見出し画像

#26 voicy FES '23を聴いて

札幌でちいさな貿易商社を経営している、ケニー(tsujikenzo)です。noteでは、Tweet以上、技術ブログ未満の、アウトプットを行っています。

プログラミングや技術に関することはこちら。
技術ブログ『学習と成長のブログ』

会社や働き方についてなどの音声配信も行っております。
Podcast『北海道から世界の食卓へ』

今日は、voicy FES '23を聴いてを文字にしてみたいと思います。


voicy FESってなに

voicy(ボイシー)は、厳選されたコンテンツを”ながら聴き”できる音声の総合プラットフォームです。PodcastやRadikoなどで、音声コンテンツを楽しんでいる方も多いと思います。

そんなvoicyが年に一度開催している、対談形式のイベントがあります。チケット料金は3,900円(税込)で、毎年楽しみにしています。今年はチケット購入者が10,000人を超えたみたいで、音声配信はいま盛り上がっていますね。

それでは、わたしの独断と偏見でオススメしたい対談について、アウトプットしたいなと思います。※基本的に生放送のイベントですが、11月30日までアーカイブ配信を楽しめます。

聞き直した時間度★★★★★

ちきりん×梅澤高明『私たちの生きる世界・日本はどうなる?』

わたしの中では「採用基準」とか「生産性」のイメージが強いちきりんさん。梅澤高明さんは、大企業コンサルとスタートアップ支援、官公庁で観光開発をやられている方です。
自己紹介もそこそこに、なぜちきりんさんが梅沢さんと対談したかったかという経緯のお話ですが、ここでサラっと、直近20年の世界の動きをおさらいしてくれます。この冒頭だけでもチケット代の元は取れました。

Kenny作

梅澤さんもグローバリゼーションについて、上乗せで解説してくれます。

  • 世界にとって2000年~2019年あたりは幸福な期間

  • グローバリゼーションは「平和の配当」と呼ばれる

  • リカードが発見した貿易の大原理 「比較優位」

  • 国際分業と労働力の移動

  • 世界全体で経済最適化が行われた

これらが成立するには、前提があるそうです。

  • 世界の大半が平和で安定していること

  • 各国が経済優先で動いていること

  • 人の移動の自由があること

現在は、これらの前提は崩壊している。特に大事なことが「経済面での世界の最適化をしようなんて誰も思っていない」ということです。

「格差」とは、中流層が極めて貧しくなっていくエレファントカーブ。一般庶民に果実は落ちてこない。新興国は経済成長とともに国が豊かになっていくが、経済が成長したからと言って、先進国の国民が豊かになるような構造になっていない。

引用元:日本経済新聞社

本来であれば、潤った投資家や富裕層(GAFAMなどのジャイアント)からのトリクルダウン(浸透)があるはずだが、相当強制的な政治による調整を行わないと、一般庶民には果実は落ちてこない。

そして、政治が介入する(強制的な再配分など)と、自国を捨てて別の国へ移住するという「タレントと資本の移動」が起きる、とのことでした。

ダメだ。このペースだと終わらない。。。

この後も、日本の基幹産業である自動車製造がどうなるのか、国立大医学部が多く医者が多く豊かな国であるのはいいことだけど企業しよう、日本の地方ではお金を落とす場所がない、有事にそなえてしたたかに移民政策、成長を妨げているゾンビ企業には市場から退場願いたい、国保の産前産後期間の免除制度の廃止、などの貴重な話を聞けました。

聞き直した時間度★★★★

安宅和人×緒方憲太郎『思考で未来を変えられるか』

続いて、こちらの対談。わたしマッキンゼー好きなのかな「イシューから始めよ」「シン・ニホン」の安宅さんと、Voicy社長の緒方さん対談です。※緒方さんの書籍も拝読しました。

今年はVoicyにとっても色んな変化があった年だったと思います。緒方さんが見つめる未来と葛藤を、安宅さんに正面からぶつけた対談になったと思います。

そもそも、緒方さんはVoicyにはイシューはないと言うが、安宅さんは世の中には、ディスレクシア(知能は正常であるにもかかわらず、読むことが困難であることを特徴とする学習障害)がいるので、イシューがないわけではないという話から始まります。

では、イシュー、解決すべき課題ではなく、どんな時に幸福を感じるのかという話題に。安宅さんが充実を感じるのは、がんばったり褒められたりすることではなく、自分が関わっていることで世の中の本質的な何かが変化している差分が非常にタンジブルであればいい、とのことでした。やっぱりイシューから始めるべきじゃんと思ったわたしはニコニコ。タンジブルといえばMITの石井裕さん(札幌南校OB)。触れられるとか実体があるという意味ですが、思想や哲学とはちょっと違う肌感覚だと理解しています。

安宅さんは、未来について聞かれることが多いそうです。「心配しなくても未来は変わる」「自分がマシな未来を生み出したいと思えるものが1つでもあるならやればいいじゃん」「あなたは何をやりたいの」という言葉が、グサグサ刺さりました。「本能的な喜びを生み出せる人は社会的なリーダー」というのは、まさにそうだと思いました。この発言の文脈は省略しますが、「コスパやタイパなんか本能的な喜びではない」という意味だと勝手にとらえて、胸をなでおろすわたしです。

他にも考察したい内容がやまほどありますが、何度も聞き直す神回であります。

聞き直した時間度★★★

木下斉×細野豪志『日本と地方のこれから。どう思ってますか?』

「まちづくり幻想」やえぞ財団の発起人としてご活躍中の木下斉さん。既得権益に噛みつく狂犬というイメージがありますが、いずれ政治家になられるんだろうなと個人的には思っています。
細野豪志さんは、あまりアジェンダを聞いたことはありませんが、わたしの父が「政党を変えるような政治家はけしからん」と言ってたのを覚えています。国民のためになるならいいのかな、とは思いますが。

知らなかったのが、細野さんが今年Voicyを始められたということ。番組内でも話されていましたが、テレビに出演したときはテレビ用の政治家になるし、YouTubeも切り貼りできたりするけど、Voicyは生の声だからごまかしがきかない、という話を聞きさっそくフォローしました。国会でズバズバ質問する政治家の姿は見ることができますが、政治家の生の声っていいですね。有料放送をもうちょい安くしてくれたら嬉しいな♪ Voicyもサブスク(月額制の有料プラン)やったらいいのにな。

興味深かったのは、世襲議員こそ言い辛いことが言えるということです。有権者は高齢者の割合が多いので、高齢者の票を集める人が国会に送られる今の日本の仕組みですが、絶対落選しない小渕優子さんや小泉進次郎さんのような政治家こそが「高齢者にも少し我慢してもらって、若い世代の負担を軽減しましょうよ」と言えるとのこと。

ノーベル経済学賞でも注目されたチャイルドペナルティは、政治が解決できる領域に加えて、経済界が解決できる領域も多いと思います。個人的にはこれからベビーブームが来ると思っていますが、隣三軒、地域社会で子育てをしていた昭和時代のやり方が、形を変えて現代風になっていくんだろうなと予想しています。予想しているというか、我々が変えていかなければなりません。子育てなんて合理性とか最適化を考えてやるもんじゃないですから。(ホリエモンはエンタメと表現してますが)

まとめ

まだまだ、取り上げたい放送はたくさんありますが、文字数の関係でこの辺にしたいと思います。voicy Fes '23に感銘を受けて、2度目となるVoicyパーソナリティへの応募も完了しました。
そして、最近はあまりできていませんが、Podcastの文字起こしにも力を入れていきたいと思います。みなさんの1日のはじまりのお供ができたらと思ってます。

おはようございます。ケニーです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?