理システム)などが使われます。

SFA/CRMの代表格が、Salesforce(セールスフォース)です。すべての営業活動を、1つのプラットフォームに集約し、顧客データや商談サイクルなどを可視化しています。

引用元:【Salesforce-デモ動画】進化したSales Cloud Unlimited Editionのご紹介|Salesforce

Slackを買収したのもセールスフォースでしたね。創業は1999年です。時価総額43兆円で、日本企業1位のトヨタ(52兆円)には負けていますが、2位(20兆円以下)以下のどの企業より稼いでいます。

他にも、海外の食品卸売BtoBに特化して調べると、様々なセールステックのSaaSやアプリが提供されています。

弊社では、これといって導入しているツールは(まだ)ありません。自社のセールス戦略を見直し、最適化するためのアクションプランを立てることが重要だと思います。

まとめ

ちょっと長くなってしまいました。インサイドセールスとフィールドセールスについて、歴史から最新事例まで駆け足でお送りしました。

マーケティングなどをまなび始めると、どうしても「最近はMA(マーケティングオートメーション)が主流」とか「Salesforceってやつがいいらしい」などの情報をキャッチしてしまい、いったい何から始めていいのか路頭に迷います。

また、最新事例(たとえば競合他社がセールスフォースでゴリゴリCRMに投資している)を知らずに、「当社もインサイドセールスを強化するためにシステムをゼロから作ろう!」なんてやってたら、戦えるものも戦えません。

次回は、弊社の事例なども交えて、営業活動について紹介できたらと思います。

参考資料

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